━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□水処理倶楽部通信■□第234号 2006/3/27(月)■□ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △△水処理の情報交換と交流誌△△編集発行:通信編集委員会 【発行ページ】http://homepage2.nifty.com/watertreatment-club/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 目 次 ★ お知らせ ★ 内モンゴル旅行記 その11 慰労会と夏祭り ★ 短信 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■ お知らせ ■■ ●所用にて本誌の編集作業ができないため、次回はお休みします。235号の発行 は4月10日を予定しておりますので、よろしくお願いいたします。 ●前号のお知らせに書いたように、mag2の購読で、私宛に通信が届かなくなりま した。調べてみたところ、登録アドレスが抹消されていました。mag2のサイトに は「配送されたメールマガジンが、まぐまぐへ送り返されてきたため、そのアド レスが存在しないものと扱われて、一括解除された可能性があります。」とあり ました。メールサーバが不安定な場合、注意を要するようです。 ●水の旅内モンゴル編は、第11回目です。またまた宴会ですが、夏祭りに出会い ました。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■ 水の旅 ■■ 内モンゴル旅行記 その11 〜慰労会と夏祭り〜 長峰 孝文 ========================================= 今回のシンポジウムの日本側と中国側の事務局の慰労会に行く時間になり、中 国側の窓口をしていただいたK氏の案内で会場へと向かいました。みんなで、ぞ ろぞろとホテルの東に向かって歩きました。道すがら、T氏の最近の研究を聞く ことができました。今回のシンポジウムは、反芻動物に関するものなので、参加 者の多くは、反芻動物の特徴である、草食に関する研究者です。彼もその一人で、 牛の胃袋の中で、草の繊維成分を分解している細菌の研究をしています。その彼 が、なんと草魚の研究もやっているのだそうです。草食動物の研究は、牛や羊が 中心ですが、他に鹿、馬、象、カバ、ダチョウ、ヌートリア、ハタネズミなどの 研究者もいす。しかし、魚類にまで範囲が広がっているとは、新鮮な驚きでした。 草魚は、草食の魚なので、その消化機構は、牛などの反芻動物に通じるところ があるだろうということで、T氏は始めたそうです。ところが、草魚は、かなり 違う消化をしているようです。牛や羊などの反芻動物は、通常の胃袋の前に、別 の大きな胃袋があって、ここで草の繊維成分を微生物に分解させたものを、消化 して吸収します。馬やダチョウは、そのような特別の胃袋を持ちませんが、盲腸 が発達していて、ここで草の繊維成分を微生物に分解させたものを吸収したり、 盲腸内容物の食ふんによって消化吸収します。草魚は後者に属するのですが、水 中なだけに食ふんするのは難しいでしょうし、どうも、盲腸自体がそれほど機能 していないようなのです。 植物の繊維成分の多くは、糖がつながったものなので、高いカロリーを持って います。ところが、同じように糖がつながってできているデンプンとは、ちょっ と違ったつながり方をしているために、動物が持っている消化酵素では利用でき ないのです。ですから、草食動物は、これを分解できる細菌の力を利用している のです。では、草魚はどうしているのでしょうか? 実は、草魚は繊維成分をほ とんど消化せず、少ないながらも草に含まれる糖、デンプン、ペクチンなどを利 用しているだけらしいのです。繊維成分のカロリーが利用できないのでは、水草 だけでは、やって行けないように思えます。しかし、魚類は、ほ乳類と違って、 変温動物なので、エネルギーの消費量が少なくてすむために、これが可能になっ ているのかもしれません。 それでも、草魚は、大量に食べなくてならないようです。大量に食べて、簡単 に消化できるところを分解して吸収して、繊維成分などはさっさと排出してしま うので、ふんの量も多くなります。こういう生物は、湖沼の水質にどんな影響を 及ぼすのでしょうか。水草は、水中の窒素やリンなどの汚濁物質を吸収し、枯れ た後は、湖底の泥などに、BODとともに、窒素やリンなどを持って行きますから、 水質の浄化に役立っています。草魚は、これを無造作に食べてしまうのですから、 水草による浄化に悪影響を及ぼすかもしれません。でも、大量の水草を食べてふ んにすることは、水草が湖底の泥などへ移行するのを促進しているとも考えられ ます。実際には、どうなんでしょうか。 さて、私たちは、1kmほど歩き、いつの間にか辺りは、ネオンで飾られた飲食 店が、あちらこちらに見られる風景に変わっていました。K氏が「高級店ではな いですが、おいしいですよ」と言って、1つの店に入るように促しました。入っ てすぐのところに幅3mほどの池や大きな水槽があり、多くの魚が泳いでいました。 中には50cmを超すようなものもいます。どうやら、日本の割烹料理店みたいなと ころのようです。誰かが「これは草魚じゃない?」と声を上げました。T氏が 「そうそうそう、これ! まさにこれを今やっているんです」と大きな声で言っ たので、一同、大笑いしました。 私たちは二階の奥に案内されました。10畳ほどの広さに回転テーブルがついた 円卓が2つある、こざっぱりとした部屋です。中国側の人たちはまだ来ていませ んでしたが、K氏が日本と中国が互い違いになるように、一つ置きに座るように 指示しました。間もなく中国側の人たちが来ました。私の両側には、50代と思わ れる男性が座りました。私とAくんとの間に座った男性は、おでこから頭頂部ま で禿げ上がっており、いかにも酒を飲みそうです。 会食が始まると、早速カンペー(乾杯)が始まりました。縦長の小さなグラス は、日本のオチョコと同じくらいの容量なので、これを一気に飲んだとしても、 それほどのことはありません。しかし、つがれるお酒は40度くらいの白酒です。 さすがにこれで何十杯も乾杯されたのでは、たまったものではないと思いました。 ところが、参加した人たちの多くは、積極的に私たちと話す様子もなく、むしろ 中国人同士でカンペーし合ったりしています。そのおかげか、それともこの日は 抑えてくれたのか、困るほどのことはありませんでした。 意外なことに、中国側の人たちは、研究者ではなく行政の人たちでした。中国 では、こういった研究集会でも、開催に関する作業は、行政側が主体になるよう です。これには、少し違和感がありましたが、研究集会を開催する事務的な作業 には、膨大な労力が必要で、これを有能な研究者がやっている日本と比べると、 むしろこっちの方が合理的なのかも?と思ったりもしました。 私たちのテーブルのメインディッシュは、50cmはあろうかというヒラメの姿煮 でした。フフホトは内陸だし、入り口の水槽には草魚がいたので、てっきり淡水 魚専門だと思っていた私は、思わぬ高級魚が出てきて度肝を抜かれました。いや 〜おいしかったです。他の料理も、あっさりしていて、中華と言うより日本料理 的な感じすらしました。 もう一つのテーブルのメインディッシュは、草魚の揚げあんかけでした。会が 終わった後に見ると、なぜかほとんど食べられた形跡がありません。こちらのテ ーブルにいたMさんに「草魚は不味いの?」と聞いたところ、「食べてみてよ」と 言うので、スプーンですくって口に入れました。揚げた香ばしい香りがして、と てもおいしいです。ところが、とてつもない辛さが口の中で爆発しました。確か に、これは食べられません。半分は中国の人だったのに、ほとんどが残っている のですから、こちらでも特別に辛い食べ物なのでしょう。 この慰労会は、日本側が中国側の労をねぎらう趣旨だったので、支払いは、日 本の参加者だけで割り勘しました。それでも200元と、ヒラメが出たのに〜と叫 びたくなるほど安かったです。 会は2時間ほどで、意外なほどあっさり終わりました。中国側の人たちに別れ を告げて、外に出たときでも、まだ9時前でした。K氏の案内でホテルに向かいま した。通りは、妙に人通りが多く感じました。金曜日の夜だからかと思っていま したが、ふと見た路地の建物の間に、打ち上げ花火が見えました。しばし、足を 止めて見ていると、次々と上がります。大きさからすると、2kmほど先で上がっ ているようです。花火は、日本のものよりも、細かい光の粒がない、言い換えれ ば、きらびやかさがない感じですが、1つ1つの粒が大きくはっきりした印象でし た。 K氏によると、今日は何かのお祭りだそうです。私一人ならば、花火の方に向 かったのでしょうが、K氏がホテルの方に歩き出したので、みんなとともに、つ いて行きました。ホテルのはす向かいの噴水公園は、人でいっぱいになっていま した。さすがに興味引かれるものがあったので、みんなで、その公園に入ってみ ました。 公園には、その先にあるコンビニの手前付近に、大きな仮設舞台みたいなもの が、フフホトに到着した日からありました。今日は、そこが立派な舞台になって いました。その背景には、大きな字で「呼和浩特市2005年"崇高文明愛我国家" 広揚消夏文化活動」(いくつかは中国の漢字なので書き換え違いがあるかもしれ ません)とありました。呼和浩特はフフホトのことなので、「フフホト納涼文化 祭」といったところでしょうか。舞台では、恐らくアマチュアと思われる、でも、 きちんとした舞台衣装の人たちによる群舞や歌が延々と続けられていました。 この舞台の周辺とは別のところにも、人集りがありました。1つは、パンチ力 を測定する装置です。幅100cm四方で、高さ180cmほどのボックスの側面に、黒い ゴムかなにかでできた部分があって、そこを殴れば、パンチ力がkgの単位で表示 されるものです。日本のゲームセンターでもよく見かけますが、そんな飾り立て られたものではなく、ただの箱なので、ずっと測定装置っぽいです。1元で3回た たかせてもらえます。2台あるのですが、どうも装置の状態が同じでないようで す。片方は中学生ぐらいのヒョロヒョロの少年でも200kgオーバーの値が出てい るのに、もう一方は筋骨隆々の青年が5mくらい助走をつけて叩いても(骨折しそ う)100kgそこそこの値しか出ません。それでも、青少年たちが、競って最高値 の出し合いをしていました。 もう1つの人集りは、一辺が20cmほどの箱がスタンドに載せてある装置が、5台 ほど並べてあるものでした。これに覗き穴がついており、大人や子供が真剣に見 ているのです。何が見えるのだろうと、1元を払って覗いてみたところ、立体写 真でした。数秒おきに風景が変わり、中国の寺院やシンガポールのマーライオン が見えました。鮮やかで、とても立体感が感じられる良い写真でした。 @@@雑談モードです@@@ 「200元は安い」と書きましたが、1元=約10円と して2000円。中国の経済的な価値はこの10倍くらいだとすると、2万円くらいの 感覚になると思います。しかも、中国でヒラメが珍重されるのか?と考えると、 現地の感覚では、そんなに安いものではないと思われます。ただ、経済的な価値 は、その1に書いたように、かなり格差があるようです。この辺については、後 ほど、考えさせられた2つのエピソードを書きたいと思っています。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■ 短信 ■■ ======================================================= 水を使わなくても衛生的な男性用小便器 http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20060314306.html 節水には効果抜群ですね。尿石とかこびりつかないのでしょうか。結構落とす のがめんどくさいんですよね。サンポール見たいので溶かしたりとか。 (くじら13号) 尿石がつかない素材の便器はないのかな。カートリッジ内の上面を尿より比重 の軽いアルコールと鉱油の膜で覆い、溜まっている尿を下に封じ込める。このへ んがポイントのようですね。ここに入る時に油膜を乱して下の液体の臭気が出な いようにしつつ、尿がここに入るまでの接触面積を最小限になるような構造にな っているのでしょう。この油膜をもっと厚くして、直接入るようにしてはダメで すかね? それと、油膜の後の部分を工夫すれば、うんこの方もいけそう。 (長) ======================================================= 可視光あてると水から水素 新種の光触媒、東大教授ら発見 2006年03月16日 http://www.asahi.com/science/news/TKY200603160325.html 下水処理部門で使えないかな? 水から水素を取るということは、同時に酸素 も分離できるということですから、酸素はエアタンに供給できそう。 (さがわ) ぱっと見た目、かなりすごい話に見えます。これができれば太陽電池カーをや めて、水素カーになりそうなくらい。 (須) ======================================================= 傾斜土槽法による汚水浄化 http://etv-j.eic.or.jp/pdf/plan/h16_p02_05.pdf 傾斜させた槽に細かい石を入れて、これを通すことで、汚水を浄化する実にシ ンプルな汚水処理方法です。これってどんなもんでしょう? (長) 発表を聞く機会がありました。家庭用から業務用まで試験実績があるようです。 傾斜している土壌にミミズなどが生息し、浄化作用が働くとのこと。家庭用は、 排水溝を上のほうで切り、直接傾斜土壌に流入させる方法で、動力も必要としな い為、場所さえあれば非常に有効な手段だと思いました。目詰まりを起こした上 段だけ入れ替えればよいとのことで、メンテナンスも容易です。段数を増やした ほうが、浄化には良いですが、モニターのご家庭からの要望で、最上段は花を植 えれるようになっていました。特に油分には適用が高いようです。傾斜になって いる下部では、脱窒も起こるため窒素除去も働くようですが、有機物の低い排水 だとやはり脱窒は上手くいかないようです。構造上、大規模には向かないようで すが、小規模排水で、油分濃度が高いところには効果的なようです。私は目から 鱗でした。まだ試験段階のようですが、今後の発展に期待いたします。 (うちゃ) 『用水と廃水』の2005年11月号と12月号に、当の四電技術コンサルタントの実 証試験のレポートが掲載されています。11月号では河川水の直接浄化、12月号で は富栄養化の進んだダム湖に、浮上式の筏に浄化装置を設置しての試験も報告さ れています。なかなか興味深いです。 (さがわ) ======================================================= 土壌汚染現場のリスクを評価するシステムを開発 産業技術総合研究所 http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2006/pr20060317/pr20060317.html 土壌汚染のリスクの大きな1つが地下水の汚染です。日本では、まだまだ認識 が薄いように思います。 (長) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□水処理倶楽部通信 ■□水処理の情報交換と交流誌■□ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【お断り】このマガジンは正確さ・完璧さなど保証致しかねますので各自の 責任で確認のうえ、ご利用下さい。また本誌で知りえた情報による損害・ 紛争について一切関知しませんのであらかじめご承知下さい。 ◆配信所:まぐまぐID=0000019863 melma!ID=m00010669 その他の配信所は、配信を停止しました。 ◆登録・変更・解除、バックナンバー、ML、読者掲示板 http://homepage2.nifty.com/watertreatment-club/ ◆発行:水処理倶楽部通信編集委員会 連絡・投稿先:長峰 mizusyori@mac.com ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【編集後記】テレビのない家庭になって約3ヶ月が経ちました。私はビデオデッ キ4台を駆使するほどのヘビーユーザーでしたが、全く見ないようになってみる と、意外なほど気にならないので、自分のことながらびっくりしています。子供 らも平気なようです。インターネットがカバーしている部分も大きいのかもしれ ません。(長)