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■□水処理倶楽部通信■□第251号 2006/7/31(月)■□
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△△水処理の情報交換と交流誌△△編集発行:通信編集委員会
 【発行ページ】http://homepage2.nifty.com/watertreatment-club/
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    目  次
      ★ お知らせ
      ★ 香川オフ開催される その5
      ★ 短信

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■■ お知らせ ■■

●香川県にて開催された傾斜土槽法見学会&オフ会。第5回目、パーラー排水の
処理施設です。

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■■ 香川オフ開催される その5■■
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 搾乳の施設は、このフリーバーンの畜舎と同じ建家にあり、その裏に傾斜土槽
が設置されていました。この施設は、井上産業が受注して設置し、現在試験運転
中のものだそうです。

 汚水は、まず、貯留槽に溜められます。幅2m×奥行き1m×高さ1mほどの細長い
四角の槽で、牛舎の壁に沿って、地上に置かれていました。貯留槽の入り口には、
目開き1mmほどのスクリーンで、ポンプに悪影響のある乾草などの大きな夾雑物
を除いていました。

 貯留槽は2 m3ほどあるので、ここに1日ほど置くことで、次亜塩素酸が分解し
て、0.5%以下になるそうです。この時点でのBODは、1000〜2000 ppmだそうです。
槽の中を覗いてみると、少し緑色を帯びた灰色の液体が、深さ30 cmほど溜まっ
ていました。フロートスイッチ付きポンプが設置されており、間欠的に次の沈殿
槽に汚水を送っていました。

 汚水は、貯留槽から沈殿槽に送られます。沈殿槽は、直径20 cm、長さ1.5 mほ
どの塩ビ管を、2本、縦に立てて、上と下を分岐させた管でつないだ構造をして
いました。

 沈殿槽の次が、傾斜土槽です。前段と後段の2つに分かれており、後段は、前
段のみではうまく処理できないとして、追加されたものです。

 傾斜土槽は、内寸980×280mmで、底は、長辺に向かって緩やかな傾斜があり、
深さは100〜150mmです。途中3カ所に、高さ30mmの低い仕切りが横切っています。
一番深くなったところに、100mm×20mmくらいの排水口が2つ、底に付いています。
発泡スチロール(といっても硬質なもの)でできており、これに鹿沼土や軽石な
どの担体をつめて、傾斜が交互になるようにして、数段積み上げて使用します。
汚水は、上から入り、傾斜に従って流れていき、下の槽に入り、逆方向の傾斜に
従って流れて、下の槽にいく、を繰り返して、一番下の槽から排水されます。例
えば、5段積み上げれば、980mm×5段=4900mmの土槽を流れて出ることになりま
す。

 前段部分は、7段に積み上げられた傾斜土槽が3列でした。保温のために、全体
が白いケースに入っていました。ケースの上蓋を開けてみると、沈殿槽からの水
は、自然流下してここに入り、3つに分岐して、3列の傾斜土槽に入っていました。
傾斜土槽の中は、白っぽい汚泥が、担体の間に蓄積して、目詰まりした状態にな
っていました。

 排水側は、排水口の部分に担体が入らないように、10 cmほど手前に、目開き
が1 cmほどのプラスチック製の網が立ててありました。この部分まで担体がある
と、目詰まりして、下に流れないため、このような工夫をしたのでしょう。しか
し、全体の1/3ほどが水没した状態になっていたので、水のほとんどは、表面を
流れて排水されているようです。

 前段から出た水は、ポンプアップされて、後段の傾斜土槽に入ります。ここの
ポンプも、フローとスイッチ付きポンプで、しばしば稼働して、水を送っていま
した。後段の傾斜土槽は、6段に積み上げられたものが3列です。もともとサイロ
だったという小部屋(屋根はない)に設置されていました。こちらは、むき出し
で置いてありましたが、紫外線対策か太陽熱で暖めるためか、外側が茶色に塗ら
れていました。

 フタをあけてみると、灰色の汚泥が蓄積して、目詰まりしていました。こちら
も排水側に網をして排水性を高めてありましたが、ほとんどの部分が水没してい
ました。時折、ポンプが稼働して送り込まれる水は、表面を流れて、そのまま下
の槽に行っているように見えました。後段のはじめがこのような状態であること
から、前段は、下の方までこのような状態になっていると思われます。

 後段からの排水は、原水に比べると、遥かに透明感があるので、浄化が進んで
いるようでしたが、まだ白い濁りが残っているので、十分に浄化しきれていませ
んでした。井上産業さんの話では、「沈殿槽がないと1週間で土槽が詰まった。沈
殿槽があっても、前段のみでは処理しきれなかったので、後段を付け足した。」
ということでした。

 傾斜土槽は、パーラー排水に向いていると思っていた私は、この状態にがっか
りしました。しかし、これは、施設管理と付帯施設の問題であって、傾斜土槽が
適していないということではないと、私は思いました。これについては、次回に
述べたいと思います。
(つづく)

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■■ 短信  ■■
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抗生物質や医薬品が河川汚染 下水処理場で十分除去できず 
http://www.sankei.co.jp/news/060727/sha095.htm

 可能性は感じましたが、やはり問題あるのですね。
(須)

 お〜、ついに出ましたね。
-----ここから引用-----
 また肝属川(鹿児島県)では、動物用抗生物質のサルファメタジンが1リット
ル中63ナノグラムと特に高く、流域で盛んな養豚の影響と考えられた。
-----引用ここまで-----
この部分は、浄化処理で除去できていないというより、きちんと汚水処理してい
るかどうかを疑った方がいいかも。
(長)

 高田秀重助教授は、水処理通信124号でも取り上げています。東京湾の調査レ
ポートで出てきた人ですよね。
http://homepage2.nifty.com/watertreatment-club/wnews100/wnews124.html
(へ)

 そうですね。東京湾や多摩川をベースにされていますから。昨年12月の220号
でも復活?再度取り上げられましたね。
http://homepage2.nifty.com/watertreatment-club/wnews200/wnews220.html
この医薬品、特に一般の市販されている医薬品については、その流れで紹介しま
したが、2004年の7月末に(ちょうど2年前です)朝日新聞で同様に取り上げられ
ました。それを再録してあるページを紹介したのですが、再度ご紹介。
ここ↓の2004.7.28の記事にそのまま転載されています。
http://eco-kagoshima.org/nissi2004-7.htm
読み比べてみるとオモシロイかも。2年前のは、薬品名が具体的に出ています。
今回のは、オゾン処理などに言及されています。
 環境ホルモン学会のニューズレターでは、医薬品に限らずeveryday chemicals
という表現をされていました。一つずつの影響は小さいが、普通に生活をする中
で使ってしまうものは、量が多くなるので無視できないようですね。
(うちゃ)

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「第1回地球環境とトイレシンポジウム」が開催されます。
http://www.toilet.or.jp/sympo/titibu/kaisaiannnai.pdf

【期 日】 2006年8月24日(木)〜25日(金) 
【会 場】 [1日目]秩父宮記念市民会館 

 秩父市では、実証実験段階ですが、一般家庭排水の対策として、トイレからの
排水はバイオトイレ、生活雑排水は傾斜土槽での処理を行っています。“トイレ
シンポジウム”ですが、現地見学会では、一般家庭と小規模事業場に設置した傾
斜土槽も見学コースに入っています。事業場は、環境技術実証モデル事業(小規
模事業場向け有機性排水対策)で検証した弁当製造工場です。トイレ排水の処理
や傾斜土槽法による水質浄化ご興味のある方は、ぜひご見学下さい。
  傾斜土槽法によるトイレ排水の直接浄化事例はまだありませんが、下水処理
場の流入下水を浄化した実験結果は、9/22(金)の土木学会全国大会(立命館大
学)で発表します。
http://www.jsce.or.jp/committee/zenkoku/h18/program/prg-7.pdf
(花水土)

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廃水処理装置開発で東久邇宮賞受賞 宮城・大河原の山家さん
http://jyoho.kahoku.co.jp/member/news/2006/07/20060725t15001.htm

 がんばっているニュースです。
(須)

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水田の魚、メタン発生を抑制

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2006071900078&genre=H1&area=S00
-----ここから引用------
 水田で育つ魚が、地球温暖化の一因とされる温室効果ガスのメタンの 
発生を抑制し、琵琶湖の富栄養化も防ぐ働きをしていることが、滋賀県 
立琵琶湖博物館(草津市)の研究で分かった。
---中略---
ゆりかご水田では、魚がプランクトンを食べたり、土壌をかくはんする 
ため、「酸素の減少が抑えられ、メタン発酵は進まず、余分なリンも流 
れ出ない」(中島学芸員)とみている。
-----引用ここまで-----
だそうです。自然の仕組みを活用する。目先の利益だけを追っている時には、な
かなか見えてなかったことが、ずっと先の利益を考えることで活用できるように
なる。そんな感じがしました。とは言っても、まだ本当のところは、よくわかっ
ていないのでしょうけど。
(長)

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EM浄化で水源確保 うるま市中央図書館、排水や雨水再利用
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-15686-storytopic-4.html

 EM菌投入で通常の浄化槽でも中水利用可能な水質に、という内容のようです。
(須)

 広島県保健環境センターでは、実験の結果、効果がまったく見られなかったと
いうことで、推進を中止するとしたようです。中国新聞のリンクが切れていまし
たので、反対団体のHPで内容のみ見られます。
http://www.emro.co.jp/information/04_HH/
 10年以上前に、EM菌の試験を一生懸命後輩がしておりましたが、結局、効果
を確認できませんでした。ラボで効果があった論文はみたことありませんね。
 怪しげな微生物製剤をよく売り込みにこられますが、必ず「ラボテストでは結
果がでない。フィールドの結果がすべて」とおっしゃいます。で、効果のあった
といわれる池の写真として
左:投入間(藻類が繁殖)
右:投入後(透視度が回復)
みたいなものを出されます。でも、回りの草が投入後は枯れているのですけ
ど・・・。冬になれば藻類もふえんだろう(笑)。というものが多いです。
(うちゃ)

 石川県でも、5種類(5社)の微生物製剤を用いた水質浄化実験を行っており、
いずれも“顕著な水質改善はみられなかった。”という実験結果になっています
ね。
http://www.pref.ishikawa.jp/mizukankyo/shiryo/bio/bio.pdf
 水質浄化に寄与する微生物を、“善玉・悪玉”はどのように区別するのでしょ
う?昔、長らく活性汚泥の原生動物を観察していました。活性汚泥の状態の良否
の指標生物として、良い状態の原生動物群と悪い状態の原生動物群はありますが、
それは環境条件が原生動物群を変えるということで、“良い状態の原生動物群を
投入して、環境条件・良好な活性汚泥→良好な処理水” にする逆コースは、ち
ょっと無理でしょう。
 環境・水質浄化の主役については、タネハとバッハの論争があります。タネハ
(種・生物派)とバッハ(場・環境条件派)では、バッハが正しいように思えま
す。やはり傾斜土槽でしょう(笑)。
(花水土)

 活性汚泥で立ち上げ時に種汚泥があるのとないのでかなり違うので、種も有効
でしょう。でも、環境が適切でない状態で、種でなんとかしようというのは、そ
れを維持するのに、かなりのコスト高になるでしょうから、環境を整える方が先
でしょうね。まあ、汚水を出さなくすることが、さらにその先なのでしょうけど。
(長)

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水処理NEWS 『A-ri-TIMES』2006/7/27 No.4
http://www.mag2.com/m/0000189696.html

 読み応えあります。
(須)

 相変わらず、きれいな紙面ですね。記事紹介が豊富でいいです。
(長)

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三重県科技センター 下水汚泥からリン回収 特許取得、民間と共同開発
http://chubu.yomiuri.co.jp/news_kan/kan060724_1.htm

 ぱっと見た目すごい内容に見えます。
(須)

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「死の海」と化した渤海
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/07/20/20060720000044.html

 中国の水質汚染が気にかかります。
(須)

 この衛星写真、どのような処理がされているのか分かりませんが、汚水が流れ
出ている〜っという感じが、すごく出ています。

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西原環境テクノロジー、仏ヴ社の資本受け入れ
http://www.chemicaldaily.co.jp/news/200607/25/03301_2121.html

 こういうところにも外資が入ってくるのですね。業界再編の波の音という印象
も受けます。
(須)

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行革懇会長が受注企業に/堺の下水事業で私大教授
http://www.sakigake.jp/servlet/SKNEWS.NewsPack.npnews?newsid=2006072301003708&genre=national

-----ここから引用-----
 堺市から総額51億円の下水汚泥肥料化事業を受注した会社の取締役に、同市
の行財政改革計画を審議する懇談会会長だった私立大教授が就任していたことが
23日までに分かった。
-----引用ここまで-----

 見た目、マッチポンプ疑惑の話です。
(須)

 これはかなり極端な公私混同の例ですが、有識者会議って、一般市民も入れて
オープンにやらないと、こういうことになりがちだと思います。
(長)

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【編集後記】この週末は、久しぶりに晴れましたね。土曜日は、矢吹町大池公園
で開催された「真夏の夜の鼓動」に行きました。高校生くらいの子たちが躍動的
な太鼓を披露してくれた山木屋太鼓や他を圧倒する力強い標葉せんだん太鼓など、
福島県内の太鼓団体を集めて、水上ステージで繰り広げられた太鼓の演奏は、す
ばらしかったです。太鼓演奏の合間には、花火が打ち上げられました。ほとんど
真上で開く大輪の華に、子ども達も大喜びでした。あまり宣伝されていなかった
ので、思ったよりも混んでおらず、ステージに最寄りの芝生の上で、ゆったりと
鑑賞できました。でも、これだけの内容なら、もっと多くの人で共有しても良い
ようにも思えて、もったいないようにも感じました。
(長)






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