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■□水処理倶楽部通信■□第268号 2006/12/4(月)■□
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△△水処理の情報交換と交流誌△△編集発行:通信編集委員会
 【発行ページ】http://homepage2.nifty.com/watertreatment-club/
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    目  次
      ★ お知らせ
      ★ デンマーク研修旅行記 その17
      ★ 短信

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■■ お知らせ ■■
●デンマーク研修旅行記は、2つ目のバイオガスプラントでのスカニング氏の講
義の続きです。
●本通信は、皆様からの情報にて成り立っております。「水」と付けば、下水か
ら湧き水まで、さらには環境に関わる話題も含めて幅広く取り上げております。
これはという話題や新製品情報などのご投稿をお待ちしております。なお、ご投
稿の際は、ペンネームもしくは無記名希望を明記してください。よろしくお願い
します。

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■■ 水の旅 ■■

デンマーク研修旅行記
その17 〜ダンスクバイオガス社製の個別型バイオガスプラント(6)〜
           長峰 孝文
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(スカニング氏の講義の続き)
 このバイオガスプラントのもう1つの特徴は、「その14」で紹介した消化液
の成分分離です。家畜ふん尿を混ぜたスラリーを農地にまくと、成分の60%しか
利用されなくて、残りの40%が環境汚染源になるとされています。スラリーをバ
イオガスプラントと成分分離装置で処理することで、99.5%にまで利用率を上げ
ることができるそうです。この施設を農林大臣が視察に来て、法律を改正して、
このような装置を導入すれば、豚の飼える数を22頭/haから30頭/haにできるよう
になったそうです。先に述べたように、EUでは、畜産による環境汚染を防ぐため
に、農地あたりの飼える頭数を制限するハーモニールールがあります。養豚の収
益は、同じ施設でいかに多くの頭数を飼えるかにかかっているので、22頭から30
頭への増加は、かなりのメリットがあると言えます。

 メタン発酵後の消化液は、成分が均一になっていて、植物にとって害になるこ
とが多い糖類や脂質が分解されているので、スラリーよりも肥料としての質が向
上しています。農地に散布後の悪臭も、消化液の方が少なくなります。成分分離
は、さらに肥料としての質を向上させるものだそうです。

 成分分離の最初のステップであるデカンタによる固液分離によって、消化液の
7%程度の固分が分離されます。固分には、消化液全体の80%のリンと78%
の有機物が含まれているのだそうです。「その7」のニールセン教授の講義にあ
ったように、消化液のリンの成分は、窒素に比べて2倍の量が含まれているため
に、消化液を窒素量に合わせて農地に散布すると、リンを過剰にまいてしまいま
す。固液分離で、リンの多い固分を除くことで、窒素とリンの適切量を農地にま
くことが可能になるのです。こうして分離した固形分は、非常によい肥料で、2
00kmを輸送してもいいくらいの価値があるそうです。今はポーランドに無償
(輸送費はポーランド持ち)で配布していて、サウジアラビアにも輸出したこと
があるそうです。スカニング氏が「うんこを輸出できるなんて、とても快感だ」
と言ったので、一同大笑いしました。

 現在、これをペレット化する装置の導入を検討中とのことでした。ペレット化
すると、体積が減るので、輸送コストが下がるし、散布も容易になります。日本
でも堆肥のペレット化の普及が進められていて、堆肥が余っている地域から不足
するところに輸送しやすくしようとしています。スカニング氏によると、固分か
らエタノールを作る研究も進められているのだそうです。

 この施設では、固液分離した後の液分21000t/年のうち11000tを農
地に散布しています。残りの10000tをエバポレーターとアンモニア分離装
置で処理しています。これによって、エバポレーターで蒸発せずに残るカリウム
液3000t、蒸発液から濃縮された濃度20%のアンモニア水1000t、分離
された水分6000tに分けられます。カリウム液は、シロップ状の液体で、元
のふん尿の10%のリンと50%のカリウムが含まれています。水分は、水環境
に影響する成分の95%が除去されたものになっているそうです。消化液には、
揮発性脂肪酸が多少含まれていますが、この装置の構造からすると、最後の水分
に行っているのだと思われます。カリウム液とアンモニア水は肥料として、水分
は灌漑水として、いずれもこの農場内で消費しているそうです。

 「その14」に書いたように、エバポレーターは、発電機の冷却水を利用して
80℃で蒸発させています。発電機の冷却水は、冬の間の豚舎の暖房にも使用し
ているので、もっと気温が高い地域なら、10000tよりも多く処理すること
ができるそうです。

 アンモニア分離装置を開発するときに、イオン交換樹脂、逆浸透膜、アンモニ
アストリップ、消化液を酸性にしてエバポレートすることで残沙に回収する方法、
を試したそうです。消化液を酸性にしてエバポレートする方法は、水分の方にア
ンモニアが混入するためによくなかったそうです。最終的に、運転が容易で安価
なイオン交換を採用したとのことです。

 エバポレーターとアンモニア分離装置の管理は、1人で3hr/日です。ただし、
週に1回はメンテナンスが必要で、1日かかるそうです。この装置は1500万ク
ローネ(2億8500万円)だそうです。消耗品はないと言っていましいたが、
イオン交換樹脂は劣化するし、溶出用の薬液が必要だと思うので、そのくらいの
ランニングコストはかかると思われます。
(つづく)

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■■ 短信 ■■
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温泉配水管清掃ロボットを開発/鹿高専・引地助教授
http://www.373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=1386

-----ここから引用-----
「管内清掃マイクロロボット」で、全長約7センチ、重さわずか15グラム。ア
ルミ製ボディーは前、後部に分かれ、柔らかいシリコン製の胴で連結。電源、コ
ントローラーとはコードでつながっている。
 移動に車輪ではなく毛を使うのが特長。
-----引用ここまで-----

 いいですねこれ。将来的には、家庭用配水管でもいけるサイズにしたいのだと
か。曲がりとかも行けるのかな?
(長)

 パワーがなさそうなので、推進力がないんじゃないかな。高圧洗浄とかのホー
スは確かに推進力があるのですが、進行方向に向かって前方や真横には圧力水が
当たらないので、たまには行かなくなるときがあるんです。こういう自走タイプ
なら、パワーさえあれば先端にドリルとかつけておいて、地底にもぐるかのごと
く排水管の中をずんずん進んでいけるロボットとかになるんじゃないかと…。夢
膨らみます。
(くじら13号)

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トイレって大事!―災害救援ガイドブック (単行本) 
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4421007447/ref=pe_pe_2102_3546222_pe_snp_447

 この通信でもしばしば話題になっている山下亨氏の本です。
(長)

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殺菌作用のナノ銀を規制へ 米環境保護局
http://www.asahi.com/science/news/JJT200611230007.html

-----ここから引用-----
ナノ銀は消臭や殺菌の効果が高く、広く利用されているため、規制が本格化する
と、多くの商品への影響が避けられないとみられている。
 ナノ銀を活用した製品を販売する企業は今後、その製品の安全性に関する科学
的な証明をEPAに提出することが義務付けられる。
-----引用ここまで-----

 ナノ銀って、体に悪い? 環境中に銀を含むものがたくさん増えると微生物環
境に影響する? 
(長)

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【編集後記】イラク戦争や牛肉ごり押しのアメリカに嫌気がさして、アメリカ製
品不買を個人的に実行しているところです。イラク戦争なんてベトナム戦争とど
のくらい違うと言うのだろうか? 日本に売る牛肉の量なんて、アメリカの消費
量に比べて、たかが知れているのに、アメリカに服従していることを確認するた
めにやっているとしか思えない。ところが、日本はアメリカのようになるつもり
らしい。教育基本法で愛国心を子供らに刷り込み、自衛隊を省に格上げして明ら
かな軍隊にし、憲法9条を改正しようとしています。日本の軍隊が、アメリカの
ように、自分の都合で海外で殺人をするようになったら、日本製品も買わないよ
うにするべきか? でも、自分が払った税金の一部が、その殺人に使われること
になるんだよなぁ。
(長)





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