一人息子
主人はいつも、ただ今とも、何とも言わず、帰宅します。
それが、5ヶ月ほど前からの第一声が、「ビオ、ビオ、ビオス!!」なんです。
そして、「おー、可愛い可愛い一人息子。」と、ほほずりします。
このビオスとは、バリニーズの子猫なのです。
バリニーズの子育てはとても難しく、
今まで何度か出産しましたが、育てられずにいました。
今回の子猫達も、ちょうど離乳が始まる頃、同じ状態になり、
いつもお世話になっている獣医さんに最善を尽くして頂きましたが、
それでも二匹の子猫は共に絶望的で、
ついに一匹は、助けてやれませんでした。
残った子も、状態が悪く、もう助けてやれないだろうと、
私はその弱り切った子猫を見て、泣くだけ泣きました。
そして開き直り、考えた挙げ句に、どうせ、望みがないのなら、
子猫にストレスをかけてしまう病院通いを止め、他の薬に切り替え、
運を天に負かせて、見守ってやろうと決心しました。
ところが、これが功を奏したようで、この子はみるみる元気になり、
その後、無事に育ってくれた子猫なのです。
それは病院の先生の腕が悪くて今まで助けられなかったという訳ではなく、
この子の生命力と、運が良かったのだと思っています。
そんなで、私たち夫婦にとっては、この子は特別の子猫で、
一人息子と溺愛しています。

一人息子のビオス
(2002年5月20日 記)
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