「魔法遣いに大切なこと 1〜2」 |
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この世界では魔法遣いがいて、公務員として登録され、人の願いをかなえるために魔法を遣います。 有名な魔法使いだった母と同じように魔法遣いの道を歩んだユメ。 岩手から出てきた興奮すると方言が出てしまうユメ。 最初は親切にしてくれた人にお礼をあげようとして相手の望むもの (ストレートに金でした。金がほしいなあくらいの思考で、ユメに期待するものではなかったです) を出そうとしてバッグいっぱいの札束出したりして、その人に怒られたりします。 そのときは本当に彼の望むもの(サッカー選手でありながら高校のときバイクの事故で 膝から下の片足を失った)、サッカーへの夢と思い通りに動く義足をあげて、 人が本当にほしいものを考えさせてくれます。 それからもユメは魔法で人の希望を(間違いながらも)かなえていきますが、 一人の老婆の希望をかなえたところが転換点になります。 35年前に時をもどすこと(当時、夫と娘を一緒に交通事故で亡くしています) でしたが、そのときに娘と間違われて身代わりなったりします。 本当は老婆もわかっていて、最期の思い出にそんなことをしたりして、 思い残すことのなくなった老婆はピアノや娘に買ったドレスと共に家を燃やして灰になります。 ユメは人を死なせるために魔法を遣ったんじゃないとそれからスランプになってしまいます。 で、いろいろあって死んだ恋人をひきずっている、研修先の魔法遣い、小山田雅美の心を解放します。 これも、老婆の死や余命幾ばくもない田舎の子供の明るさ、けなげさで 人が本当に望むものがわかったからです。 人は物欲だけに生きるのではなく、心を癒したり満たしたりすることを望むのだと気づいたからです。 結局、魔法遣いがいて、人の心の中がわかっても、人の望むものや心を伝える難しさは同じなわけで、 「科学の進歩したこの世の中で、それを伝える手段は無数にある。 しかし、それを伝え感じる人の心はいったいどれだけ進化したというのだろう。 大切な人の大切な想いを感じ、それを伝えること、世界がどれだけ便利になっても… 魔法がどれだけ優れたものであろうと…大切なことは何も変わらない」という 最後の言葉に集約されてると思います。 手紙、電話、メールと伝える手段は多様化しました。 でも伝える想いは今も昔も変わりません。それを伝える難しさも。 人に伝えるにはあまりにも不完全で未熟な手段。でもそれを使って私たちは生活しています。 人との付き合い方を考えさせてくれる作品です。 一度、手にとって自分は自分の想いを人に伝えられているだろうか、 間違って望まぬように押し付けていないか、考えてみてください。 私も本当に難しいと思います。 でも、何かを使って伝えるしかない以上、できるだけ満足できるように伝えていきたいと思います。 この感想もあなたの心に伝わりますように。 |