プールの普及度を比較する指標を考えるページです。
水泳用のプールの施設数でみる普及度は総務省統計局による統計データがありますが我々利用者の実感とは異なったものになっています。
これは政府の統計が施設数だけの統計であり、利用しやすさまでは考慮できていないためと考えられます。
例えば政府統計では屋内、屋外をひっくるめて水泳プールとして集計していますが、屋外プールは営業日数が少なく、営業していない期間は利用者にとっては無いに等しいにもかかわらず統計上は存在することになります。
このようなことが利用者の実感とかけ離れた統計データになって現れていると思います。
では、どうしたら利用者の実感に近い普及度の指標を作ることが出来るのでしょうか?
先ず考えられるのは延営業時間がどれぐらい有るかということ。
これなら季節営業の屋外プールの影響が相対的に小さくなり実感に近づくと思います。
しかし、この統計はそれぞれの施設ごと、曜日ごとで営業時間が異なりとても大変そうです。
そこで私が考えたのが次の方法です。
一般に開放されている屋内プールのうち泳げる深さのプールの水路の長さをコース数で掛けたものの合計を人口1000人当たりになるように人口で割った指標と地域の面積の平方根で施設数を割った指標の積を用いる方法です。
一見難しそうですが、この方法には次の利点があります。
では、実際にこの方法で求めた指標はどうなっているのでしょうか。
次のグラフは2005年に三重県、愛知県、富山県、石川県について比較を行ったものです。
人口あたりの普及度は人口が少ない割には車でチョッと走れば温水プールが有る石川県と富山県が高くなっています。
プールは多くても人口の多い名古屋市は低くなっています。
一方の面積の平方根あたりの施設数では市内に多数のプールを持ち歩いてプールに行くことが出来る名古屋市が高く、車でかなり走らなければならない三重県は低くなっています。
注目すべきは温水プール普及度でこの値が1を超える地域は会社帰りにちょっと寄る感覚でプールを利用できるという実感と非常に良く一致しています。
ちなみに計算式は下記のとおりです。
「人口千人あたりの水路の長さ×コース数」×「面積の平方根あたりの施設数」=「温水プール普及度」
このグラフを作成に当たっては次の点を考慮してデータを集計しています。
同じような集計をして比較する際の参考にしてください。
政府統計で感じていた違和感は温水プールだけを集計することでかなり解消されたと思います。
ここで面白い統計データを紹介しておきます。
文部科学省が公表している「施設種別体育・スポーツ施設設置箇所数」というデータの抜粋です。
| 総数 | 学校施設 | 大学体育施設 | 公共施設 | 職場福利施設 | 民間施設 | |
| 水泳プール(屋内) | 4,896 | 1,336 | 104 | 1,662 | 139 | 1,655 |
| 水泳プール(屋外) | 33,769 | 29,953 | 387 | 3,102 | 147 | 180 |
効率が要求される民間施設においては屋外プールよりも屋内プールの方が圧倒的に多くなっています。
また、学校のプールは数が多くその殆どが屋外プールになっています。
夏の2ヶ月間使うだけのためにコレほどの施設が作られているというのも無駄な話です。
例えば学校個別にプールを作らずに地域で一つ温水プールを作り、午前中は学校の授業で順番に使い、午後は複数の学校のクラブ活動を共同で使い、夜間は地域住人に開放するような使い方をすれば一つの施設を有効に使えるのではないでしょうか。
三重県、愛知県、富山県、石川県については調べることが出来ましたが、それ以外は調査できるとは思えません。
もし、このプールの普及度の比較に興味が有って夏休みの自由研究などでやってみたいという方がいれば管理人のblogにトラックバックかコメントを付けてください。
多くの方の力が合わさってプールの普及につながれば良いと思います。