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朝4時半過ぎに大阪市は平野区の自宅を出発しました。
前日までは藤原岳に行く予定だったのですが、
何がどうなったのか、7時半過ぎに霊仙山の榑ヶ畑登山口に立っていた二人です。
実のところ、霊仙山が福寿草で有名なことは知っていましたが、
どのあたりに咲いているかはまったく知識がなく、
歩けば見れるものと思っていました。藤原岳に行く予定でしたので、
こちらはノーマークだったのです。
駐車スペースには既に5〜6台の車が到着していました。
単独の方、団体の方々、お二人と様々です。
登山口から、
侘びしさの漂う苔むした石垣の間を進んでいくと、
前方に今宮工業高校の緑の山小屋とその向うに山小屋かなやが見えてきました。
小屋の前にはジュースやビールが湧き水で冷やされています。
料金は筒の中に入れます。
汗拭き峠です。ここを右手に降りていくと落合を経て今畑の登山口へと通じます。今日は左側を登っていきます。
小さな白い花、ミスミソウが可憐な姿を見せています。
歩いている内に、
熊チャンが、地図を車の中に忘れて来たことが判明。
猫はもっとひどくて地図を持ってきていませんでした。
「ピストンじゃなく、周回してみてはどうかしら?」と、
地図も持っていないくせに図々しい提案をする猫。
「うーん。山頂に着いてから考えましょうか。」と熊チャン。
気のせいか、汗ふき峠から見晴台の間が、とても長く感じました。
見晴台まで10分と書かれた標識を見た後の10分が特に!
見晴台から琵琶湖を臨んでいます。霞んではっきりとは見えませんでした。
猫は雪のある時しかこの山を歩いていませんから、
何だか違う山を歩いているような印象です。そして、ここら辺りまでしか歩いたことがありません。
ここから先は未踏です。
【お猿岩とお虎ヶ池】
雄大です。この山の独特の地形をカレンフェルトと言うそうです。
《カレンフェルト:石灰岩の節理や断層に沿って溶食が
進んで溝が刻まれ、岩柱が林立している地形。(大辞泉)》
経塚山に到着しました。伊吹山が遠くに微かに写っています。肉眼ではもう少しよく見えましたが、雪はほとんどないようでした。
【右手奥が
霊仙山三角点のある峰。】
【柏原方面への尾根。避難小屋が見える。】
経塚山を軽く下り、霊仙山へと登り返します。雪が残っています。
登る途中、動物さんの交差点発見。
霊仙山山頂に到着しました。こちらには三角点があります。
ここで思案です。そういえば福寿草は見かけませんでした。猫は周回する気満々です。
「あの稜線を行けばいいと思うの、ほら人の姿が見えているでしょう。」と、南側の尾根を指さしました。
「でも、どのくらい時間がかかるか、わからないでしょう?」と、熊チャン。
熊チャンの反応は慎重というより常識なのですが、行く気にはやる猫にはまどろっこしい。
「たぶんね、ピストンの時間プラス1時間くらいだよ。」と、
おぼろな記憶を引っ張り出して好い加減なことを言う猫。
熊チャンに一瞥され、話の接ぎ穂が見つかりません。ところが、
「地図、見せてもらいましょう。」と言うが早いか、
熊チャンは丁度山頂に到着されたご夫婦に声をかけました。
地図を見せて頂いて、大体の所要時間も教えてくださった上、ご丁寧に「この辺りに福寿草がたくさん。
この辺りにはミスミソウとセツブンソウが…。」と教えてくださいました。
でも、地図も持たずに来るなんてと、内心呆れられたに違いありません。
さぁ、福寿草に会いに出発です。
【最高点】
最高点を通過してガレた西南尾根を行きます。高所が怖い猫はビビリながら怖々歩きました。
そしてそして!晴れて福寿草と対面!山で見るのは初めてなんです。なんて神々しいのでしょう。
【初めての福寿草。初めまして!】
西南尾根の斜面には鮮やかな黄色の花が無数に広がっています。
「ちっちゃなちっちゃなお日さまがたくさんあるみたい…。」そんな印象です。
西南尾根の中程で福寿草を見ながら、そして鈴鹿の山々を遠望しながら昼食をいただきました。
【左:西南尾根から最高点のある峰を臨む。右:鈴鹿の山々。
下:西南尾根南斜面を振り返って。】
楽しい高原散歩を味わっていると景色が一転します。
そして、この後一気に下ります。とても急です。
一度ズルッと滑ると、一気に下まで転げ落ちそうな急斜面。登るのも大変でしょうが
下るのも足への負担が大きそうです。
【振り返って。】
春とは思えない強いジリジリした日射しに照らされながら転げ落ちることなく下ると樹林帯が続き落ち葉を踏みながら歩きました。
この辺りでも福寿草やミスミソウを見ることができましたが、山頂で教えて頂いたセツブンソウはどうやら見過ごしてしまったようです。
残念無念。
今畑の登山口に到着。でも、汗ふき峠へ登り返さなければなりません。
【左:今畑の登山口付近。右:汗ふき峠への道沿いのせせらぎ。】
林道を右にとってしばらく歩きます。沢づたいの道はせせらぎの音が清々しくて、
疲れた体には一服の清涼剤といったところです。でも、実体のある清涼剤が欲しいところです。
冷えたビールで喉を潤したい…、でも熊チャンには運転が…。
「かなやのおじさんの冷たーいビール、飲みたいね。熊チャンにも一口だけ、飲ませてあげるよ。ふふん。」
と悪魔も顔負けの提案をしてみました。
「どうして私はひと口なんです?」
「じゃあ、ふた口。」
一瞬、熊チャンの体からメラメラと炎が上がったように見えたのは気のせいでしょうか。
そんなふうに歩いていると、前方からひと組のご夫婦が。
「あ!」
「あぁ…。」
そうです。山頂でお会いしたご夫婦です。地図を見せてくださって西南尾根の情報を教えてくださった…。
お互いの健闘をねぎらい、そして改めてお礼を言って別れました。
ようやく汗ふき峠に戻ってきました。あと、もうひと息です。
小屋が見え始めたとき、
「小屋が開いてる」と、熊チャン。
猫は今日で3回目ですが、小屋が開いているところを見たことありません。
宿泊のお客さんがあるときはおじさんも泊まられるそうです。
熊チャンは何度か利用していて、小屋のおじさんとも見知った仲です。
山の昔の話を聞かせてくださったそうです。
小屋の前のベンチにおじさんの姿がありました。
山の四季のお話などを伺ったのはほんの30分ほどでしょうか。でも、心の中にポッと温かいものが灯ったような気がします。
そうそう、トイレが新設されます。有り難いことです。
新鮮な空気と素晴らしい景観、可愛らしい花々や人とのふれあいで体も心も癒され、
印象深い山歩きとなりました。
では、今回出会った花たちを紹介します。(クリックで拡大)
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| フクジュソウ |
フクジュソウ |
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| スハマソウ |
ミスミソウ |
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