草原のどん詰まりまで行くと、ガレのつづらになる。もうクタクタ。
どうにかこうにかつづらを登りきったものの、もう時刻は15時。登山者と行き会うと、
向うが声を掛けて来た。「ボンジュール」「ぼんじゅーる」「ピークへ行くのか」「うぃ」
「・・・(ケゲンそうな顔)」「こんびやん・どぅ・たん・ぷる・ぴく?
(ピークまでどの位かかりますか、と聞いたつもり)」「一時間か、一時間半くらい。
(お、通じてるやんか!)最後に登りがあるからね。でも気をつけなよ。」と彼は、
南の空に出ている雨雲をストックで指した。「だこー、だこー。めるしー・ぼくー」
さて日没が9時過ぎという事を考えると、判断が難しいところだが、
女房の奴の疲れ具合や、私自身の疲れ具合や、雨雲や、目の前のピークの荒々しい岩場を見て、
ここは潔く引き返す事にした。やっぱりこの山は、充分に時間をかけて登るべきだろう。
という事で来た道を引き返して下山にかかる。いつもそうだが、
ピークに達せず下山するのは敗北感が背中にのしかかる。
草原を下ると、スニーカー履きの私(登山靴は日本に置いて来た)
にはつま先が少々応える程の坂でなのであった。
先ほどの小屋でたっぷり休憩。何人かの登山者はまだ登ってくるが、全員泊まり装備だ。
さらに一回の休憩を挟んで、登山口に戻ったのは18時半。それでも二人共クタクタでした。
皮肉な事に、その後天候は崩れなかった。まぁ、人生とはそういうものだ。
というような次第で、午前中の雷雨のせいでピークには行けませんでしたが、
さすがに2784m峰、貫禄充分、迫力ある山でした。
ピークは踏みたいよねー。もう一回、チャンスがあるやろか。
7月13日、ピーク制覇!
ピレネーというのは気流が不安定らしく、いつ天気予報を見てもあまりよろしくない。
今日も午後から雨らしいのだが、もう帰国の日程も迫ってるので、
思い切って行くことにした。今日駄目だったらもう諦めよう。
先日と同じPastralの登山口に朝九時に着くと、幸いにもピーカンの晴天。
駐車場はすでに一杯の盛況だが、道の脇にまだスペースがあった。
2週間前と同じお馴染みのコースを元気に出発。暫らく行くと、
前回あった木の柵は取り外されていた。どうやら7月から山開きらしい。
登山者も随分増えたが、連中のお喋りから判断する限り、
フランス人とスペイン人が半々位のようだ。
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牛が集う登山道
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タテバイを登る日本人主婦
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前回同様2時間で避難小屋に到着。さらに草原に突入するが、
今日は牛が放牧されていて、牛の群れの真横をひいこら歩かねばならない。
1時間で最後のつづらの取り付きに着き、さらに30分で、先日引き換えしたつづらの上端に着いた。
12時30分頃か。
登山道はこの後、高度を稼ぎながら、カニグーのピークの手前まで直進する。
どん着きは崖で、剱の蟹の縦這いのような崖登りが我々を待っていた。
カニグーのタテバイというか。かなり急な崖の直登になるが、ホールド・スタンスは豊富で、
難しくはない。そもそもロープも鎖も着いてないし、子供も平気で登っている。もちろんフリーだ。
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タテバイを降りるスペイン人
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ピーク到達!
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タテバイを登りきった所がピークで、他のルートから来た人たちもいて結構な盛況。
時刻は13時45分、景色を楽しみながら昼食休憩。
しかし天気が何時しか崩れてきてて、ポツポツ雨が降り始め、遠くで雷も鳴り始めた。
タテバイが濡れると怖いので、14時10分、さっさと下山にかかる。
カニグーのタテバイの下りは高度感があってなかなか怖いが、
ホールド・スタンスが豊富なので誰でも降りられる。降り切ったあたりで気がつくと、
パラパラ降っていたのは雨じゃなくてヒョウだった。真夏なのにー。こんなに暑いのにー。
合羽を着込んで歩くけど暑い暑い。
つづらを降りたところで、前を行くハイカー達がはしゃいでいるので良く良く見ると、
右手に鹿が二頭、それにテンのような動物が2匹いた。さらに左手、
PUIG SECの山腹に6頭程の鹿の群れ。
あとは先日と同じコースを、先日よりは疲れているけど充実感一杯でひたすら降りる。
1時間ほどで雨アラレも止み、18時丁度に登山口に戻る。結構ハードでしたが、
岩場もあって楽しめました。フランスではどうしても低山中心のハイクでしたので、
体がかなり弛んでましたが少しは引き締まったかな。
さて、来月には日本へ帰ります。次は甲斐駒か、裏銀座か?
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