北関東の山に行くのは始めてだし、上越新幹線に乗るのも始めてだけど、
とにかくインターネットの乗り継ぎ案内通りに綱島、横浜、東京、高崎、水上と電車を乗り換えれば、
ちゃんと8時28分に高崎線の土合駅に着いた。いやぁ便利な世の中になったもんだ。
しかしこの土合駅、トンネルの中にあって、地上に出るには485段だったかの階段を登るんだが、
まるでソ連の地下核実験場のような不気味さがなかなかいいぞ。
ふうふうと階段を上がって地上に出る。ピーカンの快晴、8時40分。
ここからほとんどの登山客はロープウェイ乗り場までバスで行くようなのだが、
歩いても知れてるので我々は歩く事にする。国道沿いの道を2,3度つづらを切ればロープウェイの駅だ。
駅を突っ切ってさらに国道を少し辿ると登山案内所だったか、なんだか忘れたけど町営の施設があり、
登山者カードを提出。さらに進んで9時15分、西黒尾根の取り付きに付く。いよいよ登山道だ。
のっけから急登で、結果的にはまぁ、このきつい登りがピークまで続くわけで、
ここは日本に20位はあるだろう三大急登のひとつなのだそうだが、
僕はここ何日かの疲労が体に重く溜まっていて、なかなか思うように足が進まない。
のどの渇きも凄くてしょっちゅう水ばかり飲んでいる。頂上まで後三時間の標識を過ぎる。
既に、今日は頂上までは無理ちゃうか、と思うばかりの消耗ぶりだ。
11時10分には三本の鎖場に着くが僕はもうアップアップの状態。
森林限界も過ぎていよいよ暑く、太陽光が厳しい。
女房の奴が鎖の途中でこむら返っても助けにも行けないありさまだ。
すまんが、自分で何とかしてくれ。ようやく11時35分、ラクダの背に着くも、もう限界。
まだまだピークは遠く目の上にあり、正直、帰りたいところだが、
せっかく新幹線にまで乗ってやってきたんだし、も少し頑張ってみるか。
たっぷり休憩し、おにぎりも食べて少しは体力回復、厳しい岩場をのろりろりと登り始める。
だが消耗している僕にとっては、両手も使って登れる岩場のほうが、
足だけで登る今までの道よりも、比較的楽に高度が稼げるような気もする。
氷河の跡と言われる岸壁の上で再び休憩、さらに岩場を這い登って、
ようやく13時35分、トマの耳に着いた。いやー何とかなるもんだ。
結構休憩し、景色も愉しんだ後、今度はオキの耳へ。14時05分。
ここで二人で3リットル持っていた水を殆ど飲みつくしてしまった。
肩の小屋まで戻って水を買う。500ccが350円。
14時45分には肩の小屋を出発。今日は元気であれば天神平から歩いて降りるつもりだったが、
既にへろへろで全会一致でロープウェイで降りる事に決定。まだまだ暑い稜線をがんがん下る。
この天神尾根もなかなかの急坂だが、木の枠組みでの整備が完璧なハイキング・コース。
15時45分に熊穴沢の頭の避難小屋に到着、休憩。いよいよ道は整備され歩きよくなり、
すっすと歩いて16時30分にロープウェイ乗り場へ。以降は楽ちんに下山、
下の駅でソフトクリームをほおばり、土合駅まで歩き、例の485段だかの階段をまたおりて、
越後湯沢経由で帰る。
体調が悪かった。先週の中国出張の疲れが取れてなくて、
前日映画を観に行った際もヘロヘロだったんですけど、それでも強行した山行。
でもちゃんと頂上まで行けたのは収穫。まぁ、帰りはロープウェイに乗ったんですけど、
自分としては大満足。
《 前の山〉
〈表紙へ〉