その169 若さとは夢みる能力



「女は、未来の約束が欲しかった。
男は、今だけが輝いていればよかった。
いつの時代も心から理解し合うことは不可能な女と男」

 得意の恋愛映画についての話し。もうすぐ公開になる「エレジー」を、ひそかに楽しみにしている。「人生の悲哀を感じさせるラブ・ストーリー」とある。名のある大学教授と、30も歳若い教え子の女性が恋に落ちる。そして、‥‥

 恋って、どうして「落ちる」というのだろう? 心が止められなくなるから? 人を好きになるエネルギーより、別れのエネルギーのほうが数段強力でなければ終わりまで至れない。時間もかかるし、苦しみを伴う。何度も行きつ、戻りつの繰り返し。
 そうなることがわかっていながら、人はなぜ、異性の愛を求めるのだろう? 終わりのない愛なんて、たったの一つもないと自分を戒めることはできないのか?

〜 たとえ今、自分のことを愛しているとしても、刹那的な感情にすぎないのなら、その愛に価値はない。
そう考えるコンスエラは、デヴィッドに深い問いかけを突きつける。
「あなたは、私と一緒にいる未来を想像したことがあるの?」
未来に希望しかない彼女には、デヴィッドの恐れを理解することができなかった〜
と映画の予告に書かれている。

 女性と男性はしょせん、遺伝子の仕組みが違うのだ。XXとXYの「Y」は女性なる「X」の出来損ないの産物だというではないか。男は女が思っているほど、自分以外のことを考えてはいない。男は自分自身が何よりも大切な生き物なのだ。
 「未来に希望しかない彼女」とは、夢をみたがる往生際の悪い、あきらめきれない女たちの弱さを指している。「デヴィッドの恐れ」とは、遠い未来を背負いきれず煌めく若さに逃げ腰になっている、成熟したフリを装う男の姿?

 予告編を観ただけで、泣きそうになった。夢をみたがる純粋な愛の幼さが切ない。時間というものは、やさしくも残酷である。麗老〜さっさと83歳になってしまいたい。そんな感情がまたもや湧いてきた。

 

 


のどか/Nodoka(ペンネーム)

福岡県八女市生まれ、福岡市在住。

小学生の頃より作文を得意とし、中学〜高校ではラブレターの代筆を頼まれることが多かった。好きが高じて「もの書き」となる。「人生は宝さがしだ」をテーマに、enjoyしている。豆・豆料理研究家1年生。

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