その303
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石川さゆりショー 「こんど近くであるときは絶対行こう」と思っていた石川さゆりさんのコンサートが京都会館で開催された。京都会館での催しに行くのは初めてのこと。昭和35年に岡崎に開館した京都会館は本年3月末で閉館し、老朽化した建物の再整備が行われることを知り、昭和の姿を残すうちに体感しておきたいと思って、さゆりコンサートを申し込んだ。 京都会館は、福岡市民会館より古めかしい感じがした。府下最大のコンサートホールと書かれていたが、八女市町村会館で受けた印象と似た空気感があった。矢沢永吉ライブが京都で行われないことの答えが、無意識に伝わってきた。 肝心の石川さゆりコンサートは、深紅の振袖姿でスタートした。さゆりさんが選んだのは昨年の紅白でトリを飾った「津軽海峡・冬景色」、ナマのさゆりさんはプロの貫禄を身にまとい、舞台でなら何歳になっても振袖を着ていいんだと思った。早変わりの白い着物、お色直しの黄色地に波柄がシルバーで刺繍された着物、紫に白地の波模様が描かれた大胆な訪問着、その度に髪型(かつら)もチェンジして、歌はもちろん、ショーとしても楽しませてもらった。 「京都ですから、着物や帯を見られることは意識していたんですけど、この前は『ええ足袋履いてはる』と話す声が客席から聞こえて、あぁ、さすが京都、こわいなぁ、と思ったんです」と言われていた。さゆりさんのコンサートって、舞台と客席の距離感がやたらと近い。高い席料を払って前列を押さえるお客さまを大切にするさゆりさん。 後半に設けられたプレゼントタイムには、京都のみならず和歌山や広島、富山などからも観客が押し寄せた。プレゼントを渡すと引換えに握手を求める観客へのファンサービス。2時間15分ほどのコンサートのうち、おそらく15分はプレゼントタイムだったかも‥‥ 余談だが、さゆりさんも「出町ふたばの豆餅」を喜んでおられた。 今年がデビュー40周年のさゆりさん。平日昼間のコンサートだから、客層に合わせてのトークだったと思うけど、さゆりさんはこうやって何年も何年も、オバサンや老婆、禿げた爺さんを相手に歌い続けてこられたのだ。やさしく若々しいお声で客席と交わされる会話は、漫才師の毒舌をゆるくしたような内容も挟まれ、ビシッと厳しい一面も感じられた。 ラストの「天城越え」は、黄緑地に紺で縦に描かれた若竹の訪問着で。歌う表情はキリリと引き締まり、合間になまめかしい視線も挟みつつ、テレビで視るさゆりさんの顔をしていた。 京都会館で観た石川さゆりショーは正直なところ、かつて博多座で観た「長崎ぶらぶら節」の舞台とコンサートで受けた感動は‥‥、なかった。さゆりさんの歌と着物姿は好きだけど、「さゆり結び」の帯締めにも惹かれるけど、次から開催される会場を選ぼうと思った。 |
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のどか/Nodoka(ペンネーム) 小学生の頃より作文を得意とし、中学〜高校ではラブレターの代筆を頼まれることが多かった。好きが高じて「もの書き」となる。「道楽は極めてこそ道楽」がテーマ。豆・豆料理探検家。 豆なブログ→http://mame-mame-labo.cocolog-nifty.com/blog/ *「のどかの間借りコラム」は、毎週火曜日を目標に更新中。 |
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