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<メラトニン>
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1.メラトニン
メラトニンは松果体から分泌されるホルモンで、神経内分泌系の調節を担っています。その最も重要な役割は睡眠周期の調節であり、Jet-Lag(時差ぼけ)に非常に有効である事から有名になりました。その他には代謝、性行動、食欲等多くの機構に関与しており、特に免疫賦活作用や抗酸化作用により“抗加齢サプリメント”として有名です。
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2.メラトニンの構造
睡眠周期の調節はメラトニン、セロトニン、SAM及びエピネフリンにより行われていますが、メラトニンはトリプトファンから誘導されたセロトニンと、メチオニンから誘導されたSAMから合成されます(トリプトファンからはセロトニン、メラトニン、エピネフリンが誘導される)。
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<N-Acetyl-5-methoxytryptamine (Melatonin)
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3.メラトニンの分泌
メラトニンの分泌は日中は少なく、夕方より増加し、真夜中にピークを迎えます。これは生体を取り巻く環境の明り(3,000ルクス以上)に網膜を介して松果体が反応してメラトニン産生し、暗くなるとメラトニンを分泌するのですが、メラトニンは生体の時を刻む時計、いわゆる体内時計の体の1日の周期(Circadian
Rhythm:日内変動)を調節してる要素の一つなのです。しかし、思春期を過ぎた頃からメラトニンの分泌量は加齢と共に減少し、早朝覚醒や中途覚醒など睡眠の質の低下を認めるようになります。さらに免疫能の低下、肉体的加齢の促進を引き起こすとされています。
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4.メラトニンの効果
4−1 睡眠
メラトニンは睡眠を促すのみならず、体内時計のリセットを行う事が知られています。時差ぼけに有効なのは短に睡眠を誘導すのみならず、生体の日内変動をリセットすることにより移動先の時間に体内時計が適合するようになるからです。
4−2老化の防止
メラトニンは強力な抗酸化作用を有しており、Anti-Agingの代表的な薬として有名です。
4−3 抗腫瘍効果
メラトニンには腫瘍増殖抑制作用、血管新生抑制作用、DNA修復作用等多彩な抗腫瘍効果が認められており、また抗癌剤の毒性を減少させる効果もあることから抗癌剤治療と併用する事により治療成績の向上、生存率の改善、副作用の軽減が認められたとする数多くの報告があります。
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5.メラトニンの服用法
通常就眠前30分に1〜10mgの服用とされています。抗腫瘍効果を目的とした場合の投与量はに20mg/日としている文献が多いようです。
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6.メラトニンの副作用
臨床試験では頭痛、抑鬱、頻脈の報告がありますが、いずれも稀であり、数百mgのメラトニンを投与した場合でも副作用は認められず、、安全性は非常に高いと考えられています。自殺目的で大量のメラトニンを服用した症例の報告では、服用後の全身状態は非常に安定しており、単なる睡眠状態が持続しただけで覚醒後も異常は全く認められなかったとの事でした。またメラトニンの服用は内因性メラトニンを補完するものであり、ネガティブ・フィードバックによる内因性メラトニンの分泌抑制は認められません。このためメラトニンの服用を中止しても内因性メラトニンが不足して睡眠障害が増悪するような事はありません。
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7.使用経験の報告
睡眠誘導の目的でメラトニンを使用してみました。服用量は3mgで、指示のとおり就眠前30分に服用しました。その結果睡眠を誘導する効果は充分で、中途覚醒、早朝覚醒は認めませんでした。また初回使用時のみ軽い頭痛を認めましたが、その後は出現していませんので、頭痛の原因がメラトニンなのか否かは明確ではありません。その後は頭痛や覚醒後のふらつきも無く、翌朝はおおよそ爽快であり中年以降の睡眠障害には非常に効果的と考えられます。依存性も無いとされており、更に免疫賦活作用、抗酸化作用や抗老化作用、血中脂質を改善する作用等もあるので、試してみる価値は充分にあると思います。
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