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メタボリック症候群 |
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1.初めに メタボリック・シンドロームは生活習慣に由来し、動脈硬化を主たる病変とする“死に至る病”です。その病態の中で大きな役割を担っているのが内臓脂肪であり、腹囲が診断において重要な位置を占める事で有名になりました。 |
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2.内臓脂肪が諸悪の根源 肥満・高血圧・高脂血症・糖尿病等のいわゆる生活習慣病はそれぞれが独立した疾患ではなく、内臓に脂肪が貯留する事により引き起こされる“内臓脂肪肥満症”が原因である事が分って来ました。 |
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3.皮下脂肪と内臓脂肪の違い 内臓脂肪は必要な時にすぐに使えるエネルギー源ですが、消費カロリーを越えてエネルギーを摂取すると容易に貯蓄されます。いわばATMから出し入れできる普通預金に例える事が出来ます。皮下脂肪は重要な時に備えて蓄えられるエネルギー源で、急激に増加する事はありませんが簡単に減らす事は出来ません。簡単に引き出す事のできない定期預金に例えられるでしょう。 |
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4.体型と脂肪分布 女性に多い下腹部、腰の周り、大腿に脂肪が蓄積する“洋ナシ型肥満”は皮下脂肪型肥満と呼びます。また男性に多い胸やお腹が大きな“リンゴ型肥満”は内臓脂肪型肥満と呼びます。リンゴ型肥満の場合、臍周囲径が男性で85cm、女性で90cmを越えると内臓脂肪型肥満の可能性が高くなります。 |
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お腹の大きなリンゴ型“日本のお父さん”は、メタボリック・シンドロームの危険性が大きいと考えて良いでしょう。お父さんに比較してお尻の大きな洋ナシ型“日本のお母さん”はメタボリック・シンドロームの危険性は少ないと考えられます。おば様方がお元気なのはメタボリック・シンドロームのリスクが少ないだけではなさそうですが・・・。 |
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5.メタボリック・シンドロームの危険性 メタボリック・シンドロームの標的は動脈硬化を引き起こす事であり、危険因子の数が多いほど狭心症や心筋梗塞等の心臓疾患のリスクが高くなります。危険因子が1個で心臓疾患のリスクは5倍、2個で10倍、3個以上で30倍という事実は内臓脂肪型肥満の恐ろしさを如実に表していると言えるでしょう。 |
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6.メタボリック・シンドロームの診断基準
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CTスキャン等で内臓脂肪測定を行う事が望ましい。 ★
ウエスト径は立ったまま、軽く息をはいた状態で臍の周りを測定する。 ★
高トリグリセリド血症、低HDLコレステロール血、高血圧、糖尿病に対する薬剤療法を受けている場合は、それぞれの項目に含める。 |
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7.アディポネクチンと動脈硬化 アディポネクチンは日本で発見された、脂肪細胞から分泌される物質です。この物質は標準的な体重のヒトの血液中には多く存在し、内臓脂肪が増加すると減少することが分っています。そしてこのアディポネクチンは傷害された血管を修復する役目を担っている事から、内臓肥満が発生すると血管の修復が追い付かなくなり、血管の劣化が進行すると考えられています。またアディポネクチンが減少するとインスリン抵抗性を示すようになることから、内臓脂肪型肥満における食後の高血糖に関与している事が考えられています。 |
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8.死の四重奏は労災? 2001年より定期健診で高血圧、肥満、高血糖、高脂血症を指摘された場合の二次検診や特定保健指導の費用については労災保険が給付されるようになりました。 診断基準
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9.メタボリック・シンドロームの診断ポイント メタボリック・シンドロームの原因は数多くありますが、病態の中心は高血圧や高血糖・高脂血症による動脈硬化と考えてよいでしょう。 9−1.食後高血糖 まず問題となるのは通常の採血検査では見過ごされる食後の高血糖。空腹時血糖は正常でも食後血糖が急上昇する場合は糖尿病と同様に動脈硬化が加速されます。このような方を“隠れ糖尿病”と呼びますが、HbA1cの測定や糖を飲んで血糖の時間的経過を調べる検査(糖負荷試験)を行う必要があります。この“隠れ糖尿病”の方は日本中で数百万人存在すると考えられています。 9−2.動脈硬化 現在多くの病院では血中脂質が高いとそれだけでお薬が処方されていますが、高脂血症の方の中には動脈硬化が進んでいない方も存在しています。それとは逆に喫煙や運動不足の為に高脂血症は存在しないのに動脈硬化が進行している方も数多く存在しています。つまり動脈硬化自体を測定しないと適切な治療指針は立てられない事になります。 9−3.アディポネクチン アディポネクチンはメタボリック・シンドロームの指標となるサイトカイン(ホルモンのような物質)と考えられており、低アディポネクチン血症はインスリン抵抗性や動脈硬化の原因と考えられています。アディポネクチンの値と病気の重症度、予後や治療手段との関係等に関してはまだまだ未知数なのですが、アディポネクチンの分泌状態を知る事は将来メタボリック・シンドロームと関わる事になるか否かを知る指標となるでしょう。 |
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10.メタボリック・シンドローム検診 当院ではメタボリック・シンドロームを対象とした検診を実施しております。 対象 @.40才以上 A.生活習慣病に罹患 B.体重やウエストが大きめ C.長期の喫煙 D.長期の運動不足 E.不規則な生活 F.偏った食生活 G.強度のストレス ・
糖負荷試験は経時的に採血を行いますので、最低1時間は必要です。 ・
朝は絶食で、水分は少量ならば摂取可能です。 10−1.検診内容 @.身体測定(身長・体重・腹囲・血圧) A.採血 A-1.糖負荷試験(空腹時、負荷後30分、60分) A-2.脂質(総コレステロール、HDL‐コレステロール、RLPコレステロール、中性脂肪) A-3.ヘモグロビンA1c A-4.アディポネクチン B.心電図 C.脈波(動脈硬化) D.採尿(微量尿中アルブミン) 10−2.料金 (健康保険は適応されません)
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