戻る

ごあいさつ

2004年1月 幕張メッセで

2004.2.17 (火) 『羅生門』

 昨夜スカパーを何気なくつけたら、ちょうど黒澤明の『羅生門』が始まったところでした。どうしようかなと思うまもなく、ぐぐぐっと引き込まれ、ついに終わりまで見てしまいました。ずいぶんおひさしぶりで、結婚してからみるのは初めてじゃないでしょうか。そのせいか、今回は殺される森雅之の方にすっかり感情移入してしまいました。


2004.2.16 (月) キャラバン

 Caravanの『夜ごと太る女のために』を流しながら都心へ。色彩豊富で変幻自在な曲想にうっとりしているうちに、なんだか魔法使いのおばあさんになったような気分。はっと気づいたらもう外苑前の駐車場でした


2004.2.12 (木) 『文學界』三月号

 『文學界』三月号を買い、柄谷行人の新連載「帝国とネーション----序説」を読みはじめる。このテーマについては、冷戦が終わった頃から柄谷氏があちこちで発言していたが、今回はその総括ということになるのだろうか。(この論文についてはauteur氏との読書会のときにも検討することにします。よろしく)

 柄谷論文をひとまず読了したころには、病み上がりのアタマがすっかりハイになってしまったので、金原ひとみと村上龍の「特別対談」を読んでクール・ダウンすることにする。でも、「蛇にピアス」のひとみさんが、小学6年生の時に村上龍の『69』を読んで衝撃的だったとか語っているのを読むと、またちょっとアツくなってしまう(笑)




2004.2.11 (水) まだのようです

 お昼くらいから何とか起き上がりましたが、まだ本調子とは言えません。寝ている間は、吉田秋生の『夜叉』全巻と『イヴの眠り』を読み返していました。面白すぎてかえって熱が下がらないかも...


2004.2.10 (火) ダウン... 

 朝から微熱。食欲もまったくなく、全身のふしぶしが痛みます。インフルエンザはもう年末に済ませてしまっているけれどあれはA型だったから今度はB型だろうか、などと思いながら病院へは行かずじまい。ゆっくり休みながら、パブロンとロキソニンで押さえ込むことにする。


2004.2.9 (月) 高田馬場行

 早朝、Camelの『Breathless』を流しながら都心へ。あまりに心地よくて、甲州街道の渋滞がちっとも気になりません。


2004.2.8 (日) 牛丼が消える

 昨日のお昼のことですが、もうすぐ食べられなくなってしまうということで、橋本駅近くの松屋まで牛めしを食べに行きました。お店は行列ができるくらいの満員でBSE騒ぎなどウソのようです。

 高校時代に高田馬場の吉野家で初めて食して以来、牛丼チェーン店とは、もう25年以上のおつきあいになります。中島みゆきが「狼になりたい」で「夜明けまぎわの吉野家では...」と歌ったのは、確か浪人中の1979年でしたね。歌詞そのままの見苦しい夜明けを迎えたことも何度かあったような...

 BSEはもちろん怖いんだけど、毎日飲み食いしている食品に無数の有害物質が含まれていることも確実なんでしょう。もっと検査技術が向上して「この食品を100グラム食べると20年以内の発ガン性は0.06パーセントです」なんて測定が容易にできるようになる時代が来たらどうするんでしょうね。買い物のたびにリスクとコストの計算に頭を悩ませなきゃいけなくなります。結局、知らぬが仏のほうがいいのか...



2004.2.7 (土) ラスト・サムライ異説

 ヴァージンシネマズ南大沢で『ラスト・サムライ』をみました。明治初期の日本が舞台であるなどとはゆめゆめ思わず、「日本趣味の横溢した架空の世界で繰り広げられるSF冒険映画」とでも思ってみなければやってられない作品です。トム・クルーズも渡辺謙も小雪もみんな熱演していて、音楽も映像もそれなりに美しいのですが...。

 で、提案なんですが、西南戦争より函館五稜郭の戦いを背景にしたほうがぜったい面白いと思いました。西郷隆盛ならぬ榎本武揚(渡辺謙)をオールグレン(トム・クルーズ)のボスに据えれば、人気者の土方歳三(真田広之)が戦友ということになりますしね。(西郷どんが英語を流暢にあやつるのはやっぱり違和感があるでしょ? でも、榎本武揚ならいけるんじゃないか?)

 映画の後半はというとですね、五稜郭が落城し、アイヌの里におちのびたトム・クルーズが、コタンの女(小雪)と暮らしはじめるわけです。シャイアン族を虐殺した過去を悔い改めながら新しい生活になじんでいくトム・クルーズ。雄大な北海道の自然をバックに熊や狼とのダンスを織りまぜるのもいいでしょう。しかし、こんな平和な生活にも官軍の魔の手は刻一刻と迫ってきて.....(以下続編ご期待...)

 これでもやっぱりアカデミー作品賞は無理かなあ。



2004.2.6 (金) 美しい夏キリシマ

 神保町の岩波ホール『美しい夏 キリシマ』をみました。1945年夏、終戦まぎわの南九州を舞台に「戦争の中の日常」 が印象豊かに描かれたフィルムです。ほろ苦くもしみじみとして哀切で、それでいて回顧的という言葉にも回収しきれない現実の重みも感受させられる、まさに味わい深い映画ですね。

 会場はほぼ満員で、ご年配の方々の姿が目立ちました。主人公の15歳の少年は、黒木和雄監督その人がモデルと思われますが、監督と同じ1930年生まれの私の父がこの映画をみたらどんな感想を抱くだろうかと思いました。



2004.2.5 (木) 十四番目の月

 このところお天気続きですが、月の美しさも際立っていますね。今夜も空にはまんまるお月さまが煌煌と輝いています。十五夜と思いましたが、一日足りない十四番目の月でした。でも、私も十四番目の月が一番好きですね。インド映画で『十四夜の月』という名作があるそうなのですが、あいにく見たことがありません。


2004.2.4 (水) 立春

 若い頃はそんなことはまったくなかったのですが、このごろは「立春」と聞くだけであたたかい気持ちになります。より正確に言えば、あたたかい気持ちになるような気がします。視線は周囲の風景に春の徴(しるし)を探し求め、それは難なく見いだされてしまいます。というより、もう私の視界には淡い靄がかかっており、万物は春色の光の中に照らし出されているのです。もはや自然が春の訪れを告げるのではなく、立春という「言葉」が自然から春を呼び出しているかのようでもあります。


2004.2.3 (火)節分 

 終日在宅ワーク。試験期間のこの季節は自宅にいることが多いのですが、最近は近所で「不審者」の事件が頻発し、次男も小学校から貸与された「携帯防犯ブザー」を登下校時に持ち歩いているような状況です。気分転換にぶらぶら散歩に出ようと思っても、「黒い服を着た不審な中年男」に見られるかもと思うと、何となく気が引けてしまいます。

 そういうわけで夜になってからの豆まきでは、ちょっと力が入りました。



小向さん、メールありがとうございました。これからもよろしくお願いします。


2004.2.2 (月)無言電話の思い出  

 高田馬場行。午後はひさしぶりの雨になる。

 ウイルス騒ぎに触発されて、今日は昔話を...。

 ずいぶん昔、学生時代の私は「無言電話」がけっこう好きでした。誤解しないで下さいね。かける方ではなく、かかって来るほうがです。

 それも電話に出てすぐに切られてしまうというのじゃなくて、受話器の向こうで息を殺していつまでもじーっと黙っているタイプの電話ですね。こういう電話がかかって来る時、私は「待ってました!」とばかりに、誰かわからないどなたかに一方的にしゃべりまくりました。「人はなんで生きるか」「愛は世界を救えるのか」「わたしとあなたはどうしてそんなに孤独なのか」...なんでもいいのですが、相づちも打ってくれない相手に、カラマーゾフの長兄のように熱情的にやむこともなく語り続けるわけです。電話代は相手が払ってくれているのですから、何も臆することはありません。

 そのうち、相手は根負けしたのかあきれはてたのか、何も言わずに電話を切ってしまいます。話の結末までたどりつかない私は、ちょっと不満ではあるのですが、「ご清聴ありがとうございました」と電話に向かって深々と頭を下げるのでした。



2004.2.1 (日) ウィルス騒動

 管理人を務めている小林秀雄MLでウィルス騒動が持ち上がり、昨晩から対応に追われています。他人になりすまして大量に迷惑メールをばらまくウィルス(マイ・ドゥームらしいですね)のようですが、それでなくても最近の迷惑メールの数は半端じゃありません。怪しげな広告や「オレオレ詐欺」みたいなメールも届きます。

 ホームページで自分のメールアドレスを公開しているのもよくないらしいですね。世界中のメールアドレスを自動的に収集しているロボットもあるとかで、集めたアドレスを売り買いしている業者もあるそうです。

 日々世界中で往来する何億何兆というメールもその大部分が迷惑メールなんだそうで、私のお気に入りだった『(ハル)』や『You've Got Mail』のような映画も、今や「パソコン通信時代のおとぎばなし」と化してしまった感があります。

先月のごあいさつ