ヤルデア 県名氏名発想法集           ヤルデア研究所 伊東義高


          地名編………7法

(1) 合知賢法(愛知県)
・ 企画とは知素(知識の素という意味=情報)・知識・知恵の三知を合せた賢い策である。
・ 知素は自らの体験や他者からの見聞を通して仕入れる符号化された印象・意味である。
・ 知素には「鈴木その子が死亡」の出来事情報や「人のゲノムは約3万種」の学術情報。
・ 知恵は認識の基盤となる物事の枠組み・分類の基準や関係・論理の基本ルールである。
・ 前者は「どういうものか」の枠組みで、後者は「どういうつながりか」の脈絡である。
・ 知識は主体者が状況に応じて、知素を知恵に照らし合わせて再合成をしたものである。
・ 知識には「この場合にはこう」の応用知識や「マイ・ウエイ」の特化知識などがある。
・ 企画とは「ベスト・プラクティス」「ビジネス・モデル」と他を模倣するものではない。
・ 多種多様の知素を取入れ、基盤理念・道理である知恵に照らして再合成するのである。
・ 知素を「吟味・点検」「加減・修正」「結合・融合」して、世の大勢や企画の本理に合せる。
・ 時には基盤・前提たる知恵を「拡大」「変形」「移動」させて立論する仮説設計もある。


(2) 疑符検法(岐阜県)
・ 5W2Hなど人口に膾炙している「疑問詞」をテーマに投げかけて疑問符検討を試みる。
・ 第一次案の検討を「試画検」で富化拡張することが適さないものは「疑符検」を試みる。
・ 問題の本質は一般に肖像的(右脳情報)でなく、言辞的(左脳情報)であるからである。
・ 潜在化している本質・本性に関する概念を想起するには一般に肖像よりも言辞が適する。
・ 5W2Hなど人口に膾炙している「疑問詞」をテーマに投げかけてみることは有効である。

・ what ?       「そもそもこれは何なのだ?」「何が本当の問題だ?」「本質は?」……
・ for what ?       「何をするためのものか?」「結局何が望みなのか?」「真意は?」……
・ from what ?       「何から作られている?」「何から派生しているか?」「根元は?」……
・ with what ?       「いつも一緒にあるのは何か?」「何と同時に行う?」「条件は?」……
・ against what ?      「何に対置するものか?」「向かう方向はどちらか?」「相手は?」……
・ above what ?       「何に支えられている?」「何を統制しているのか?」「基盤は?」……
・ after what ?       「何の後追いをするもの?」「どれに追随するのか?」「先例は?」……
・ and what ?       「他にどんな案がある?」「他にどんな条件がある?」「他案は?」……
・ what not ?       「案に無いものは何か」「現状から欠落したものは?」「欠損は?」……

・ who ?        「真の当事者・実行者は誰か?」「誰が責任を持つ?」「主体は?」……
・ for whom ?       「誰に貢献するものか?」「影響を受けるのは誰か?」「受益は?」……
・ by whom ?       「誰に要請されているものか?」「誰に監督される?」「監視は?」……
・ with whom ?       「協力者・競争者は誰?」「誰の問題でもあるのか?」「随伴は?」……
・ when ?       「何時からの問題?」「いつまでに解決するものか?」「期限は?」……
・ where ?       「どこで起きた問題?」「解決すべき領域・範囲は?」「場所は?」……

・ why ?       「なぜこれが問題か?」「なぜこの問題が起きたか?」「理由は?」……
・ why not ?       「なぜこれがないのか?」「なぜこのようではない?」「相違は?」……
・ how to ?       「問題はどのように進行する?」「どう解決するか?」「如何に?」……
・ how much ?       「どの程度の問題か?」「どこまで解決をするのか?」「程度は?」……
・ if ?        「何が有ればどうなる?」「どうすれば、どうなる?」「仮定は?」……
・ if not ?       「何が無ければどうなる?」「何を無くせられるか?」「否定は?」……
・ no planning ?      「何もしなければどうなる?」「このままでいけば?」「無策は?」……


(3) 句・間もっと検法 (熊本県)
・ 「囃し法」に似た思考法であり、別物として使っても、一緒に使っても一向に構わない。
・ テーマに付いての「問題は何か」「対策は何か」 等の第一次案を精練する技法である。
・ 第一次案が正鵠を得ているか否かという議論より、もっと多くの見方・考え方を考える。
・ 第一次案の一言一句を出発点とし、もっと言葉や句を増やしたり、作れないか試みる。

           ・「隠れ句」:主語・目的語などで表面に出ていない語や句はないかを確かめる。
                           なぜ隠されていたのか、潜在意識的な抑圧力が働いていたからか。
           ・「修飾句」:あってもおかしくない修飾句、あったならおかしい修飾句は何か。
                           何故おかしくないのか、何故おかしいのか、それは無条件なのか。
           ・「条件句」:第一次案を成立させるための条件は何、成立させない条件は何か。
                           その条件は何に基づくのか、その条件を変えたら何がどうなるか。
           ・「対立句」:第一次案に矛盾・対立する案は何か、それはなぜ出て来なかった。
                           対立句が成立するための条件、両案が共存するための条件は何か。

・ 原案と対立句との間・距離に付いて考えてみることで、見解の幅を広げるものである。
           ・両案の間・距離はもっと広げられないか、極限化できないかと検討してみる。
                           「新」「完全」「超」 の言葉を冠してみる、「正−負」としてみる。
           ・両案の間・距離はもっと縮められないか、重合化できないかと検討してみる。
                           誕生期・幼児期…ではどうか、両者共通因子を強化したらどうか。
           ・両案の間に何か別なもの・見方考え方があり得るか、折衷案はあり得るのか。
                           現在はなくても過去にはあったのか、未来にはあり得る可能性は。


(4) 試画検法(滋賀県)
・ 関係者が「概観図」「部分図」「関係図」「流れ図」「手順図」…試し画を元に第二次検討。
・ 過去の姿は一つしかないが、未来の姿はいくかの可能性がある。企画像も一つではない。
・ 一旦「良い企画、良い目標」が得られると、なかなか異論別案が出され難いものである。
・ なまじ、「こうしたら?」「こうでもいいのでは?」と提案をするとケチ付けと思われる。
・ そして、「そちらの案に保証はあるのか?」「失敗したらどうするの?」と突っ込まれる。
・ 重要な企画作業では、作業行程中に『自己点検』を組み込み、企画者自身が点検をする。
・ 建築物の企画のような、具体的イメージ図がアウトプットされるものは点検をやり易い。
・ しかし抽象的な企画の場合、文字・数字や言葉だけで企画像が語られる場合には難しい。

・ 複数人が企画に関与する場合、言葉の持つ意味・イメージは同じようでいてかなり違う。
・ その場合は、関係者一人一人が出来上がり姿について「イメージ図」を書くことである。
・ 「概観図」「部分図」「関係図」「流れ図」「手順図」……スケッチでもチャートでもよい。
・ 出来上がりを持ち寄って壁に貼り出すと、各自の思い込みやイメージが見事に浮き出る。
・ どれが良いかと性急に審査するのではなく、それぞれの違いを大切に、膨らませていく。
・ 関係者全員がわざわざ図画を描くことにより、企画に親和感・愛着感・責任感を感じる。
・ 第一次案についての試し画を元に第二次検討を加えることで企画の質はかなり向上する。


(5) なら研法 (奈良県)
・ 自然界の事象は「結果合理」であり、人間界の行為は「目的合理」であると考えられる。
・ 人間界の事象は自然の事象と全員の思惑の絡み合いであり、その消長予測は大変である。
・ 当事者毎に「…をしたい」意志:Willと「…となるだろう」状況:Shallの融合である。
・ 誰もが意志:Willをもつが、そのままには実現せず、状況:Shallの場の制約を受ける。
・ 物事の企画もこの「Will Shallの法則」には逆らえず、巧く利用することで成功をする。
・ 「Willの企画」を纏めることは難しくないが「Shallの状況」を想定することは難しい。
・ 未来は「過去の延長線上」にあるとは言えないが、 「過去の延長扇上」には予想される。
・ 安直な「Shallの状況」の予測法として、「過去の延長線上」+「なら研」が考えられる。
・ 先ず未来の状況を単純に想定して、狙う企画(目標像)と計画(到達手順)を作成する。
・ 出来上がるものは「目標」←「手順n」…「手順3」←「手順2」←「手順1」となる。
・ この「一直線上の企画・計画」は願望図であって、そうなるとの保証のないものである。
・ これに「…なら、どうする研究」を加えることで先取りリスク・マネジメントにもなる。

           <計画未達成>
・各計画ステップ及び目標ステップで予定通りに実現しないなら、どうするかと研究する。
       ・計画未達成となる外部条件は何か? その確率は? その対策は?
       ・計画未達成となる内部条件は何か? その確率は? その対策は?
       ・計画未達成なら何が予想されるか? その時期は? その程度は?
       ・計画未達成の場合の次善策は何か? 誰が決める? いつ決める?
・計画未達成の確率を減少させるための追加計画案を検討・評価して、原案に加えておく。

           <状況の変化>
・全計画が予定通りに実現しても、実行・実用段階で状況が変化したならば…と研究する。
       ・法規的条件・技術的条件・収支的条件…等の予想される変化は?
        ・状況変化によって、この企画自体の意義に支障が考えられるか?
       ・それらの変化の早期予測法・回避法・軽減法…は考えられるか?
・状況変化への対応策のうち計画段階から織り込んでおくものを選び、原案に加えておく。

           <実行上事故>
・企画・計画が「現行システムの変更」であるなら、どんな事故がありえるかを研究する。
       ・新システムにおける実行者が犯す事故には何が予想されるのか?
        ・その事故の原因・条件や成長のメカニズムはどう考えられるか?
       ・事故を防止、被害を軽減するハード策・ソフト策に何があるか?
・計画に織り込む対策、別途推進させる作業標準・利用マニュアル等の見直しを決定する。

(6) 三重圏法(三重県)
・ 企画とは、「…べき」「…たい」「…できる」 三要件の重合圏内でのバランス構造である。
・ 第一は「……したい、……なりたい」という願望であり、目的展開のように展開をする。
・ 「こうしたい」→「それはこうしたいから」→「それはこうしたいから」と展開する。
・ 第二は「……あるべき、……すべき」という要請であり、社会情勢によって変っていく。
・ 「法律的規制」「道徳的規範」「風習的制約」「契約的義務」「歴史的経緯」などがある。
・ 第三は「……になれる、……ができる」という主体の能力や状況の示す許容量である。
・ 経営資源の「人」「物」「金」「情報」「管理」や支援・協力体勢の物的精神的力である。
・ 部分的に重なり合う三つの円を画きそれぞれを「べき」「たい」「できる」と名づける。
・ 企画案の諸断片をこの三重円に書き込み、一重円→二重円→三重円とする条件を探す。


(7) 探し法(佐賀市)……… 詳細別紙
・ 計画とは当事者が自らの志を以って「かくありたし」と示すWillの姿図に他ならない。
・ 計画とはただ単なる願いではなく、「かくあるべし」と示すShallの領域内に築かれる。
・ 関係者が集まり近未来の事業・組織・管理・設備 …におけるWillの姿図を紙に書き出す。
・ 次に、市場・業界・行政・社会 …において予測されるShallの姿をあれこれ紙に書き出す。
・ 彼らの輝く未来はこのWill Shallの中にあり、また彼らの未来の問題もこの中にあろう。

・ Willの主要項目を行(タテ)、Shallの主要項目を列(ヨコ)に、マトリックスを作る。
・ WillとShallの各交差欄について、関係者が話し合って評価をし、マークをしていく。
       ・WillとShallがうまく合う……○印……本当にそうなるか、心配ないか?
       ・うまくいくか、不安がある……Δ印……うまく行かせるには、どうするか?
       ・うまくいくか、分からない……?印……どの条件が、どの程度不明なのか?
       ・WillとShallは関係がない……無印……本当に無関係か、関係づけたら?
       ・WillとShallが矛盾をする……×印……代替案・付帯条件…をどうするか?
・ このマトリックスを叩き台にして、職場検討会や役員会議で議論すれば効果が上がる。



           人名編………10法

(1) ヒビNO法(日比野):企画計画での大小のヒビNO・不備N0を客観的に見る法。
・ 企画・計画は不確実な状況で、不確実なものを構造化させることで簡単な作業ではない。
・ 実現・到達する目標の設計の企画、その実現・到達の方法・手順の計画に満点の出来はない。
・ 企画・計画に関係する個人・集団は多く、利害関係は複雑で全員満足の八方美人案はない。
・ 過去・現在は参考に出来ても、未来に関する企画・計画に完全保証はなく、不安は随伴する。
・ けち・批判はどんな企画・計画にもあるもので、その考え方が案の承認に大きく関与する。
・ 「大局観」「些事拘泥せず」「小の虫を殺して大の虫を助ける」…も結果オーライである。
・ 「精密点検」「未然に失敗の芽を摘む」「石橋を叩いてわたる」…も結果オーライである。
・ 理論的に言うなら「予想される危険の大きさ」と「その発生確率の大きさ」の積を見る。
・ しかし、その両方が企画・計画の段階で客観的・定量的に判明する場合は一般には少ない。
・ 多くの場合はリーダーの主観(個人的知識・経験・思惑)によって案の採決が判断される。

・ この企画計画における瑕疵の判断を少しでも客観的にするのが、このヒビNO法である。
・ 企画・計画関係者が無記名投票で案の皹・傷・アラ探しをして数点の不安材料を洗い出す。
・ その不安材料に整理ナンバーを付けて、関係者各人毎に「リスク領域図」を記入させる。
・ 縦軸に「失敗損失の大きさ」、 横軸に「発生の確率」を配した座標に領域図を記入する。
・ 口頭で意見を述べ合うより具体的に分かり、評価の摺りあわせや対策検討がし易くなる。
・この時の議論のキーワードは「なぜ…」「もしも…」「どうすれば…」が主となるだろう。

(2) 個囃法(小林):セットの要素を解体、個別の存在理由や条件を囃し立て再確認。
・ 企画・計画は人間の知的活動の代表的なものの一つといえる合理的な知的構造体である。
・ それは言辞や図式で表現されるもので"ある纏まった意味の塊"が連鎖・結合している。
・ 「○○が□□である」や「ΔΔを××する」といった"意味ブロック"の連合体である。
・ 日常会話でも基礎となるこれら"意味ブロック"は安定的であり、便利・効率的である。
・ 定型的な生産作業や事務作業における「標準」「マニュアル」 では骨格的な地位を持つ。
・ しかし、一面から見れば"固定観念ブロック"であり、"伝統的な見方・考え方"である。
・ 未来に関わる企画・計画が過去・現在の因果関係や相関関係に支配されるとは限らない。

・ 企画・計画案における中枢的な"意味ブロック"をいくつか摘出して解剖・検証をする。
・ 「○○が□□である」や「ΔΔを××する」を徹底した要素分解と条件チェックを行う。
・ 擬人法的に個々の要素にものを言わせるように、個々の単語と会話をするように試みる。
・ 「○○は常にあるか?」「その時間・場所は?」「もしなかったらどうする」と点検する。
・ 「□□の確認法は?」「□□でなく、◇◇だったら?」「□□がベストか?」と点検する。
・ 「ΔΔは必ずそこにあるのか?」「ΔΔに限るか?」「▽▽は使えないか?」と点検する。
・ 「××することは常に可能か?」「なぜ××するのか?」「**では駄目?」と点検する。

・ "地方分権""主権在民"…要素の個々にその存在理由・存在条件を語らしめるのである。
・「今は○○だが、その時点では○○でなくても」「××のほうがむしろよい」と案が出る。
・「○○は果たしてその時まであるだろうか」「条件付きで××にしてみたら」と案が出る。
・ 個々の要素の見直しで"意味ブロック"が変わると全体の脈絡や姿も変わる場合がある。
・ 原案のままと「個囃法」による二次検討案を対比して、最終的な判断を行なうのである。

(3) 仮答法(加藤) :困難な計画段階における問題個所に仮の答を連鎖・展開させて検討。
・ 計画とは現状と到達目標を結ぶ実践的かつ効率的な手段・条件の連鎖的体系といえよう。
・「第n段階のために××をする」「第n段階を**して、第n+1段階を実現する」など。
・ この「段々重ね」が容易に行くような計画は、始めからたいしたことのないものである。
・ 高度・複雑な計画はこの「段々重ね」の一つ一つに不安や疑問が付きまとうものである。
・ 一つの段が崩れたら全体が崩れ、一つの段が完成しなければ次の段に行けないのである。
・ "完璧"を期したら未来世界に築く高層建築の設計図は頓挫して、行き詰まってしまう。

・ 各段の計画案検討中に「明確に規定できない疑問点」が生じた場合は仮の答をしておく。
・ 取り敢えず不安のある仮の答に「*印」をつけ、それが問題ないとして次に進んでいく。
・ 全部の計画段階が完成してから、「*印」個所に立ち戻って確認・検討をすることにする。
・ 仮の答の考え方にはいろいろあるが「最善指向」「現実準拠」「最悪回避」が常連である。

       ・最善指向:技術的・費用的な制約を考えない理想的な姿形を案とする。
                 漫画のような発想に見えるが本質や方向を示すことがある。
                 二次検討の段階で、最大限の知恵を引出す源泉となるかも。
       ・現実準拠:過去・現在において実用されている方式・水準に準拠する。
                 現実的な固いような案も状況変化で大きな暗礁となるかも。
                 二次検討段階で、改善の出発点として考えれば問題はない。
       ・最悪回避:浮利を追うより堅実を旨とする"石橋を叩いて渡る"方式。
                 リスク発生の確率が低くても、ダメージが大きな場合の策。
                 「危険回避」「被害軽減」「損害移転」の順序で対応をする。

・「仮の答」は「最終の答」 でないという気安さがあるので、思考に柔軟性が期待できる。
・ また、「*印」を付けておきさえすれば、「適当なこと」を書いておくという暗い面もある。
・ 「仮答法」はまず全体像を手早くまとめ、細かな点は後でゆっくり振返る方法論である。
・ 計画の全体像が出来ないと、その作業に親近感・愛着感・責任感が湧かず、気が向かない。
・ 「仮の姿」「暫定案」 でも計画全体のイメージが掴めれば、完成への意欲も湧いてくる。

・ 「仮の答」の二次検討を当人が行なってもむろんよいが、第三者が行なうことも面白い。
・ 複数の第三者が検討する場合の一法として、原案に賛成・反対の紅白討論方式が面白い。
・ 紅白2組は相対峙して座り、「原案への突っ込み」「原案の防衛」を役割として討論する。
・ ゲーム的な過熱した討論の中から盲点が浮かび、アイデアが浮かぶことがよく見られる。

(4) 見晴らし名法(原科) <元 逆順PMD法…江崎通彦開発のPMDのヴァージョン>
・ 計画の各段階に「次を展望する…見晴らし…名称」を付けるところから「見晴らし名法」
・ 企画とは何を、いつまでに、どれだけ、どのようにしたいのか…という実現目標を設定。
・ 計画とはそのために何々を、いついつまでに、どれだけ、どのようにするか手段を設計。
・ 本法は一人でもできるが、大テーマでは目標や実行の関係者数人による展開が好ましい。

           <実現目標の確認・明確化>
・ 実現目標について、決定されている内容(要素・要件)をすべて模造紙に箇条書きする。
・ 箇条書きは5W2H(Why/for What, Who, What, When, Where, How to, How much)
・ または6M(Man, Money,Machine,Material, Message, Management) 等を参考。
           ・各項目について決定程度マークを付け、必要な補完を行う。
・ 絶対条件として決まっている……◎……そのまま
・ 一応明確に決まっている…………○……そのまま、場合によっては再検討
・ 明確には決まっていない…………△……補正・補完して明確化する
・ 何も決められてはいない…………?……全体文脈の中で策定する

・ 関係者が協議決定したプロジェクト名を頭書した模造紙に目標イメージを書込んでいく。
       ・各自かならず1案以上を提案(口頭またはカード書き)
       ・全体図・構造図・利用図等のスケッチ、ポンチ絵やフローチャート…
       ・巧拙は問わない。カラフルに描く(潜在イメージの導出)
       ・2〜3枚にわたってもよい。参考資料(写真・図面・仕様書など)添付も可
       ・場合によっては、この段階で文書化し決裁を得ておく
       ・または、壁に張り多くの人に見てもらい、意見を直接記入か投書してもらう
       ・以下の検討作業中、よく見える壁に貼っておく(思考の潜在意識化を助長)
       ・途中での追加書き込みやラベル貼り込みも自由(案が熟成)

           <必要条件の検討>
・「到達目標」を実現させるために直接的に必要な条件は何かを多面的・具体的に考える。
・ 実現目標を構造分析・手順解析して直接的前提となるものは何かを考える
・(目標箇条書きは結果の状態条件。それを実現させる行動条件を考える)
・ 考えられるものをカード化し、OR(論理和)とAND(論理積)に仕分ける。
・ ORとは目標を実現するめには、それらのどれか一つがあれば十分なもの
・ ANDとは目標を実現するためには、それら全てが必要なもの
・ OR条件については実現期待確実度と費用対効果から優先順位をつける。
・ AND条件については脱漏・重複のないことをチェックする

・「必要十分条件」をまとめて、時間的及び空間的「手段構成図」を模造紙に記入する。
・ 前項検討から順位の高いものの中から最低必要条件を絞り、実行手段とする
・(「何を、どうしさえすれば足りるのか」という目でみるとよい)
・ 採用される実行手段の明細(5W2H)は別途カード書きしておく
・ 実行手段が複数(AND)の場合はそれぞれの結果寄与度を推定しておく
・ プロジェクト名の横幅を100%として、各寄与度%幅を持たせた条件を列記
・ 明細カードと寄与度を実行手段の付近に貼付・記入する
・ 採用した実行条件でどこまで必要な結果条件が満たされるかを確認しておく

・ 手段構成図全体図を個々に分解して、ステップ単位毎の手段構成図を作成していく。
       ・格段毎に目的展望意識を明確化させる目的を見晴らす名称を付記していく。
・ 前項の各実行手段毎に「必要な結果条件は」「それを実現させる十分な条件は」
・ ORとANDに仕分け、実現期待度・費用対効果と結果寄与度を推定
・ 最終的に採用する実行手段を選定して前項同様に模造紙に記入・貼付する
・ すべての実行手段が既に実現されているレベルになれば「逆順PMD」は終了をする。
・ 新規実行活動を構造的に纏めれば計画表ができ、順序的に整理すれば日程表ができる。

・「企画」に検討余地のある場合は「計画」検討に入る前に、何回も練り直しておいた方がよい。
     ・逆順の計画検討過程で企画改善案を期待できる確率は少ない
・「課題の現状分析表」や「シーズ一覧表(利用可能経営資源や予想される制約条件)」を作成。
     ・手段検討中に現状レベルが分らずに困ることが予想される場合


(5) 一答法(伊東) 一語の見方……苺の味……
・大きなもの、漠然としたもの、難しいものを一語にして言い表そうとしてみると…
     ・その特性が見えてくる、その通性が見えてくる。
     ・その骨格が見えてくる、その核心が見えてくる。
     ・その本質が見えてくる、その法則が見えてくる。

・ 人生とは何か、人間とは何か、社会とは何か…大きい問題ほど敢えて一言で言い表す。
・ 経営とは何か、問題とは何か、創造とは何か…良く分らないからこそ一言で言い表す。
・ 管理の本質は、人事の要諦は、財務の急所は…多くの見方があるから一言で言い表す。
・ 賢人学者は一言で本質急所を言い当てるが、凡人ではなかなかそううまくはいかない。
・ しかし、凡人の一言は万人が認める本質急所ではなくても、嘘でも大的外れでもない。
・ それは紛れもなく一つの見方・視点であり、一つの部分・真実であることに違いはない。

(6) 二詞盛り法/二神法(西森/二神) 二語の見方……二子の争い……
・ 大きなもの、漠然としたもの、難しいもの…を二語にして言い表そうとしてみると…
     ・そのものを二通りの姿として見ることになる。
     ・そのものを二つに分けてみて見ることになる。
     ・そのものを他のものと比べて見ることになる。

・ 企業経営を「企業ビジョンの追求」と「安定利益の確保」の二面で見直してみると…
・ 企業組織を「ライン部門」と「スタッフ部門」の二つに分けて戦力を分析をすると…
・ 「事業運営」を「人生行路」と対比させて、その価値観・選択方式を考えてみると…
・ 対比することで、それぞれの違いと共にそれぞれ自体の姿や中身がよく見えてくる。
・ 片方にある特性は他方にもあるのでは…と探してみる、なければその理由を考える。
・ 二つは離れているか、接しているか、重なっているか…固定的か流動的かと考える。


(7) 三並法(三瓶) 三語の見方 ……珊瑚の輝き……
・ 大きなもの、漠然としたもの、難しいもの…を三語にして言い表そうとしてみると…
     ・そのものを三層・三段・三区分で見ることになる。
     ・他の二者と共に鼎立三元として見ることになる。
     ・二語のものを止揚し、統合して見ることになる。

・ 企業の知的構造を「情報処理」「知識管理」「知恵開発」の三段階として見直してみる。
・ 問題解決の考え方を「帰納法」「演繹法」「仮説設定法」の独立した三法として考える。
・ 職場活力を考える場合に「意欲」を「感情」と「知性」が統合されたものとして見る。
・ 物事を表裏二面、対立二物として見ることには馴れているが、三元はそれほどでない。
・ 敢えて三元化することによって、新しい切り口・視座が生まれて、発見がまれにある。
・ 止揚・統合することによって、物事の次元が一つ上がって新しい大きなものが見える。


(8) 末広法 (FIG法のヴァージョン)
・ 末広法とはShall未来の中にWill未来をどう構築するかという一つの技法である。
・ 「Shall」と「Will」を「Needs」と「Seeds」に置き換えたヴァージョンも考えられる。
・ 「Needsの未来予測図」や「我社のSeeds展開図」の作成は末広法に準じる。
・ 「プロジェクト案」は「Needs図」と「Seeds図」の重ね焼きの中から考え出される。

・ Needs ; 個人需要・事業要件・社会要請・国際基準…
・ Seeds ; 人材・材料・機材・技術・資金・情報・支援…
・ Needs、Seeds ともに自社にとっての広がりの上限・下限がある
・ Seeds領域がNeeds領域内にあるからといって安心の保証にはならない
・ この場合はその位置から、何処を攻めるかの戦略上の参考になる
・ Seeds領域がNeeds領域よりはみ出すこともまれにあり得る
・ 新Needsを導出して独占・寡占チャンスだが、失敗の危険も大きい
・ NeedsカードとSeeds、カードとは色分けする
・ 図の上下は関係の広がりとする
・ 検討の仕方はFIG法に準じる
・ 提案するプロジェクト案カードを図中に貼付


(9) 囃(はや)し法(林 義樹)
・ テーマが客観的・定量分析的でない場合、集団で問題の正体を突き止める技法である。
・ 各自がテーマについての主観的・イメージ的な評価や指摘を一件一葉でラベル化する。
・ それらを理詰めに検討する前に、思い切って気分的に考えてみようというものである。
・ ラベル1枚毎に、その指摘内容の「気分」を朱記し、同種気分毎にグルーピングする。
・ およそ「○○気」には反対の「××気」というものがあり、そこに違い・広がりがある。
・ テーマを「気」と「気」の並立(木と木の並立は「林」)を切り口として見るのである。

・ 「気」の対句の例
     「元気」←→「病気」……隆盛期か衰退期か
     「正気」←→「狂気」……正常値か異常値か
     「陽気」←→「陰気」……外向的か内向的か
     「和気」←→「殺気」……共生的か競争的か
     「根気」←→「短気」……永久策か暫定策か
     「強気」←→「弱気」……攻め型か守り型か

・ 問題解決は「OR的な二者択一」とは限らず、 「AND的な二者並立」の場合もある。
・ ラベルで指摘された言葉と対立するイメージの言葉を別紙に対峙させて書き貼り出す。
・ 二つの気(二本の木)の詳細要素・具体事項(枝葉)を話し合って、書き込んでいく。
・ それぞれの気(木)が十分に茂ったなら、気と気(木と木)の間に有るものも考える。
・ 「…であった」「…である」「…であろう」「…であるべきである」「…でありたい」…
・ イメージ的な原評価と対評価に思い付くままに、気(木)の向くままに、囃し立てる。
・ 根は何か、幹は何か、枝葉は何か、肥料は何か、結果の果実は何か…が現われてくる。
・ いろいろな言葉が「気」を具体化し、良い気(良い木:義樹)に育てていくのである。
・ 結果の選択は原評価でも、対評価でも、中間評価でも、前提条件や二次結果でもよい。
・ 始めの気分的・イメージ的なもに比べずっと中身が濃くなり使用に耐えるものになる。


(10) 北先選り法 (北崎恵理)
・ 東は春・青竜・青、南は夏・朱雀・赤、西は秋・白虎・白、北は冬・玄武・黒である。
・ 中国・日本などの北半球では北は寒い・暗い・黒…などのマイナス・イメージが強い。
・ マイナス・イメージの「北」を逆用して、リスク・マネジメントに役立つ技法とする。

・ テーマについての問題意識・解決試案…を関係者が一件一葉で何枚もラベル書きする。
・ 集められたラベルを一枚ずつ読み上げ、衆議一決法により四イメージに仕分けをする。
     ・東イメージ…春・苗・誕生・青年…青・緑…準備・実験…躍動
     ・南イメージ…夏・花・成長・壮年…赤・桃…挑戦・成功…膨張
     ・西イメージ…秋・実・収穫・老年…白・透…獲得・祭典…成熟
     ・北イメージ…冬・種・枯渇・往生…黒・灰…苦痛・忍耐…収縮

・ 四方に集約されたラベル群に付いて、北を先に選り集めて、問題と解決の深堀をする。
・ 「北」には不安・苦痛・失敗・事件などのマイナス・イメージのものが集まっている。
・ 一つ一つについて、「なぜそう考えられるのか」「類例にどんなものがあるか」と聞く。
・ マイナス・イメージの「背景」「原因」「機序」について所見を集め樹状図を作成する。
・ 樹状図の各枝別れの「ORかANDか」「必要か十分か」「期待確率」を確め記入する。
・ 「マイナス成長を防ぐ」「マイナス成長を遅らす」「プラス転換する」方法を話し合う。
・ リスクに成長する要因・条件を事前に発掘して、回避・防御・軽減する知恵に変える。
・ 北の固めをした後に、じっくり春・夏の戦略・戦術に移るのは手堅い経営手法である。

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