Dix-huit

 皆様、こんばんは。最近、エアロボディブレードを購入し、毎日喜んで振るわせているJUMEAUX OBSCENES康乃でっす。

 エアロブレードって知ってます? ボディブレードを短く、軽くした物なんです。つまり、軟弱版ってヤツですね。(深夜のTVショッピングで頻繁に放送されてましたから、ご存じの方が多いと思いますが、念のためボディブレードを説明しますと、黒または黄色のアイスキャンディーの棒を1.3mくらいの長さにしたようなヤツで、真ん中を持って振るわせると、両端がしなって、その反動が筋肉のあちこちに効くとか言う健康器具です。ちなみに、軟弱版の長さは80cmぐらいです)。ほんの一時期だけ、ボディブレードを借りて使っていたんですが、私にはハード過ぎて、楽しくなかったんですよね。そんな私でも、お手軽に楽しく出来る。それが、エアロボディブレードなのですー(ちょっと宣伝口調だなぁ)。嬉しくて、友達10人くらいに見せびらかしていたら、ハッチャン(週2でジム通いを継続中。ダイエットも順調だねー)に、「そんな軽い負荷のヤツやっても無駄」と笑われてしまいました。えーい。ちくしょー。これ、楽しいんだぞー。ビヨンビヨンビヨンビヨン。続けて、筋肉付けてやるー。……いや、付かないかもなぁ。楽しいばっかりで。ビヨンビヨンビヨン……。先刻、ネット通販のボディブレードのページに行ったら、『送り状の品名を、つり竿やゴルフクラブ等に変更してお届け出来ます』と書いてありました。そんなにコレは恥ずかしい物なのか!と思いましたよ。あんなに、みんなに見せびらかしてた私って、一体。


 ここで前回のコラムの内容について、お詫びがあります。『おーい。誰かいるかーぁ?>静岡方面』なんて、初めての方に馴れ馴れしい言葉遣いですみませんでした! 実際に、「わたくし、静岡方面のものですが行きますよー。」などと、返事を戴くと急にビビッたりする小市民(死語だ)な私で御座います。全ての静岡方面の方々、お気を悪くしないで下さいね(別に、気分を害したと言われたわけではないですが)。……あぁ、ビックリしました。


 ビックリしたといえば、日を同じくして他にも、「返事を読んでビックリした」出来事がもう一つありました。先日、従姉が「(NYでは)ブルックリンやハーレムも行きましょうね。ファンキーです」と言って来たので、今回の旅のルームメイトTちゃんに伝言しました。すると、「前にも連れて行ってもらったけど、超恐かったよー!!!」と、全角エクスクラメーション・マークを3つも付けて怯えるので、「え、ええーっ、そ、そんなにヤバくて怖い所なのぉ?」と私までビビってしまい、NYに行ったことのある色々な人に聞いて回ることにしました。でも、誰も私を安心させることは言ってくれませんでした。ハッと、去年の年末にNYに越したKさんの事を思い出し、早速メールして、「ブルックリンやハーレムって、そんなに怖い所?」と聞いたら、「今、俺、ブルックリンに住んでんだよー(苦笑)」なんて返事が来てしまいました。うわぁ、ゴメン。住んでる人にそんなこと言って。でも、ブルックリンって、Kさんが住める町なんだなぁ、と安心しましたよ。

 まぁ、ちょっと行くだけのブルックリンやハーレムについて、ビビってちゃぁ、この旅を楽しめないですよね。実際、ホテルはアッパー・ウエストだし、キッチン付きの部屋で朝夕食は基本的に自炊なので、とんでもないことにはならないでしょう。何も起こらないなんて事も、あり得ないと思いますけど……。何か、NYでオススメのもの(注:ブルーマン以外。みんなブルーマン薦めるんだよね。彼らが、NY戻ってくる前に、私が帰国しちゃうんです)教えて下さい。ヤバイ事以外(苦笑)。




 (ちょっと前置きが長いですが、おつきあい下さい)そんな現在NY在住Kさんと友達になったのは……、えっとー、うーんと、あれ? 正確に思い出せないなぁ(苦笑)。確か……ぁ、FさんとEさんが主催した巨大合コンパーティ、場所は西麻布交差点のすぐ近くの店……(ラ・エスコンディーダだったかな)に、行った時だったと思います。Fさんと別の仕事でコンビを組んでいた私は、ドルバッキーに助手を頼んで(このコラムは、何故かドルバッキーがしょっちゅう出てきてますが、そんなにいつも一緒にいる訳じゃないです)、合コンでカップルになった二人を撮影するというとんでもない仕事をしにそこに行きました。よく考えたら、このパーティは明らかにお遊びなのに、証拠写真なんか残されても困りますよねぇ。否、いくつもカップルになった人も居たから、その中で誰か数か月でも続いた人も、もしかしたら居たのかもしれません……。絶対、居ないと思うけど。そしてKさんは、イヴェントとイヴェントの間で、ダンスを披露するという役で出席していました。そしてパーティが終わって、スタッフが片付けをしている時に、私はドルと一緒に「ダンス、凄かったですねぇ」と話しかけたのが、Kさんと最初の会話だったと思います(いやぁ、でも本当にすごい“芸!”って感じだったんですよー。その後、別のパーティでも踊ってたし、みんなでカラオケに行った時も踊ってくれましたが、話しも面白いし、もの凄い楽しいエンターティナーです)。

 合コンパーティ所か、合コンにすら行ったことがないと言う人は、私の周りにいっぱい居るので(私も仕事以外で行ったことがないし)、このパーティがどんなだったか、ちょっと書いてみます。

 パーティの形式は立食で、参加者は100人くらいだったと思います。ただ飲んだり食べたりお喋りしたりするだけじゃなくて、広いフロアの壁に洞穴のように付いている個室の中に、出店のような物がいくつか出ていました。うろ覚えなんですが、整体と占いとワインとペット関係だったかな。整体の部屋は、やたらと繁盛してました。でも、合コンに来て整体やってもらうって、意味がよく分からないんですが、当時Eさんが、やたらとハマっていたのでそのブースが出来たと言っていた気がします。Fさん司会の元、いくつかゲームみたいなのをやって(なんかやっているのは目の端で見ていたんですが、もの凄い名刺交換攻めに遭っていたので分かりませんでした。ここで分かったことは、名刺の裏に手書きでプライヴェートな電話番号を書いて渡されると、私のような既婚女でも一瞬ドキッとしてしまうってことですね。しかも、表書きが有名所だったのでなおさら。否、単にいい男だったからかも。ともかく、お試す価値はあるんじゃないかなぁと思います)、最後に男の子が気に入った女の子に花を渡すという告白タイムがありました。でもまぁ、実際来てる男の半分以上が、元JJモデルであるFさんとEさんのファンとしか思えないような感じだったので、そんなに盛り上がってるとも思えませんでしたねぇ。

 (ここまでが前置きでした)で、何の話しに持って行きたかったかというと、Fさんの話です。彼女は私の中で1・2を争う、ゴージャズ&ビューティの女性だからです。




 Fさんとの出会いは、謎の男Iさんが、「この子、若いけどビジネスセンスが抜群やねん」と言って、事務所に連れてきたと言うのが始まりでした。当時、私が何より驚いたのは、いつも彼女がゴージャスな巻き髪をして、たっぷりとマスカラを付けていた事でした。何というか、私の人生の中で友達……というのとはちょっと違うけど、友達みたいな感じになった人に、巻き髪の女の子が存在することになろうなんて、思ってもみませんでしたから。

 そんな外見はフェミニンなFさんの、内側は反対にとてもマスキュランでした。いつも、自分の中からでてくる新しい発想を、現実に近づけようと活発に行動していました。そして、そのアイデアを誰に買ってもらうのが良いか、見抜く目も素晴らしいなぁと思いました。とはいえ、Fさんも真知代ちゃんのような魅力の持ち主だったので、私には男の方が彼女にお金を使いたくて仕方ないように見えていましたが。そして、金のない男達には、ご飯をご馳走したりしてましたね、彼女も。よく引き連れていたのは、プロゴルファー研修生の男の子達でした。マナーの悪い事をしたりする彼らを嗜める姿は、見ていてちょっとウットリしちゃいましたねー。カッコイー!


 私は、一度だけ彼女の自宅にお邪魔したことがありました。それはある夜の打ち合わせの後、「昨日、豚汁を作り過ぎちゃったの。食べに来ませんか?」というお誘いで、私は『彼女の料理を食べたいなんて男は、この世の中に5万人はいるだろうに、私なんかを誘うなんて、どういう有り難いことなんだろうか』と、何だかもったいなくて、少し戸惑ってしまいましたが、それ自体に興味が無くても、誰かに羨ましいなと思われることをやるのが大好きな私は、「じゃぁ、お邪魔します」と、時間にして0.5秒くらいで返事をしたのでした。

 Fさんの部屋は、恵比寿駅から程近い高級マンションの一室で、カーテンを開けるとガーデンプレイスがキラキラと綺麗に輝いていました。モデルルームかよ!と突っ込みたくなるように綺麗に揃えられたインテリア、大きな壺に差したドライフラワー、シックなライティング。「どうぞ、こちらに座って」と言いながら、台ふきでテーブルを拭き、ランチョンマットを並べました。私の席には抹茶色と青竹色を重ねて、彼女の席には飴色と海老茶色を重ねて。レストランでも、ランチョンマットを2枚出す所は少ないでしょうに。キッチンに立つ彼女を見ると、その横に30本くらい並んでいるワインラックがあって、それにもまた驚きました。本当にひとり暮らしなんだろうか。そんでもって、彼女も一体普段は何をして居るんだろう?と。

 暫くして、彼女がお盆に乗せて「どうぞ」と持ってきてくれたそれは、とてもとても上品な器に、とてもとても上品に盛られた、まさしく普通の豚汁でした。とても美味しかったんですけども、とても不思議な感じでした。とても。

 二人で雑談などしながら食べていると、Sさんという男性から電話が掛かってきて、これからこちらに来ると言うことになりました。電話を切るとFさんは、「Sさんが帰ると言うまで、藤澤さん、絶対に帰らないでくださいね」と脅迫めいた口調で言うので、「いいですよ。でも、あまり遅くなるようだったら、一緒に帰るように促しますよ。じゃなかったら、仕事だってことにして、少ししたら出たらいいじゃないですか」と言ったら、「それ良いですね。そうします」と言い、そう言うことになりました。『何で、そこまでして家に上げるんだ?』と、私は思いましたが、聞きませんでした。

 リヴィングに入ってきたSさんは、30代にあるまじきあからさまな表情で、私が居ることに嫌悪感のある驚きの顔をしました。さすが、アメリカ生活が長いと、なんでもオープンなんでしょうか?(笑) 私は、その顔があまりにも面白かったので、吹き出すのを堪えるのに必死でした。「こんばんは。……Sさん」とゆっくり言った私の言葉は聞こえてないようで、暫くしてから目を覚ますように、「こんばんは。……藤澤さんって、Fさんの家にはよく来るの?」と聞いてきました。「いいえ。初めてですけど。豚汁戴きに来たんです。本当に凄く美味しいですよ。Fさんは、料理も上手なんだなぁと、感心していたんですよ」と私が言うと、Fさんは完璧な美しさの微笑みを湛えて、「ふふふ。Sさんもどうぞ」と、豚汁の入った器をSさんの前に置いたのでした。その横顔を見ながら、Fさんの魅力という引力も、本人にはコントロールが難しいんだろうなぁ、大変だなぁと、思わずにはいられませんでした。そして、Sさんが豚汁を食べ終わり、お茶を1杯飲んだ所で、予定通り3人でFさんの家を後にすることになりました。




 そういえば、以前にも似たような事あったなぁと、今思い出しました。片方の人には「居てくれ」と言われ、片方の人には「帰ってくれ」と思われているこんな状況。

 高校生の頃でしたが、T君という私のファンの男の子を荷物持ちとして連れ、機材を借りる為に、Mさんという男の先輩(本名はミツミネですけど、一応伏せ文字にしておきます)の家を訪ねました。私はMさんの事があまり好きじゃなかったので、本当は行きたくなかったんですけど、時間もなかったし、仕方なかったんです。Mさんは、私達の顔を見るなり、「まぁ、とにかく上がれ。早く上がれ」と言い、やたらと急かしながら、2階の彼の部屋に連れて行きました。

 M「今から女が来るんだ」
 T「また違う女ですか?」
 M「“また”は余計だ。とにかく、お前ら帰るな! それから余計な事は言うな」
 私「T君は解ってるみたいですけど、私は全然状況が掴めてないんですが、“余計な事”って何ですか?」
 M「……あーー。その辺は……、俺達の会話の流れで掴んでくれ!」
  (ピンポーン:玄関のチャイムの音)
 私「うわっ。凄い。本当にすぐ来た」
 M「だから時間がないって言ってるだろ。とにかく、宜しくな!」
  (Mさん、階段を下りて玄関を開ける)
 私「Mさんって、いつもあぁなの? 私はよく知らないんだけど」
 T「うん。いつも、あぁだよ。同じ女と2回一緒にいるの見た事無いもんなぁ」
  (Mさん、ちょっと怒った調子の女の子と一緒に部屋に入ってくる)
 M「今、後輩が来てるんだよー」
 女「こんにちは」
 私「こんにちは。あぁー、Mさんの彼女なんですね」
  (Mさん、女の子の後ろで苦い顔をして、手を振る)
 女「さぁ、どうなんでしょうね〜(冷たい笑い)」
 M「そ、そうだ。みんな、喉かわいたろう。今、麦茶持ってくるからな」
  (Mさん、慌てて1階に下りて行く)
 女「(康乃に向かって)そう言うあなたは、Mさんとはどういう関係なんです?」
 私「えっ。わ、私ですかぁ……、うふふふ。どういう関係なんでしょうね。ご想像通りだと思います」
 女「えっ? 私が何て想像してると思ってるんです?(凄い怖い顔。でもそれがまた美しかったりして)」
 私「私の口から聞きたいんですか? Mさんから聞いた方が良いんじゃないですか?(ニヤニヤ)」
 T「わはは。そうですよ。それが一番ですよ(ニヤニヤ)」

 勿論この後、登場したMさんに我々二人は部屋から追い出されました(笑)。あはは。あの後どうなったんだろうなぁ。

2002年10月15日



  


■INDEX■