| Trente - cinq |
あっという間に、秋になってしまいました。秋というのは、イヴェントが多い物なのでしょうか。JUMEAUX OBSCENESの次のライヴが決まりました。未決定な部分があるので、まだお知らせには載せられませんが、決まってる部分だけ書きます。初都内ライヴで御座います。 「『ガール!ガール!ガール!』 クロージングライブ」 10月15日(水)18:30〜 オペラシティアートギャラリーにて 入場料は『ガール!ガール!ガール!』をご覧下さい。 自分なりの今回の見所は、なんと言ってもペンギンの着ぐるみです。な、な、なんと、いつも口ばかりで何もやらなかったワタクシ、康乃が8割方の制作を担当しています。まだ途中なので、当日までに本当にちゃんとしたクオリティのものが出来上がるのか、確証はないのですが、取り敢えず、ハッチャンにバルサを削りだして作ってもらった、クチバシと爪はカッコイイです。ここからは、ひとりでコツコツとやる作業だけが待っています。 着ぐるみを作るに際して、元祖(?)カブリモノ作家ヨシタケ君や、末政ひかる嬢(たれぱんだの作者で、現在は独立し「ぴよだまり」というキャラクターを売り出し中です! よろしくね)にもご教授いただきました。有難う御座います。そうやって、日を追う事に、他人に迷惑を掛けまくっているのですから、頑張って作らねばなりません。 とはいえ、本家のペンギンXXXの10分の1の予算で作ってるので、それなり感は否めません。チープさが溜まらなく可愛くなることは請け合い(ハイ、親ばかです)。10/5のリハーサルまでには、完成させる予定なので、今、本当に追い込みなのです。 当日、ペンギンの中に入って頂くのは、JUMEAUX OBSCENESのコレオグラファーであるコウノさん(会社に半休届けを出して頂きました。有難う御座います:深々と土下座)。多分、動きの制限がとても多くなるとは思うんですが、よろしくお願いします。 それから、やる曲はもう決めてしまいました。「ジャンニ・ヴェルサーチ暗殺」「拝啓 ミス・インターナショナル」「麻酔」「普通の恋」の4曲です。と言うことで、今日は仕事中にこれらの曲をかけていたんですが、「ジャンニ」の歌詞も振付も怪しくなっている事が発覚しました。その他にももっと怪しい物はあるんですけど……。あはは。 ここで、もう一度言わせていただきますが、JUMEAUX OBSCENESはアートではありません。ただのコピーバンドで、イヴェントの賑やかし担当で、前座です。わきまえております。 今回、本当に大きなギャラリー(美術館と言っても良いでしょう)でやらせていただくので、「一体、どういう方向性でやるべきなんだろう」と、改めてウンウン唸って考え直してみましたが、すぐ松村君に「やれることしか出来ないんだから、考えても仕方ないでしょ」と言われてしまいました。本当に、本当にその通りなのです。 とは言え、「こんなちゃんとしたアートの所に、出演しても良いものだろうか」という気持ちは、心の端の所に常にぶら下がっていて、どんな言い訳を自分や人にしようかと、そんなことばかり考えていましたが、『Pen』(阪急コミュニケーションズ)という雑誌で、赤坂英仁さんがこんな事を書いているのを読んで、そこから抜けることが出来ました。 『結局、何故この展覧会(『ガール!ガール!ガール!』のこと)が面白いかというと、彼女たちがやりたいことをやっているからだと思う。それが伝わってくる。極端に言えば、日本の男の作家たちは、自分のやりたいことと、世界の美術市場、グローバルスタンダードの間で、引き裂かれている。おそらく明治以来そうなのだ。』(No.115 P.135) わざと、ちょっと長く引用してみました。ええ。私たちはアートではないですけど、やりたいことをやってるって事に関しては、それはそれは自信ががありますから、それで良いならこの場所でニコニコと(歌の間は笑わないようにしますが)堂々とやってしまおう。いつもの厚顔さを遺憾なく発揮してしまおう。そう思うことにしました。 ……と、つまり、そういう言い訳を取り付けたという訳です。 この間また、年上の“オヤジ”に、ゴージャスな場所にエスコートして頂きました。 9月8日の月曜日。従姉(中尊寺ゆつこ)に連れられて、六本木ヒルズ隣のグランドハイアット東京であった、DTC ダイヤモンド・トレーディング・カンパニー(デビアス・グループのダイヤモンド原石販売・マーケティング部門。デビアスは、世界のダイヤモンドをほぼ独占販売している会社)主催のダイヤモンド・ジュエリー・ファッションショーを見に行きました。今までも彼女には、ホテルでやる色々なパーティへに連れて行って貰ったことはありましたが、ジュエリーショーみたいなゴージャスな響きのパーティは初めてで、しかも「今日はビシッと決めて来なきゃ駄目!」と言われた事無いような強い口調で言われたので、習いたてで自分ではやったことがなかった夜会巻きに挑戦し、短い時間内で出来るだけ頑張って化粧をして出掛けました。 遅刻して会場に着き、DTCの仮設フロントに行くと従姉が待っていて、ドレスアップした私を見ると、「おー。やれば出来るじゃん。見直した(笑)」と言って、「悪いけど、この子にも何かジュエリーを見繕ってもらえます?」と貸出担当の女の人にお願いしてくれました。真っ黒でシンプルなスーツに身を包んだキリリとした女性が、私の全身をゆっくりと見回してから、部屋の奥に行き、訪問販売の宝石商みたいなケースをテーブルの上に列べました。 「お若いですから、シンプルなデザインが宜しいかと……。今回、『トリロジー』という3つの石を配することが、コンセプトとなっておりまして、こちらのような……。軽く横を向いていたけますか? はい。有難う御座います。こちらのようなデザインが、一番今回のコレクションらしい作品なんです。……とても、お似合いですわ」 「ありがとうございます。石が……、本当に綺麗で、ドキドキしてしまいます」 「耳は……、ピアスですか? 確か、同じデザインの物が……。あぁ、ゴールドしか残っていないわ。プラチナの中では……」 そうやって暫くは、代わる代わるいくつものキラキラと輝く石を付けたジュエリーが、私の上に当てられたり、付けられたりするのを、不思議なふわふわする気持ちで、うっとりと味わっていましたが、遅刻してきた私にはそれを長々と楽しんでいる時間など無く、「早く早く!」と、何処にいても言われるお馴染みの言葉によってせき立てられ、結局は「もう、(貸し出しの手続きが終わったら)一人で来て!」と置いて行かれることになりました。 グランドハイアットの4階から3階へと下りる階段にはライトが埋め込まれていて、緩やかなカーブを描きながら、中央に敷かれた絨毯以外は穏やかな光を放っていました。エレヴェーターを悠長に待っている心の余裕の無かった私は、その光に目を細めながらも、階段へと走って向かっていました。2〜3段下りた所で、ホテルウーマンが、少し驚いたような声で「お客様っ! 階段の一段の幅が狭いですから、手すりをお持ち下さいっ!」と叫ぶ声がしました。 新作ジュエリーの展示会場に居るのは、きっちりと正装した人のみで、こんな所に平服のままで居たら、さぞかし目立ったことでしょう。いくつもの美しいダイヤを身に着けることもなく、いたたまれなくなって帰る事になってしまったかもしれません。あの強い口調はこの為だったんだと、納得していました。 別会場で行われるファッションショーの案内されると、私の席は最前列で、右隣はクリス・ペプラーさん、その隣は神田うのさん、その隣はデビアス・グループのマネージング・ディレクター、ギャリー・ラルフ氏というとんでもない席でした。 私の左隣の従姉の隣に座っていた、DTC日本代表のディビッド・ラドリン氏が、「久々に、日本語でスピーチをするので、練習がてら少しお喋りしませんか?」と、話しかけてきたので、他愛もない雑談をすることにしました。少し離れた席に座っていた、ダイヤモンドのブラジャーを着けていた(一人だけもの凄い薄着だったので、目立っていました)女性が、「ミス・インターナショナル」ではなく「ミス・ユニヴァース 2003」のアメリア・ヴェガさんだということを教えてもらった時、少しだけガッカリしてしまいました。ミス・インターナショナルだったら、一緒に写真撮ってもらいたかったので。 ファッションショーは、モデルに和田アキ子さん、酒井法子さん、五十嵐純子さん、花田景子さんを迎えて、それなりに華やかに行われました。一番楽しかったのは男女ペアによるバレエで、本当に美しく、堪能させて頂きました。 会場で、従姉妹の友人である南美希子さん、蜷川有紀さんと、少しだけお話をしたのですが、その時の事が雑誌FRaUの10月14日号に載るのです。それも、お二人に私が「可愛い可愛い」と誉められたと言う内容で! これは、絶対に間違いなくSPANK HAPPY効果だと私は思っています。SPANKSファンにならなかったら、こんな事には絶対ならなかっただろうな、と。いやぁ、本当にあり得ない。 本当は、叔父様に初オペラを新国立劇場で経験させてもらった、と言う話も書こうと思ったのですが、時間もなくなってきましたし、また近々誘ってくれるそうなので、今日は書かないことにします。 明日は、八重洲ブックセンター 汐留メディアタワー店で、菊地さんの御本のサイン会+SPANK HAPPY ミニライヴです。もう、もの凄くもの凄く楽しみにしています。楽しみにし過ぎて、今日はバナナとジュース(イチゴ、グレープフルーツ、リンゴ酢、豆乳、サングリア)とお茶しか喉を通らなかったというアホさ加減。忙しかった、と言うのもあるんですが。本はもう手に入れました。素敵な装丁です(……ゆっくり読みたい)。 2003年9月25日 |