三崎様
MUレーダーで流星観測(流星による大気の観測)をしている
京都大学超高層電波研究センターの中村 卓司と申します。
流星散乱電波を通じて、MUレーダーに関心を持っていただいた
こと、大変嬉しく思います。
我々のセンターでは、世界有数の巨大なレーダーで大気乱流、
流星、電離層の電子、など様々な電波散乱体を使って、地球
大気を調べる研究をしています。
今回、しし座流星群、双子座流星群の活動期間に流星散乱電波の
中継がなされたこと、大変おもしろいと思いました。ただ、
ひとことコメントをすると、流星は毎日たえず降り注いでおり、
(地球全体では、40トン/日と言われています)、たとえば
ふたご座流星群の活動期も、レーダーで見ている流星の約1ー3割
程度しかふたご座流星群の流星はありません(これは、流星の
出現位置をレーダーで調べることでわかります)。です
から、多分中継された流星エコーの大部分は散在流星と呼ばれる
ふたご群以外の流星でしょう。
しし座流星群の場合、明るい流星が多く、30秒とか1分とかの長い
エコーが受信されますが、散在流星はこのようなものは少ないので、
このような長大エコーはしし群である確率が非常に高いといえます。
(この場合は、飛行機などからの反射によるエコーと区別する
必要がありますが、、、、、)
以上のことを逆に言いますと、なにも流星群の活動期でなくても
毎日インターネット中継で流星の「音」を観測できることになります。
実際、アマチュア無線のビーコン電波を使って、1年中流星の出現を
モニターしているアマチュア観測者もいます。MUレーダーも、
年間3000時間以上稼動していますので、流星が受信可能な時間は
かなりあると思います。
いずれにしても、地球大気中で起っている流星現象がインターネットで
音声として中継されるという発想は大変面白いと思いました。
京都大学超高層電波研究センター
中村 卓司 (超高層物理学部門)