我欲求灯                       ぷりーずらいとあっぷ


「明かり付けてみても――」

「ヤダ」

尋ねかけた言葉を遮るにべもないNOの返事に勇吹は真っ暗闇の中で肩を落とす。問答無用で電気をつけたまま抱き寄せたこともあるけど、敵は念動力者。ぱちんとスイッチを触れもせず消すことが出来るわけで――。いやカルノのことじゃあんまりやると電灯ごと砕きかねないかも。

今日は機嫌が良さそうな雰囲気だったので、まっとーにおねだりしてみたわけですが・・。

「やっぱダメ?」

「――・・」

あ、機嫌が下降中・・。暗くてもそういうのはわかる。全然表情とか見えないけど。そう表情が見えないのって不安になるじゃないか。不満に寄せた勇吹の眉間をカルノの指がチョンとつついた。

「・・君は見えてるみたいだけど」

「みえねーけど、みえる」

相変わらず俺には視覚の切り替えなんて器用なことはできないし。いや、エーテルの流れを見ちゃってもいいならいいんだけど。そうすると触れるの怖くなるのだ、実は。触ったらきっと確実にカルノのカラダを別の意味で触れることになる気がする。

手探りで服の中に入り込んで、姿勢を確かめる。

ほんとーにやりにくいんですけど・・。

「明かりつけたいな」

「・・なんかヤダ」

ここは絡め手で、説得してみようか。よし、と勇吹はベッドからカラダを起こしてカルノと向き合って座る。

「・・でもね。俺考えたんだけど」

一度は見ておいたほうが絶対にいいと思う、と真面目くさった口調で強く言う。

「カルノ怪我したら俺が治すんだよね」

「?・・だから?」

「見たことない・・って困ると思う実際。なるべく元通りしたいし」

「・・・(騙してねェ?コイツ)」

だから、良い機会だし、とベッドから立ち上がって、スイッチの元まで歩き明かりを付けた。

パジャマ姿のカルノはベッドの上でふて腐れてキッと睨むような視線を勇吹に向けている。

もーしも、下半身が丸々変化しちゃったとして、俺がそれを直すわけだけど、君、それがどんな形とかサイズとか、いろいろ・・ちゃんと説明してくれる?

心底厭そうにカルノは勇吹の笑顔を睨んだ。納得したわけではなさそうだが、何か諦めたらしい。

不承不承ベッドから下りてもとから脱げかけていた上着を脱ぐ。

「・・いやだから。そこまでは見たことあるし」

カーッと顔を赤くしながらもパンツまでカルノが脱いだ。

これでいいだろ、と挑戦的な眼で勇吹をにらんでくる。頬は相変わらず赤くて、なんだか色っぽいかも。ちょっと、いやかなり身の危険を感じるけど。ガラスかなんかが砕けて降ってきそうなキツイ視線。勇吹はだんだん自分の顔が火照って赤く染まるのを感じた。あ、ヤバ、カルノの視線が痛い。自分が見たがったくせに、そんなにじっと見るわけにもいかず視線は逸らしがちだ。

「・・プリーズ、ターン」

うしろは・・?半ば、毒を食らわば皿まで・・じゃないがそんな決意で言った勇吹の言葉に、カルノは案外すんなりと応じてくれた。言うとおり、くるりと廻って背を向けてくれた。

「ヤメロ・・バカブキ」

うしろからカルノの肩を抱き寄せていつも翼の生えるあたり、くっきりととがった肩甲骨に口付ける。

馬鹿なこと口に出したな、と勇吹は聞こえないようにごめん、と呟いた。

どこを無くしても良いように、なんて、良い訳ないじゃん、おれの馬鹿・・。

「・・でも、なるべく怪我しないでよ、カルノ」

 

 


 きゃー、イブリン・・へんたいさんっぽい・・。すみませんすみません・・。でも結局エッチ始めたら明かりは消されちゃうんじゃ・・ってカルノのPKって壊さずにスイッチ押せるのかな?疑問かも・・。