不許可接触?                  いけないこと?


「いけない、ことかな」

カルノの肩口を唇でなぞりながらつい呟いた。

「はあ?」

気分を害したような不満の声。・・最中に喋るのも喋られるのもカルノが好きじゃないと知っていてつい声を聞きたくて、確かめたくて、思う端からいつもよりも考えなしに言葉が零れる。

「こういうこと、考えると不純同性交遊、でしょう」

「・・フジュン?」

「ア、いや、俺が不純なワケではないよ、もちろん。ニッポンではこうゆうことを未成年がしているのを慣習的にそう呼ぶというだけであってさ」

「オマエうるさい。喋るなら離れろ」

耳元でながなが囁くようなカタチになってしまった。首を傾いで囁く声から逃げるようにカルノが寝返りを打ちかける。背を向けたらすぐ寝入ってしまうし、無意識の念動力こそ出なくなったものの、カルノの寝起きは強烈に悪いのだ。

慌てて、言葉でなく感覚を伝えるために口を使う。柔らかくのどもとへキスするとカルノは仰のいて気持ち良さそうに身を震わせる。快感に、というよりも撫でられて気持のよい猫のように伸びやかな仕草で、熱を秘めた自分自身ばかりが不純であるような気がしてくる。

いけないのは俺、かな?

カルノはきっと何も考えてなくて・・。

「オマエの手は気持ちいいから」

「え?」

「イブキに触られるのは悪くない」

「・・そう?」

すこし、・・いやかなり嬉しいかも。なんだか一方的に自分ばかりが慰めを与えてもらっている関係のような気がしているから。傷ついたときに触れさせてくれたのが嬉しくて立ち直ったと思う今でもやっぱりカルノの中は暖かくて。

触らせて貰えるのが、嬉しい。

 

 

こういうときカルノは明かりを嫌がるので、いつも手探りだ。暗闇で何も見えなくても、感触だけは確かだった。でも繋がるのには少し難しい。カルノと以外に経験なんかなくて、どうやったら一緒に気持ちよくなれるのか、いつも恐る恐るだ。

カルノはだいたい気持ち良さそうなんだけど、そういう、キモチイイじゃない気がする。だいたい、気がつくと寝ちゃってたりするし。俺がまだナカで終ってないっていうのに、口付けしようとしてみて、うわ、寝ちゃってるよこのヒトは・・とか。

セックスだと思ってないのかもひょっとして・・。

さすがにショックで、ショックというか情けないといいますか・・、もうどうしよう・・ってすやすや眠るカルノのナカでウエでしばらく固まってしまったりした。

  ――あの、カルノ、カルノくん?

頼み込んでようやく起きてもらって、最後まで付き合ってもらったけども。

――続けりゃいいじゃん?

なんて眠そうに言うし。

――イヤ、意識がない人をスるなんてさ・・。

――べつに、いいぜ?

 

うわあ、カルノ君たら今日もなんだかとっても眠そう・・。

腕の中で少しカルノの全身に力が入る。・・慌てて、ちょっと乱暴にしてしまったせいだ。同性同士、というのがやっぱり不自然な行為なのかなと考えざるえないのはこういうとき、かも。傷つけたりしたくないのに。

眼が熱くなる。治したい、し。

・・気持ち良くなって欲しいな。そういう気持ち良さがカルノは好きではないみたいだけど。慣れない、よね、君。

他の面ではけっこう快楽主義者?本能に忠実(主に食べ物について、だけど)でも、性的にだとかなりストイック。女好き、だったりしたらちょっといやかなりショックかも、だったけど。

涙が零れる。カルノの中に光る粘土があるのがわかる。ぽうっと光を帯びて闇の中でカルノの身体が青白く光って浮きあがってみえる。そっか・・こうしたら暗くても見えるってことか。

奥が傷ついている。生気を失って零れて行く血の中の光。溶ろかして、戻す。キズを塞ぐ。

「っばか!おまえ!あっ・・」

 

・・気持ち良くなって欲しいな。

 

 


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