ラクエンノウ               

 byよるの 

 


 私と火村は現在経度140、緯度8、世界地図で言えば赤道から数センチと離れていない場所にいた。

南の島である。

 火村は夏休み、私は仕事を一つ二つ抱えたままではあるが、自分の中では休暇中のつもりだ。

 ついた途端から私はこの地がとても気に入った。驚くほど人が少ない。観光客もだが、どこも人がいないのだ。空港近くの繁華街ですら閑散としている。

 まるでこの美しい自然を一人占めしているようだし――同行の友人は恋人でもあるので、人目などないにこしたことはない、――ということもある。

 私たちのとまっているホテルはこの島で一番とのことなのだが。

 とうぜん、部屋にクーラーはない。大きなベッドが二つ。冷蔵庫もない。あるのは古びた椅子とやたらエキゾチックな壁掛けやらでかろうじて雰囲気があるともいえなくはない。

 

「火村、火村、なまこやで」

 少々グロテスクな海の生き物。もちろん、日本ではお目にかかれないカラフルなヒトデや、さんご礁のかけらが散っている。

 おお、南の島やないか、という感動に浮かれている私に火村は応える気もないらしい。

「……熱い」

 顔をしかめている。熱いといっても、日本、それも大阪京都のうだるような蒸し暑さよりよほど快適で気持ちいい熱さなのに。私に休みの行き先を一任したのがわるいのだ。

私がこの場所を告げたときの恨みがましい顔を、火村は飛行機から一歩降りた途端に振りかかってきたさわやかな灼熱の日差しの中で、もう一度作った。

「海行こ、海!」

ホテルで荷解きだけし、さっそくホテルのプライベートビーチへと勇んで出かけたのだが、まだ火村は、熱ィ・・を繰り返しているわけだ。

「なまこ、うわ!グニュグニュや」

「知ってるか、アリス?」

「ん、なに?」

 火村も一応水着になっている。泳ぐ気なんぞない、とこの先生は言い張ってたが、たぶん熱さにたえかねて、椰子の木陰から水際に寄ってきた。私のもてあそんでた手でふたにぎりくらいのなまこをつかむ。

 ぎゅぎゅっと手でそのグニュグニュをつかんで、火村はなまこを真っ二つにした。

「わっ!なにするんや、何もなまこにやつあたりせんでもいいやろう、君も大人気ないな!かわいそうやないかっ」

「や、こうして中身だけ食えるんだとさ。半分は海に戻してやりゃ、死なないで元に戻る」

「…きみ、それそんままで食う気かい!」

「…このわたになってりゃ食うんだけどな・・」

「このわたは俺も好き。――近づくな、俺はすぷらったに弱い!ゆーとるやろーっ」

このわたとは酒のつまみに最高な珍味だが、あれはちゃんと小鉢に盛られてるからいいんであって、塩辛にする前のなまこのはらわたを見て食えるとか言ってはならない。

片手に内臓を引き出されたなまこのぐにゃぐにゃともう片方に抜いたその中身を手にした火村に私はわめいた。

「早く戻してやり!死んでまう」

にやりと笑った火村が私に向かってその中身なしなまこをパスしようとする。ぎゃあと言って私は逃げた。膝に触れた感触が大変気持ち悪い。

「何すんのや〜ヒムラのあほッ」

「こっちもいるか?」

「いらんいらん〜」

逃げ惑う私を火村が笑った。あかん・・これではほんとにおばかなカップルさんのようだ、はっきり言ってそれ以外の何物でもないかもしれない。

「・・・きみ、なにしてんのや?」

「いや…自然に元に戻るらしいが、一応中身も詰めといた方が早くもどらねぇかな」

「・・さいしょっから、ハラワタ抜くなっちゅうねん!あ〜きっしょい!!」

火村はいったん投げ捨てたなまこの中にどろどろになった中身を詰めなおしていた。あきらかに面白がってる。

火村が作業を終え、手も綺麗になったので、ようやく私はほっとした。だが、このあたりにはなまこがちらほらしているんである。火村の働いた暴挙に他のなまこやらから非難されているような気がして、私はその場から逃げるようにざぶざぶと海に入った。

手足をかいて泳ぎ出す。空の色を移して海は紺碧だ。身体から力を抜いて水に身を委ねる。気持ちがいい。ほてった素肌にするりと水が絡まってくる。潜って見たくなって息を深く吸い込み、深くへ向かって水を蹴った。水の音がかすかに聞こえる。静かな海だ。

「――・・」

呼ばれたような気がして顔を上げると火村だった。

「なんや、火村、泳げるんやな・・」

「当たり前だ」

顔をしかめている。平泳ぎを立ち泳ぎに変えて、けっこう上手く泳ぎながらなんだかすこし苛立った顔をしていた。

「あんまり、深いところへ行くなよ、あぶねぇぞ。だいたいお前もそれほど泳がないだろ」

「んー、5年ぶりくらいやな、そう言えば・・海来るンも」

「沖にいくなよ、あんまり」

「ふっ、はは・・だいじょうぶやって」

 ここですでに足はつかない。力を抜くと海に溶けそうだ…たしかにちょっと危ないかもしれなかった。にせものじみた真夏の太陽に、多少私はおかしくなっているにちがいない。歪めた顔の火村に、触りたくなってするりと水のように彼に抱きついた。

バランスを崩して火村の顔が水に沈む。構わず私も水の中へ落ちて、唇を重ねた。ほのかにしょっぱい。口を開いたら辛いだろう。残念だが舌は味わえない。息苦しくなるまで水の中で火村を抱きしめていた。

「アリス、苦しいぞ・・」

「すまん」

 足のつくところまで戻って、火村の息が落ち着くのを待つ。改めて、あたりを見まわした。これで回りに人がいたらたまらない。が幸いなことに観光客も現地の人も人っ子ひとりいない。こんなんで観光地としてやっていかれるんかな・・などと多少心配になるほどだ。

水をまとった火村の身体が覆い被さってくる。仕返しのように強引に唇を重ねられた。火村の黒髪から海水の雫が落ちかかる。ぱたぱたと頬にたれる水滴を目を閉じて受けた。今度は火村のぬるりとした舌がすぐに私の唇を割って入ってくる。背中をなでられた。水を掻き分けてその波動と一緒にあちこちを触れられる。こそばゆく、柔らかな快楽に身体が熱くなる。

火村の舌が、どんどん入ってくる。私はこれが少々苦手だ。ングっと喉が鳴った。息苦しい。深く深く口を侵されながら、腰を押し付けられる。恥ずかしいことに立ち上がりかけたものが水着を押し上げている。それを布地の上からつままれて、私はのけぞった。

「ぁっ・・、だ、よせっ、火村っ」

「やだね」

海パンを引き落とされ、あらぬところに手がかかる。強い刺激よりも、私は脱がされた海パンの行方の方が気になった。

「な、流れるっ」

波に漂ってしまった海水パンツを、慌ててばしゃばしゃと追いかけ、必死に捕まえる。

「火村っ!俺を裸でホテルまで歩かせる気なんか、君はっ」

「そうだな、こうすりゃいいか」

私から火村はパンツを取り上げると、自分のものも脱ぎ捨てて私たちのタオルやらの荷物があるあたりまで放り投げた。

「なにすんねん!砂にまみれるっ」

「後でゆすぎゃあいいだろうが」

まったく、白い砂浜、エメラルドグリーンの海、遠くには椰子で葺かれた小屋と、絶好のロケーションなのに、どうも私と火村は浸りきれないようだ。あまりにも抒情的でなさに苦笑が漏れる。

水際に引き倒されて、また唇が重なる。

 こんなところで、少々常識がないと、我ながら思うが・・すでに素裸で抱き合っている状態では、なにも言えない。

息を詰めて火村の感触を味わう。思わず仰いだ空は青く透き通って私の視界を白く焼いた。

見上げると目が痛くなるほどの光りで私は終始目を閉じていた。胸あたりまでは波が寄せる砂浜に寝そべって、肩が触れた熱い砂に痛みさえ覚える。それを火村に訴えると水を掬い上げて、冷やしてくれる。

水の中で絡み合った半身はどんなに密着していても水をまとってどこかもどかしい感触だった。

「・・だるい」

「そうだな・・」

ずいぶん長いことしていたような気がする。開かれた身体が熱を持ってまだ疼いていた。事後が私は苦手だ。どんな顔をしていいものやら困るのだ。ましてや、まだ火村の痕跡がはっきりと私に残っていて、海パンだけは身につけたが、火村の触れた場所を覆い隠す布地は他に何もない。仕方なく透明な水に身を置く。

「ホテル戻るか?」

「い、や、や、まだ泳ぎ足らん〜あ〜もう。そうや、火村」

「お泳げんのかよ、それで」

「だから、あれ膨らまして」

空気を入れてビニールのいかだ状になるやつである。一応漕ぐ櫂もビニールでついている。旅行にあたってつい魔がさして購入したのだが、どう考えてもあれを膨らませるには多大なる労力が要る。自分がやり始めるとドツボにはまりそうなので今までやらなかったのだ。

以外と肉体派の大学助教授も、うんざりとした顔を作った。タバコを持参の携帯灰皿でふかしていた心地よさそうな横顔がしかめられる。

「なあ〜あれで海出たい」

「わかったよ、この」

しぶしぶとだが、火村が巨大なビニールにきっとニコチンたっぷりの息を吹き込んで行く。私は木陰に座り込みそれを見守った。

30分はかかった。

「ごくろうさん」

二人くらいは乗れそうな大きさである。鮮やかな水色の板は大変乗り心地が快適そうだった。ぱんぱんに膨らんだビニールいかだに私はたいそう満足した。火村がぜいぜいと息を切らしているのにも。

さっそくそれを波打ち際に引っ張っていき着水させる。

「火村っ!はやく、来ィ!」

「はいはい・・」

火村は防水加工のバッグに荷物をまとめるとそれを担いで来た。私はボードに寝そべって火村に漕ぎ出してもらう。

波の穏やかな当たりで火村もボードに乗ってきた。二人で寝そべり、火村はさっきのバッグからタバコをとりだし、器用に水に濡らさないで火をつけた。

やたら美味そうに吸う。

「火村。俺にも・・」

ん、と頷いて火村が自分の銜えていたそれを私の唇にさしだしてくれた。大きく吸いこみ、透明な空へと煙を吐き出す。

「気持ちええなァ・・」

ゆらゆらと波が揺れる。日差しは和らいでちょうど心地よく、倦怠感に私は目を閉じた。

 

「んん〜」

ため息のような欠伸をあげ、目を開ける。目前には感動的なほど美しい光景が広がっていた。太陽が夕暮れに赤く染まりだし遠い水平線に没しかけようとしていた。どこまでも続く海原は赤く煌いて、この世の楽園はかくやとのほどだ。なんだか一応職業作家である割に表現がありきたりであるが、まあ紙に書いてるわけじゃあない。素直に感動しているのだから放って置いてくれ。

「火村、見てみィ・・綺麗やで・・」

火村も心地よく寝ていたのだが、おこした。この景色を見逃したらそっちの方が損だろうとおもったのだが。火村先生はむくりと起きるなり、

「ああ・・綺麗だな…」

とそこまではたいした感動もなく、つぶやいていたのだが、ぐるりとあたりを見回してから、絶句した。

「? ようやくこの美しさに気づいたんか?」

だがなにもそこまで固まらなくともいいような気がするが。

「いや…ちょっとアリス周りを見てみろ・・海だぞ」

「当たり前やん。ここが海でなかったらなんやいうや?360度大海原!きれいやなって・・え・・っ?」

ぐるぐると私はあたりを見まわした。陸地がどこにもない。本当に見渡す限り海なのだ。

「陸、どっちや?なあ・・」

 

 

 

「火村、やっぱこうゆうときこそ、君、名探偵らしくこうぱぱあっと、太陽の位置から方角を割り出してやな・・」

「日が沈んでんだからあっちが西」

彼は無言で櫂を操る。ゆるゆると漂っていたこの小さく頼りない小船は流れと反対方向にうごきだした。

「おお!やっぱさすがやな、センセ!そっちが陸?」

「方角が分かってもこのあたりの地形はわかんねぇな」

 

私も手で必死に水を掻いた。ああ、日が沈みきってしまうまでには陸地にたどり着きたい・・。

「ほら、鳥の声やとか、植物とかでなんとかわからん?」

「……インディジョーンズじゃあるまいし。俺の専門は犯罪心理学だぞ・・。だいたいどこに鳥と植物がいるんだよ」

「風向きとか・・ええとそうやなぁ・・」

 

すでに私の頭には漂流・遭難という文字が点滅しかけている。必死に漕ぎ、漕ぎながら無駄口をたたくしかない。

「喉乾いた・・」

呟くと火村が持ってきていた荷物からミネラルウォータのボトルを出してくれたので一口だけ飲む。水、なしだと人間がいきられるのは3日くらい、だったっけか?

しばらく黙って黙々と漕いだ。ビニールの櫂と素手では飽きれるほど進まないのだが。

「アリス・・・あれ、陸地だぞ」

「ほんまやっ、よ、良かった・・」

がぜんはりきり、ビニールイカダを必死に操ってだんだん大きくなってくる影にむかう。

「やーもう一時はどうなるかと思うたけど、良かったなあ。やー、なんか小冒険やったな、うん、おもろかった」

「・・そうか?」

「うん、ええやん終わり良ければすべてよしで」

 

火村は難しい顔をしている。陸地に到着してみて私にもその顔の理由はすぐにわかった。私たちが海に漕ぎ出した浜辺ではない。まー迷子でも、語学力には問題がない火村がいるし、・・と思ったが。とりあえず浜辺にあがり、人影を求めてその陸を歩き出したのだが。

「・・無人島やな」

「そうみたいだな」

「ひとっっこ、一人おらんな」

「おまえと俺以外はな」

それどころか文明のぶの字もない。人間の気配がない。船もなければ小屋もない。

「遭難してもうたんか・・?」

浜辺には流木がうち上げられて乾いていた。それに火をつけて明かりにしながら、もうかなり暗くなっている島でこれ以上うろうろするのは危険だということで、私たちは肩を寄せ合って座った。

「・・よくあるよな。無人島に一つだけ持ってけるならなにがいいかって…はは、俺ワープロ持ってきたかったわ。そしたらいーぱっい書いとくんやけどな」

「そうか?俺は無人島に持っていきたい一つを持ってきちまったけどな」

「ひむら?」

「アリス・・」

ビニールシートはふかふかで、さっきよりは、暗いから恥ずかしくない。

「星がきれいやな」

「ああ・・」

こんな事態にこんな場合ではないんじゃないか?という気も大変するが、まあいいだろう。そう、本当にここで無人島生活をしなくてはならないのなら、こんなことしかすることはないではないか?

「スゴイ不毛な生活・・」

「・・パラダイスだな、俺には」

いくら常夏の楽園でも、水からあがってそのままでは夜には少々身体が冷えた。重なってくる体温にほっとする。

「あほいうな・・」

私の憎まれ口に、火村は行動で答えた。触れられたとたん「あ・・」声がもれる。指先で嬲られている感触。胸に吸いつかれて、ゾクゾクしてくる。

「ああ……」

ため息が掠れた。もどかしいのと引きこまれそうなのがコワイのと両方で体が逃げをうってしまう。先刻さんざん広げられ熱をうがたれたところが、刺激を求めてヒクついてるような気がする。

火村の指が落ちてくるまで息を詰めて待ってしまっている。指一本でも、奇妙な異物感はある。いつだって苦しいのだほんとは。ただ快楽を高めて吐き出すよりも、それはずっと苦しい。快楽よりもいっそ苦痛だ。

「はっあ・・」

火村が指を増やして掻き回す。痙攣が走って、締め付けてしまい、余計に苦しい。でもだんだん私にも苦しさがよくわからなくなってくる。欲しい、と思うことが、嫌なはずだったのに、それすら思うことが逆説的に作用する。

火村の熱が狭間にふれる。指で開かれながらすぼまりの奥を軽くこすられて焦らされてる感じに涙がにじむ。

「ヒムラッ」

呼ぶ声をキスで吸い取られ、舌を食まれる。仰け反ったのと同時に塊を押し込まれた。・・一度、していたせいか、押し開かれる衝撃が、そのままに私を追い詰める。かけあがった快楽に火村を強く感じた。どくどくと脈打つ鼓動は私が熱を吐き出しても収まる気配もなく、確かに存在しつづけている。

「あ…ちょっ、お、待って」

立て続けの快楽が辛くて逃げを打つ。どくんどくんと私の内部で息づく火村を感じるたびに、身体に小刻みの痙攣が走ってしまう。

収まりかけた熱をそのまま収めたいのに、それはそうもさせてくれない。ゆるく突かれて、たやすくまた私も応える。

息苦しい。すでに息は乱れていてゼイゼイと荒い息が恥ずかしい。どうも肺活量の差か、それともたいがい私が下で火村に乗られているせいか、火村は息をまだ乱していないうちから私ばかり息も絶え絶えになってしまうことが多い。

火村はもどかしいほどゆっくりと動き私が焦れて身をこすりつけるまでそのなだらかな動きを続けた。

「ひむらぁ・・も、ぉ、かんにんっ」

多少恥ずかしいが声でねだるのがこの意地の悪いセックスが好きな男には一番手っ取り早い。意識せずとも甘くカスレル声で強請る。

「っつ!」

私に呼ばれて、ぎくりと身を強張らせた火村をおかしく思ったのもつかのま、容赦のない動きに私のほうが最後には意識を飛ばしていた。

 

「ア〜、トゥ・・ソーリー、……、イエス、……OK、センキュウ――」

英語だろう。耳元で外国語が聞こえた。半分眠っていたのと流暢すぎる発音でほぼ聞き取れない。火村は私の身の横で耳元にあてた小さなものに喋っている。

ムセン――?そういやなんだかのマンガでメモ帳と万年筆からムセンを作った王子様の天才科学者がいたぞ・・。

目をぱちくりさせる私に火村は話しながらウインクしてみせた。良く見ればなんのことはない、手にしてるのは携帯電話だ。

「は?携帯電話やて・・?」

「衛星携帯。…だからいったろ?俺は無人島に漂着したら絶対持ってきたい一つの品を持ってきちまった、って」

絶句する私に火村はしたり顔でさらに続けた。

「いや、さすがに海に漂ってるときは焦ったけどな。――ここ、オプショナルツアーにもついてたぜ。一番近い無人島。あのホテルから、えっと何キロだか南だ。・・ホテルで地図渡されたろうが?なんでおまえそういうこと忘れるかな」

 英語が苦手な私は空港を降りてからのコミュニケーションはすべて火村にまかせきりだったのだ。チェックインも火村がさっさと行ってしまったし、私の名誉にかけていうが、地図なんぞ一度も見ていない。

「船チャーターしちまったから金かかるぜ。明日まで待ちゃあ、普通の料金で来てくれるけどな。腹減ったし、まあ贅沢もいいだろ?」

 

抜かりない助教授は「つかのまの楽園だったな」とたいそう上機嫌に言った。

  





オフ本だったものです。たぶん、サイトにアップするのは初なはず・・かな?