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       rimited――SEVEN DAYS SEX     byよるの かいが

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  ――Wed U――

 

 一晩たったのに、まだ背中はひりひりと痛む。1箇所なぞ、皮が擦り剥けているのだ。……これもアリスの爪あとと思えば幸福な痛み……な、わけがない。痛いもんは痛いのだ。

 しかも、俺が文句を言うと、アリスはいい気味や、なぞと抜かしやがった。……我慢してソンした、かまわずやっちまえば良かったと俺は後悔したが、しかし、そうしていたら俺の背中にもっと被害は広がっていただろう。

 昨夜は、夕食を食べ、軽く酒が入ると、アリスはダウンしてしまったのだった。寝不足も極まっていたアリスは、布団に沈みこんで少々の悪戯にも起きやしなかったので、優しい俺は諦めてソファで休んだ。

アリスはまだ眠っている。

なんでこんなに早く目がさめちまったのか、自分でも悩むような時間だった。しかし寝なおす気にはまるでなれない。

がしがしと頭を書きまわし、夕べの飲みのこしのコーヒーをレンジで温めて飲もうとし、いつもよりも元気な朝の生理現象に気がついた。

苦笑してしまう。これのせいか。……夢精なんぞするはめにならなかっただけましというものだろうか。

アリスの眠る部屋を覗くと彼はまだぐっすりとおやすみになっている。

薄いカーテンからは朝日がかすかに差し込み、アリスの髪を薄茶色に透かしている。口元は軽く開いていて、スースーという擬音であらわすのが相応しいような微笑ましい寝顔である。

しかし穏やかな寝姿のアリスと違い寝室は荒れている。荒れ果てていると言えるくらいだ。いつもは整頓されている書棚が、きっと資料でも探したのだろう、ひっくり返されたようになっている。

本を並べなおしてやりながら、静かに俺は部屋を片付けはじめた。アリスが起きるまでの暇つぶし、ということもあったがもう一つ、ぜひ見つけておかねばならない俺の探し物のためだ。

 

部屋の片付けも終わったというのに、アリスはいっこうに起きる気配を見せない。

ベッドに腰掛けてその顔を覗きこむ。前髪を払いあげて額に口付けても起きない。眠っている相手に小さないたずらをするのはなかなか楽しいものだ。耳たぶに触れ、パジャマのえりからのぞく鎖骨のみぞを人差し指でたどる。

「ん…んん……」

アリスが腕を上げて身じろいだ。手を放すとまた寝入ってしまう。

「アリス」

アリスの後ろへ身を割りこませ、肩をひっぱり背中を抱きこむ。両足の間に、アリスのぐんなりとした身体をかかえこみ、俺は手に早朝の掃除で探し出したものをかまえ、まずアリスの左手を捕まえた。

「なんや…ひむら……おはよ」

「おはよう、アリス。じっとしてろ」

「んう?…な、なんやねん、なにしてんっ」

「つめきり。……安心しろ、俺は慣れてるから」

ぱちんと、乾いた音がする。

「ひゃっ。ちょお、よせ、ひむらっ」

「じっとしてないと危ないんだぜ。ま、いつも暴れるの押さえつけて切ってやってたけどな」

「……君、だれの爪切るのに慣れてるんや」

ぱちんぱちんと音がする。

「ねこ」

「ああ……そうか」

子猫のうちだけだが。成猫になって外で爪とぎできるようになるまで、猫専用の刃が丸い爪きりで切ってやっていたものだ。そのときのウリのように、アリスは俺がぷちんと切ってやるとたび、ぴくんと身体を震わせる。神経の集まる場所であるからそうなのか、それとも、牙と爪が武器であった原始のころのなごりでそんな部分を預けることに本能が逆らうのか。

爪切られるのが嫌だったな、と思い出す。ほんのコドモ、幼少のころのかすかな記憶だが、

爪を切られるのは妙にいやだった。自分で切るといってたしかずいぶん争った覚えがある。

指先がぞわぞわして、気持ち悪かったな、と思う。

「ううー、自分で切る。火村」

「我慢しろ、アリス」

最後の一つを切り終えて、アリスの指にちゅっとキスをした。ビクンとアリスの四肢がベッドの上、俺の両足にはさまれたまま跳ね、その顔を覗きこむと真っ赤になっている。

 ――するのに、背に毎回ミミズ腫れを作られてはたまらないからつめきりなんてものをもちだしたのだが、思わぬ効用だった。アリスは興奮してしまっているらしい。

「足の爪は。アリス」

「なっ…。のびてへんてっ、ひむらっ」

ぐるりと身体を入れ替えて、アリスの足をつかむ。

白い足に、爪だけが小さな桜色をしている。あまり歩かないせいだろうか。綺麗な足だ。甲が低く、足指が長い。爪はみんな変形せず自然な形をしていて、みょうに可愛らしく感じられた。

「くすぐったあ…やめてや…」

一本ずつに指を這わせ爪をたどる。

あまり爪はのびてはいなかった。発作的に俺はアリスの片足を持ち上げちゅっとキスを浴びせた。

「ひゃっ」

アリスが足をばたばたと振る。指を口に含んでしゃぶる。

「やっ、やめや…っ、あほ…」

指のまたを舌でくすぐってやると、アリスは身体を仰け反らせて顕著な反応を示した。朝からくすぶっていた俺にもたやすく火をつける。

くるぶしをかくすズボンのすそをひっぱった。

パジャマのゆるいゴムのウエストは簡単にずれて、アリスの反応をあらわにする。むきだしになった腹と腿の白さにまたどきりとしてしまう。

ぴったり上に重なって、アリス、と俺が呼ぶと、アリスは身体を震わせて俺にしがみついて来た。

「……入れるぞ、いいか、アリス」

「……っ」

アリスがぎゅうと俺にしがみつく。……爪が切ってあるので俺は痛くはない。

アリスはひどく青ざめていた。

濡らしても、指でひろげても、アリスはなかなかなれない。まあまだこんなセックス何度もしていないし、こんどは相当ブランクが開いている。辛いだろう。

「アリス……」

「いやっ、痛い、痛いって、うあ……動かんで火村っ」

「……そういわれて、も、な」

俺だって、挿入するまでに散々耐えている。

熱く狭い、心地のいいアリスの中で、どうしても、腰がゆれる。

「あっ、ひっ! ――動かんでって、いや、やっ」

「……しょうがねえだろ」

ぐいぐいと、もうやりたいように俺は押しこんだ。

「あっ、あ…あ、……くうっ」

苦しげなアリスの声はもっと俺を誘う。

もっと、もっとだ……アリス。いれさせてくれ。ないてくれ。

拒みきって硬かったアリスのなかが、いったん収めてしまうと、俺をはなすまいとするかのようにきつくしめつけているようにすら感じられる。

だんだん自分の腰の動きが、残酷に、アリスをさいなむように動き出すことを、俺は止められなかった

ここまでくれば、自制心など、吹き飛んだも同然だった。 

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