台北週末散歩
第一話 着いたところはパラダイス!?
週末の土日に1日休みを追加して、2泊3日で台北に行ってきた。
今回のテーマは、「金かけず手間かけず」。だからよく駅においてある台湾旅行のパンフレットの中から、一番安いコース「台北フリー3日間」の、そのなかでも一番安い「チャイナエア使用、ホテルは麒麟大飯店または同等クラス」てなものに申し込んだ次第。
さて、申し込んだ旅行社が押さえたホテルは麒麟ではなく、そのちょっと北にある「一楽園大飯店」というホテルだった。このホテル、日本の旅行社が押さえるホテルとしては最低クラスになるんだろうが、少なくともバックパッカー向けの安宿を経験したことのある人には、かなり立派なホテルということになろう。
このホテルは一楽園と書いて、英語では「パラダイス」と読ませる。その名のとおり、外観やロビーの内装は、かなりおちゃらけている、というか、暑苦しいセンスである。
まず外装だけど、通りに面した窓にはバロック風の破風が取り付けられていて、ロビーには噴水があり、その中央には大理石のビーナスが鎮座している、ってもの。天井を見れば、あれ、これはシスティーナ礼拝堂の天井画?、てな絵が描いてある。ひとつひとつがクドいのだ。
一見豪華なロビー
ホテルに着いた瞬間、こりゃなんともすごいところに来てしまった、と思ったが、さすがに客室はごく普通のビジネスホテルのような空間。ちょっと安心した。
窓をあけると、そこは隣のビルの裏側。
このホテルの客層は、大半が台湾の田舎か、あるいは大陸から台北に遊びにきた、という感じの中国人のグループ。そのなかにごく若干の日本人および欧米人が混ざる、という感じ。
さて、まだ夕食には間があるので、とりあえずホテルの近くを探検してみよう。
このホテルは台北の南西部、西門という繁華街にあり、この西門は台北の新宿とか、原宿とか呼ばれているらしい。なるほど街を歩きはじめると、土曜の午後ということもあり、すごい数の若者が街を埋めている。商店街の鳴らす音や人々の熱気は、新宿なんてものじゃない。
西門エリアの中心部。
「さぁ見てってね」 店員もみな元気。
飲食店、洋服の店、アクセサリー店、そんなのがごちゃごちゃに混在した街を、若者の大群が渦を巻くように歩き回っている。本当に日本の原宿に紛れ込んでしまったような感じだ。彼らの顔つきも「いったいどこが日本人とちがうのか?」と思うほど、日本の若者と共通している。
だから、「なんだ、東京と全く同じだな」と、最初はそう思った。だけど歩いているうちに、やはりどこか違うぞ、という気分になってきた。言いにくいことを言わせていただけば、彼らは東京の若者と似てるけど、なんだか印象がずっと「小ぎれい」なのだ。これはなぜだろう。
だいたい理由は分かる。まずひとつが、日本にはあいかわらず多い「茶髪」がこちらではほとんど目につかないこと。そして、暑いせいでもあるのだろうが、服装やその着こなしがシンプルなのだ。日本の一部の若者に見られるような、一工夫してハズしてしまった(たとえば似てもいないのに、浜崎あゆみの真似をしてバケモノになってしまったような)野暮ったさとか不潔感とか、そういうものが台北の若者からはあまり感じられないのだ。
この西門、並んでいる店はだいたい新宿とか原宿とかと似たようなものだが、よくみると日本にはないような店もいくつかある。そのひとつが、街頭の刺青屋だ。入れ墨、イレズミ、タトゥー。こちらでは「紋身」と書くようだが、こんな店がいきなり繁華街に出現する。
刺青の「実演」から眼の離せないオヤジ。
実際に街中で、入れ墨を入れた人をみることは少ないのだが、一部のマニアな人はいるのだろう。店自体はけっこうはやっているような感じだ。
(続く)
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