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病原大腸O157:H7

病原大腸菌には大別すると5種類ある.そのうちの一つの腸管出血性
大腸菌の話である.
種類
病原大腸菌としては、腸管出血性大腸菌、毒素原性大腸菌、組織侵襲性大腸菌、腸管病原性大腸菌、腸管凝集性大腸菌がある.
O157とは おー157と呼ぶ.このO(おー)は大腸菌の菌体の特徴を示す抗原の番号である(抗原とは体内に入ったときにできる抗体と反応する物質である).現在、170あまりある.
H7とは 大腸菌は菌体周辺に鞭毛という運動器官をもっている.その抗原につけた番号である.
酸性に強い アメリカでりんごジュースがO157に汚染されて感染した例があるように、わりと酸性に強い.これは酸性物質の種類とも関係するので、一概には言えない.酸のうちで殺菌力がもっとも強いのがギ酸とフマール酸で、たとえば0.2%の濃度(培地中)で十万個の菌数が30分後にはゼロになるくらいである.つぎに塩酸、乳酸とつづく. ほかの有機酸は培地中では二時間後でもよくて十分の一になる程度だ.ただし,生理食塩水のなかではほかにクエン酸、コハク酸、酪酸も,0.2%の濃度で一時間後にはO157は死に絶える.しかし、りんご酸は二時間たっても生き残る.
腸内の酸ではどうか O157は酸に強いというが、腸内ではどうか?大腸内の主な酸は酢酸、プロピオン酸、酪酸、ギ酸などである.腸内にはO157を殺菌できるだけの濃度がある.しかし、これらの酸が有効であるには腸内のpHが6程度と酸性になっていないといけない.
 お年寄りがO157の感染に弱いのは腸内のpHが高く、中性に近いことも関係しているのである.お年よりでなくても洋食タイプの食事に片寄っていると、腸内のpHは上昇するので、気をつけなければいけない.肉類の好きなヒトは、極力、米飯、食物繊維を含む野菜や果物をよくとることだ.そうすると、腸内細菌によってそれの糖質が分解されて,発酵状態になってpHが低下する.
O157の感染力 O157は感染力が非常に強い.100個くらいの菌数で感染が成立するといわれている.食事中は食べものの影響で胃内のpHは少しだけど高まる.そのために胃酸で殺菌できないことが起きるのだ.胃酸の分泌が悪いヒトはさらに注意が必要だ.
 それでも,日本人はなま物を食べるのが好きだ.むかしは,なま物は危険だということで酢で殺した、すのものにするのが普通であった.そのほかは煮たり、焼いたりして食べる.
市販飲料中のO157 O157は酸に強いが、しかし、当方が調べた範囲では市販の飲料にO157を接種してその殺菌力を調べたところによると、清涼飲料のうちもっとも強いのはコカコーラの製品である.コカコーラ、ファンタの殺菌力は強烈である.国産の百パーセントジュースもO157は生きられない(ただし外国ブランドは殺菌力は弱い).サイダーの類は酸度が弱く、殺菌力も弱い.はっ酵乳の殺菌力は中等度で、殺菌力は強くないが、増えることはない.缶詰のお茶類はまったく殺菌力はなく、増殖してくる.
O157感染予防法 O157は熱に弱いので加熱食品はしんまで火が通っていれば大丈夫.ひき肉類は汚染の危険が高いと考えて、ひき肉料理を作った人は手を消毒すること.まな板や刃物類も十分石けんで洗い、消毒すること.果物などのなま物は殺菌できないので、二次汚染には十分注意する.かいわれが一時大騒ぎになったが、現在それほど心配することはない.(二次汚染:汚染食品から汚染すること)

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