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ビフィズス菌

腸内細菌の話ではけっして欠かすことができない細菌だ.
善玉菌の代表といわれるもの.腸内にはたくさんの善玉がいるのだと考えているが,ビフィズス菌がもっとも早くから研究されてきた.この細菌はとくに乳児の腸内細菌として100年も前から注目されてきた.
ビフィズス菌が乳児とくに新生児(赤ちゃん)の腸内に常在するようになったがために,人類として進化が進んで今日の人類たる生き物が存在するとすら考えられるのだ.


ビフィズス菌はどんな形か
この細菌の菌形はほかの細菌と違う,特徴的な菌形をしている.細菌は単細胞.単細胞だが,人の顔といってもさまざまであると同じで,結構多様な形をしているものである.ただし,1000倍くらいに拡大しないとみることができきない.
 一般に細菌は棒状のものと球状のもとある.
ビフィズス菌は棒状の細菌である,ほかの棒状菌とちがって野球のバットのようなかたちをしたり,こん棒のようなかたちしたりと,片方膨らんでいるものが多い.また,ぱちんこのように枝分かれ状をしていることもある.ビフィズスの語源は分岐を意味している.大腸菌は棒状菌であるがすんなりした棒状である.
 

ビフィズス菌は嫌気性菌
嫌気性とは空気(酸素)が嫌いという意味である.腸内とくに大腸は空気がない暗黒の世界である.暗黒というとちょっと不気味だが,腸内は光が届かない深海にni似ている.不気味であるが好奇心をそそるところである.
 嫌気性菌はたくさんいるが,こんな中でビフィズス菌は他の嫌気性菌に比べて
空気耐性あるいは空気抵抗性であるのが特徴である.この性質が役立つことがある(後で述べる).

住みかについて
ビフィズス菌(ビ菌と呼ぶ)は調べられた範囲でだが,哺乳動物にはだいたい棲息している.トリにもいるし,ミツバチにもいることがわかっている.広く分布しているのだ.
 長い腸のうち小腸下部から大腸にかけて棲息している.小腸下部にいるということは空気抵抗性と無関係ではない.


乳児お得意細菌である
ビ菌は乳児菌である.乳児をとくにお得意として棲息する.これはこの細菌の超がつく特徴である.ビ菌の生息が乳児の健康を守っているから,乳児はすくすく成長しておとなへの備えができるといってもよい.
 しかし,母乳を哺乳しているときにとくにビ菌はその本領を発揮する.母乳,お母さんの乳は神様の恵みである.神様の恵みとは,生物進化の果てに行き着いたたまものということだ.
 母乳は赤ちゃんの健康のためにビ菌の働きを有効最大限にするのに欠かすことができないものなのだ.
 皇太子妃雅子様に御子がお生まれになると,御子の健やかな成長のために母乳栄養にされることをおすすめ願いたい.見本を示してとは言わないが,母乳はそれだけの価値がある神の恵みである.

赤ちゃんと大人のビ菌
赤ちゃんは見かけも食べものもおとなとは非常にちがうが,ビ菌の種類がまた違う.ビ菌といってもその種類には数種類ある.赤ちゃん時代にいるビ菌はインファンチィス菌,ブレ−ベ菌とかが主なのだが,おとなになるとこれらのビ菌はいなくなって,おとなのビ菌が出てくる.たとえば,アドレセンチス菌,ロングム菌が多くなる.ほかにもいるが省略する.赤ちゃん時代とおとな時代ではビ菌の種類が入れ替わることを記憶してください.
 食べものが変わり,腸内環境も変化する.おとなになると,赤ちゃん時代に比べて腸内細菌の種類は10倍以上に増加するので,それらの腸内細菌に対抗するためにも変化が必然なのかもしれない.

感染防御
母乳栄養ではビ菌が生き生きしていて,腸内が発酵状態になる.ビ菌は母乳に含まれる乳糖という糖分を発酵するのだ.このとき酢酸と乳酸という二種類の酸をつくる.
 そのために腸内のpH(ぺーはー)は病原菌が増殖できないくらいぐーんと酸性になる(5.5以下に).病原菌の腸管感染をシャッタアウトだ.
 
 そのほかのビ菌パワー
ビ菌はおとなにもたくさん棲息していて,さまざまな健康バックアップをしている.
 ・肝機能低下しているときの対症療法的働きをする.
 
・がんの予防特に結腸癌や乳がんの予防に役立つことが動物実験で明らかにされている.
 ・カルシウムの吸収を助ける.
 ・老化を防ぐ.
 ・抗生物質耐性菌の増殖抑制に役立つ.
 ・アレルギーの予防に役立つのではという実験報告がある.
 ・ビタミンをつくる.

ビ菌を増やす
オリゴ糖
こんなにありがたいビ菌なら,おしみなくこの菌に活力を与えたい.これにはオリゴ糖が最適だ.オリゴ糖を摂取すると消化吸収されずにそのままビ菌のエサになるのだ.オリゴ糖はその分子の大きさがちょうどビ菌の口のサイズにあうのか好んで摂取して,旺盛に増殖して腸内環境を快適にしてくれるのだ.
 
オリゴ糖は明治製菓やカルピス等の企業で開発され,今広く多くの企業が参入して,外国からも脚光を浴びています.日本が誇る商品になっているのだ.
 特定保健用食品として飲み物,お菓子,動物のえさ.粉ミルクなどにオリゴ糖は組み入れらテいる.
 オリゴ糖は豆類の中にも含まれているので,大豆料理,納豆などもビ菌を増やすのに役立つことはあきらかである.
 一言,オリゴ糖はビ菌のみが利用すると考えられているが,そうでは間違いで,
腸内にはオリゴ糖を利用するたくさんの種類の嫌気性菌がいることを,あらためて腸内細菌理解の一条として頭に入れておいてもらいたい.

ビ菌を増やす
食物繊維
ビ菌はオリゴ糖以外にも食物繊維も利用する.野菜を食べるとよいということだ.食物繊維を直接利用できない場合にはほかの繊維素分解性の腸内細菌が繊維素を適当に大きさに分解してくれるので,やはりビ菌の増殖に役立つ.こうした腸内細菌ネットワークが腸内にはあるのだ.

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