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低体重新生児壊死性腸炎

医学の進歩はパンドラの箱を開くのように難問を生み出し,それを解決しなければならないという現象を作り出しているようだ

未熟児でもよいのだが,今では低体重児と称することが多くなってきた.うんと小さい,1500グラム以下の赤ちゃんが生まれることがまれでなくなったためであろう.
なかには数百グラムということある.昔であれば助かる見込みがないが,最近の医療技術は助けてくれる.だが,もちろん,今でも高い死亡率だ.

アイコン低体重児の10%強に難題な腸の壊死が出る病気を生む.これを壊死性腸炎という( , NECと略す).腸粘膜細胞が死んで,消化吸収障害におちいるが,なかでも腸内細菌が異常増殖をするのが怖い.そうなると,粘膜がさらに障害を受けて,細菌が体内深く進入して,悪くすると敗血症を引き起こすこともある.肝臓,腎臓など多くの臓器がまともに機能しなくなるのだ.
アイコン単にそれだけでなく,免疫反応が異常になってくるという.そのためにさらに細胞の壊死を誘うこともあるというように,連鎖反応的に悪化することが多いという.
アイコン普通生後1週までに発生する例がもっとも多く,1か月までに死亡する例が多い.これになると20-40%が死に至るという.もちろん命を取り留めても,後々しばしば腹具合が悪く,体調を崩すことが多くなる.
アイコンこんな中,ビフィズス菌はNECの発生を防ぐことを示す研究報告が出ている.生後すぐにビフィズス菌を飲ませて定着させるのである.これによってほかの細菌,たとえば大腸菌の働きを抑えるのがよいというのだ.母乳のほうが人工乳よりも状態がよいという.母乳はビフィズス菌の増殖を助けるからであろう.
アイコンしかし,望みを捨ててはならない.このNECの危機も乗り越える手立てを発明するであろう.そうしないと大変だ.排卵誘発剤の使用で,多産になり,低体重新生児はこれからも増えることこそあれ,減ることはないであろう.これは少子化問題の解決の道筋の先に見える問題であるのだ.


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