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初期の細菌山脈

アイコン「ローマは一日にして成らず」というように,また山脈も一日ではできないように,腸内の細菌山脈もまた,一日にしてできるものではない.

アイコン地球が生まれて,大陸ができて,造山活動があって,初めて山ができ,山脈ができる.そこに植物が発生し,野山が覆うようになってくる.

アイコン腸内の細菌山脈も同じことだ.赤ちゃん誕生したときには,腸内には細菌はいない.というのも,胎児としてお母さんのおなかの中で生活しているとき,そこには細菌が存在しない状態(無菌状態)だからだ.

アイコンお母さんのおなかから生まれ出るときに,その出口周辺の細菌が赤ちゃんの口から入ってくる.肛門のほうから入ってくる可能性もなくはないが,やはり物を食べる口のほうが活発でしょう.だから,お母さんの分娩口や肛門周囲が汚れているほうが,よりたくさんのお母さんの細菌をもらうことになると考えられる

アイコンしかし,赤ちゃんは決して無抵抗にお母さん菌を受け入れるわけではなく,それなりに選択の権利を持っていて,お母さん菌を無差別に受け入れているのではない.おかあさんの細菌山脈がそのまま赤ちゃんの腸内に初期山脈としてできるのではないのだ.このことは良くも悪くも重要な点である. 

アイコン赤ちゃんは赤ちゃんとしての初期の山脈の形成のスタートを切るのだ.これはわたしたち誰しも気づかない人生の初めの一大イベントといっていいものなのだ.

アイコン通常,初期造山活動はブドー山の誕生から始まり,数日のうちにコリー山,エンテロコ山,ラクト山などができる.その直後,ビフ山だきる.ビフ山はもっとも高い山である.赤ちゃんの健康のシンボルでもあり,主人的な存在でもあり,守護神でもある.

アイコンこうして,初期山脈はできる.その間,山脈の形には変化があることは言うまでもない.また,食べものによっても変形する.上に述べた山脈形成の過程は母乳栄養の場合を表現したものである.

アイコン人工乳を栄養にすると,たちまち山脈の容姿は変貌し,大人に似せた山脈ができるようとする.これは本来の赤ちゃんの能力にとっては大いなる負担になるのだ.ときには,病気の原因になる.

以上で,初期の造山活動の話は終わりにする.
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