●2011年12月30日
最後の訃報
す
でに報じられているとおり、コメディアンで日本冒険小説協会会長の内藤陳さんが亡くなられた。
初めてお目にかかったのは、いまから30何年か前の12月に行われた日本冒険小説協会の準備総会で六本木のビルの8階だか9階だか船関係のバーだった。
で、それからすぐの年の暮れ、ちょうどいまぐらいのころ、電話があり、新宿ゴールデン街へ集まって公認酒場「深夜プラス1」の開店準備をしたのだった。
そういや店がオープンしたての頃、しょっちゅう「今年亡くなる芸人」賭けオッズ(追記:「芸能人死亡トトカルチョ」だ!)で自分が一番だという自慢をしていたなぁ。
と、長くなるので、全部略。
今年も残りわずか
そ
んなわけで、この四、五日、咽喉の痛みがひどく悪寒を感じ、まちがいなく高熱で寝込むようなひどい風邪となる前兆ゆえ、しばらく安静に寝ていて、どうにか治った……と思ったら翌朝また悪寒で目覚める、ということを繰り返す日々。
年末の予定がすべて狂って、一切なんにもできず。もしや会長の呪いかな。
●2011年12月26日
ドラマは世相を映す
昨
日、たまたま Ustream で流れていたWOWOWの番宣を眺めていたら、ちょうど見ようかと思っていた新作海外ドラマの紹介があった。(WOWOW 海外ドラマHP参照)
ひとつは、映画「ミザリー」で有名な女優キャシー・ベイツ主演の「ハリーズ・ロー 裏通り法律事務所」(「ハリーズ・ロー」HP)。かの「アリー・myラブ」「ザ・プラクティス」のデヴィッド・E・ケリーがプロデューサーという話題のドラマ。
で、もうひとつが、英国でヒットしたもののリメイクだという「シェイムレス 俺たちに恥はない」(「シェイムレス」HP)。
その番宣で紹介していたのは、「ハリーズ・ロー」にしても社会の底辺で生きる人たちが多く登場するというし、「シェイムレス」も貧しい一家に次から次へと巻き起こるトラブルを扱ったドラマだという。
すなわち、いまの世相を如実に反映しているのだ。
たしかに、つい何年か前までは、たとえば「セックス・アンド・ザ・シティ」のように、どちらかといえばセレブな人々がドラマの主役だった。
古くは「刑事コロンボ」だって、富豪、有名人、高給取り職の人たちが犯人役だったのは、羨望と嫉妬の対象だから(自分もああなりたい。でもなれない、ゆえそんな連中による犯罪がバレて、ざまあみろ)。
ところが現在は、貧しい家庭の人々の物語がストーリーの中心におかれる。そうして不幸のどん底でもがんばってる者の姿に深く共感を抱き、こころ癒される。それがいまの庶民の心情なのだ。
ついでながら、その「シェイムレス」って、無職の飲んだくれな父親と6人の子供の物語だという。それって、ついこのあいだまで放送していた宮藤官九郎脚本のドラマ「11人もいる!」に似ている。
とりあえず年内の締め切りはぜんぶクリアした
そ
んなわけで、もう今年も残りわずか。しかし、もうすでに来年ははじまってる感じ。
●2011年12月18日
祝! 受賞
す
でにみなさんご存じのとおり、本年度、第32回SF大賞受賞作は、上田早夕里『華竜の宮』(早川書房)に決定した。(日本SF作家クラブHP参照)
おめでとうございます。これからも次々と傑作を送り出してくれるよう期待してます。
大型書店の棚が売れない
本
の雑誌増刊「おすすめ文庫王国2012」を読んでいたら、お終いのページ「文庫年間売上Best100」というコーナー、ジュンク堂書店池袋本店と丸善お茶の水店の対談の冒頭付近、「(売っていくには)仕掛けしかない」という発言が目にとまる。以下、引用。
M 最近、棚が全然売れないので…。
J あっ、うちもだんだん棚が売れなくなってきています。あれはamazon の影響なのか、大型書店が増えすぎなのか…。
M そういうのもあるかもしれないし、お客さんの目的買いが減っているのかもしれません。
J 昔だったら棚が売れなくなっていたら、それは欠本調査を疎かにしているからだって言われたものですが…。
M そうそう、だからぼくも欠本調査を一生懸命したんですけど、やっぱり棚回転がよくならない。危機感をおぼえていますよ、ここ一年くらい。
J もしかしたら本の買われ方が変わってきているのかも。昔みたいにベストセラーに目もくれず、自分の読みたい一冊を探すんだという気概のある人が減っていて、本は好きなんだけどとりあえず失敗したくないから薦められている本をとか平積みから選ぼうというお客さんが増えているかなって。顕著にランキングの本が売れるのはその影響だと思うんですよ。
たしかに、本の買われ方が変わっているのかもしれない。本好きやマニアをのぞくと、この不景気で書籍代にまわせる余裕が年々少なくなっているだろうし。
あと、つい先日、資料として必要な新書を探しに、大きめの書店を何軒かまわったら、どこにも置いてなかった。棚に並ぶその新書シリーズの点数自体が少なく、とくに古い刊行のものは抜け落ちていた。
もちろんどんな大型書店であれスペースは限られている。すべてが棚に収まるわけはない。置いてないのも仕方ない。
で、結局 amazon に注文し、翌日届いた。
たとえ年間何万冊刊行されていようと、そこから優れた本は生き残り、売れ続けていくのが理想である。
しかし、その積み重ねで残った本も年々目立たなくなる。ましてや版を重ねられなかった本は消えてゆくのみ。なにか中途半端なかたちで新刊飽和状態の棚が出来上がる。うまく新陳代謝をせずに、魅力は減っていくばかり。その悪循環がよりひどくなりつつあるのだろうか。
そして町の小さな書店の棚は、ますます売れてる本(作家)だけになってゆく。
もうすぐクリスマス
そ
んなわけで、仕事の量としてはそれほど多いわけではないのに、処理能力が低下しているのか、余裕のないまま時間だけがすぎていく年の瀬。
いま切実に欲しいのは、あふれんばかりのやる気だ。
●2011年12月11日
あと3週間
あ
まり実感はないが、今年も残りあとわずか。来年も似たような感じで、経済危機だの自然災害だのといったニュースのなか暮らしていくのだろうか。
で、今月の初め、久しぶりに海外はアメリカのサンフランシスコへ観光旅行に行ってきた。その疲れや時差ボケからようやく脱した感じ。
「このミス」23年間を振り返る
昨
日、代官山某所で行われた、「このミス」トークのイベントへ行ってきた。(すぐにリンクは切れてしまうかもしれないが、ここ参照Live Wire)。
ご存じ年間ランキング本「このミステリーがすごい!」も2012年度版で24冊めとなる。この企画を立ち上げた茶木則雄氏の話が第一部。第二部は、各社海外翻訳ミステリの編集者がそろい、「このミス」にまつわる話題を繰り広げるという企画。
わたしも「このミス」は第一回から投票させていただいていた。最初のうちは本名名義。投票をやめたのはいつからだったか、もう忘れた。
ともあれ、茶木さんの話を聞いていて、あらためて「このミス」が生まれた背景には、80年代末の日本のミステリ界の状況が大きく関係していたのだなぁ、と思いはせる。
その状況が変化し、いまの「このミス」はなんら魅力のないものになってしまった(と個人的に感じる)。もともとは一部「ファンのお遊び」だった。ところが、多くの一般読者に向けて作らなくてはならなくなり、ある種の権威となり、「このミス」にあわせて秋に集中して目玉本が刊行されるようになり、商業的に欠かせないものとなり、同様の企画本が乱立されるようになり、一位作品しか売れないようになり……。
わたしが読んでみたいのは、たとえば「若い世代で年間に国内外のミステリ数十冊以上はちゃんと読んでいるような人たちが気に入った作品を挙げ、ひとりひとり(400字詰原稿用紙換算)30枚以上使ってその年の傑作について語る」というようなものかな。
つまり「そんなもの売れない」「誰も読まない」とあらかじめ各所からあっさり否定されてしまうディープな企画こそ、いまやってほしい気がする。
少数の熱心な者たちが自分たちのために徹底して面白がる遊び。
心身ともに疲れている暮れの日々
そ
んなわけで、今年あとどれだけ更新できるものか。
ブログのほうにも書いたけど、内田樹『呪いの時代』(新潮社)を読み、いろいろと考えさせられた。たしかに誰かを匿名で、もしくはみんなで、または被害者を先取りして「disる(ディスる。他人を軽蔑、攻撃すること)」時代が長らく続いているのだ。
しかし、なにか今後それを受けて(一見)「前向き」で「フレンドリー」で「開かれた」(誰にでもオープンな)意見や考え方のみが正義であり善である、という同調圧力が増えそうな予感もするのだが。
と、まだまだ話題はあるが、また次回。別ブログとの書き分けもはっきりしないままだが、まぁ、どっちかで更新していけば、それでいいのかな。















