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静岡県内各市町村市民相談係担当者各位> 静岡県行政センター各支部消費者生活相談係担当者各位 静岡県青年司法書士協議会クレジット・サラ金問題相談センター集計結果 (平成16年度分) 平成17年3月12日 静岡支部代表兼事務局長 司法書士 小澤吉徳 浜松支部代表 司法書士 杉山陽一 三島支部代表 司法書士 飯田省司 焼津支部代表 司法書士 宮内豊文 沼津支部代表 司法書士 貝原敏哉 島田支部代表 司法書士 小寺敬二 富士支部代表 司法書士 田代和久 掛川支部代表 司法書士 花田眞吾 平成9年2月12日、静岡県青年司法書士協議会の有志によって「静岡県青年司法書士協議会クレジット・サラ金問題相談センター」が立ち上がりました。そして、それ以降、8年に渡る期間、同センター各支部において数多くの相談を受けてまいりました。 設立当時の社会背景については、趣意書を引用してみることで明らかになると思います。 『個人破産申立件数が平成4年に4万件を突破し、その後現在に至るまで非常に高いペースで推移してきている。そして、平成8年における個人破産申立件数はついに5万件を越えたと推測され、史上最悪の状況となっている。 いわゆるサラ金第一次パニックの時の申立件数が2万件程度にすぎなかったのに比較すれば、異常に悪化しているにもかかわらず、社会問題として顕在化しないのはいったいなぜであろうか。 それは、サラ金会社の経営姿勢がいわゆるサラ金三悪(高利、過酷な取り立て、過剰融資)として大きな社会的批判を浴び、貸金業等規制法が成立するという厳しい状況となったため、サラ金会社が経営戦略のソフト化を謀ることによって「サラ金冬の時代」と言われた経営環境を乗り切ったためと言えるであろう。 すなわち、社会に好感を持って迎えられる女性タレントやお笑いタレント等によるコマ−シャルの垂れ流し、女性にタ−ゲットを絞った店舗の設置、電話による融資システムの導入等により、多くの消費者に対し利用しやすさをアピ−ルしてきたという事実である。 その結果、平成6年には大手新聞社もサラ金会社の広告の全面解禁を行うこととなり、サラ金会社がその株式を店頭公開、又は、上場することとなり、此処に至りサラ金会社は社会的に認知されるに至ったのである。 サラ金のコマ−シャルに慣れ親しんだ若者にとって、最早サラ金はサラ金ではなくなってしまった感があるにも関わらず、その上サラ金業者はさらに自分たちに対する抵抗感を薄めるため、無人契約機なるものを全国に設置し、また地方銀行の窓口においてサラ金が利用できるような提携まで行おうとしているのである。 しかし、サラ金三悪が決してこの世からなくなってしまったのでないことは、既に述べた個人破産申立件数の推移から明らかである。 特に、銀行定期預金金利が1%にも満たないこの時期にサラ金の貸出金利は未だ30%前後という高金利であることに端的に象徴されているとも言える。 つまり、サラ金パニックの時代からその本質はまったく姿を変えておらず、ただそれらがすべてサラ金会社の経営戦略により隠されてしまっているにすぎないのである。 その一方、必ずしも法に明るくない多くの消費者は、十分な説明義務を受けないまま高利による債務を負い、失業、病気、事故等といった何らかのきっかけにより多重債務者となっていくわけである。 そして、その結果が、5万件を超える個人破産申立であると言えよう。 このような状況の中、業者の戦略に踊らされた破産予備軍の数は、現在、全国150万人とも言われており、このまま行けば、平成9年の破産件数は平成8年をさらに上回ることは確実である。ところが、経済的にも法的にも圧倒的優位な立場の金融業者に対し、破産予備軍である多重債務者は経済的にはもちろんであるが、法的にも全くの弱者の立場に立たされたまま放置されているのが現状である。 弁護士、司法書士、消費者問題相談員等の有志によりクレジットサラ金問題の電話相談が行われたり、個々の法律事務所、司法書士事務所において破産の申立等により法的解決が実現されてはいるものの、それらの数字はこの問題を抱えている人たちのごく一部にすぎない。 その原因の一つとしては、多重債務者問題に対する偏見が未だ根強いことにあると考えられる。 すなわち、借りて側の無計画性など借り手側の責任を重視する考えや、自己破産を申し立てることに対する社会の無理解がネックになっていると思われる。 そしてなんと言っても、多重債務を抱えた人たちが自分の問題を相談しようにも、どこへ相談に行ったらよいかわからない現実が非常に問題であると言えよう。 つまり、信頼できる相談窓口がほとんどないのが現状なのである。その結果、問題が放置されるばかりか、場合によっては紹介屋等によってさらに多額の金銭問題が放置されるばかりか、場合によっては紹介屋等悪徳業者によってさらにを支払わされるケ−スも出ている。 そこで、私たちは、まず少しでも多くの多重債務者に相談の機会を提供すること及び、より多くの法的援助を提供する目的で、当会を発足することとした。 具体的には、静岡県の東部、中部、西部の各地域にそれぞれ電話相談窓口を設け、相談者の問題解決のために適切なアドバイスを行うこと、そして当会の担当者により具体的法的手続による問題解決をはかることとする。 なお、当会の担当者、担当地域及び相談窓口の電話番号は下記の通りである。 私たちの力は微々たるものかもしれないが、少しでも多重債務問題で悩んでいる方々が気軽に相談することができるようにすることにより、この問題の撲滅に寄与したいと考えている。』 この趣意書に基づく設立から、5年後の集計結果を見てみますと、「自己破産の激増」「ヤミ金融被害の深刻化」という大きな社会事象が浮き彫りになっています。 以下、同様に平成14年の報告文書を引用してみることにします。 『個人破産申立件数が、また最高件数を更新しました。平成10年度には10万件、平成11年度には12万件、平成12年度は13万件と推移し、平成13年は16万件を超えることとなりました。 また、今年度は、さらに平成13年と比較して、4割程度の増加率となっていますから、このまま行けば、20万件ということにもなるものと思われます。 この背景にある、不況による賃金カットや失業率の増加などといったものも一向に回復の兆しが見えてきません。 ちなみに、平成13年の静岡県内の個人自己破産件数も、4514件と、前年の3347件から大きく増加しています。 その一方で、大手サラ金業者は、相変わらずの好景気を謳歌しているのはご承知のとおりです。 無人契約機の設置、社会に好感を持って迎えられる女性タレントやお笑いタレント等によるコマーシャルの垂れ流し、女性にターゲットを絞った店舗の設置、電話による融資システムの導入等により、多くの消費者に対し利用しやすさをアピールして、その高金利、過剰与信、厳しい取り立てなどいった部分を、ソフトなイメージによって隠蔽し、依然として、利益を更新している状態です。 現実に、大手サラ金業者5社の2001年9月の中間決算によれば、いずれも利益は高い伸びを記録しており、2002年3月通期においても、最高益を更新することはまず間違いないでしょう(月刊消費者信用参照)。 このような状況下において、必ずしも法に明るくない多くの消費者・利用者は、経済的にも法的にも圧倒的優位な立場の金融業者に対し、経済的にはもちろん、法的にも全くの弱者の立場に立たされており、十分な説明義務を受けないまま高利による債務を負い、失業、病気、事故、主債務者の倒産等といった何らかのきっかけにより多重債務者となっていくわけです。 そして、その業者の戦略に踊らされた破産予備軍の数は、現在、全国150万人とも200万人とも言われておりますが、特に、近年は、破産予備軍とも言える多重債務者を食い物にする悪質業者の暗躍が顕著です。 甘い言葉で債務整理を勧誘する多くの広告は、そうした悪質業者である場合がほとんどです。 悪質業者の代表的なものとしては、「整理屋」「紹介屋」「買取屋」「ヤミ金」「システム金融」といったものがあげられます。 「整理屋」は、債務一本化などのうたい文句で、スポーツ紙などに広告をうち、名前を借りている提携弁護士を紹介します。 ところが、弁護士介入の通知で取立は止まるものの、その弁護士は実際何もせず、債務は整理をされていないというものです。 「紹介屋」とは、自分では貸さず、審査の甘い業者を紹介し、多額の紹介料を取るものです。近年、急増しています。 「買取屋」とは、債務者に家電やパソコン、宝飾品などをクレジットカードで買わせ、それを半額以下で買い取るものです。 「ヤミ金」とは、貸金業の登録・無登録の有無を問わず、出資法の上限金利年29.2%をはるかに超える超高金利で営業を行っている業者です。トイチとかトサンなどと呼ばれているもので、近年、過去に自己破産や法的債務整理を行った者、つまり、既にブラックリストとなっている者をターゲットにするこの「ヤミ金」が異常なほど激増しております。 「システム金融」とは、ダイレクトメールやファックスで運転資金調達に苦しんでいる零細企業を狙い撃ちし手形・小切手を担保に、月5割程度の超高金利を取るものです。 さて、現在、司法書士、弁護士、消費者問題相談員等の有志によりクレジット・サラ金問題の電話相談が行われたり、個々の弁護士事務所、司法書士事務所において破産の申立等により法的解決が実現されてはいるものの、まだまだそれらの数字はこの問題を抱えている人たちのごく一部にすぎません。 その原因の一つとしては、多重債務者問題に対する偏見が未だ根強いことにあると考えらますが、それ以上に、多重債務を抱えた人たちが自分の問題を相談しようにも、どこへ相談に行ったらよいかわからない現実が非常に問題であると言えましょう。 つまり、信頼できる相談窓口がまだまだ少ないのが現状なのです。 その結果、問題が放置されるばかりか、既に述べたような悪質業者によってさらに多額の債務を支払わされるケースが多数出ているのです。 そこで、私たちは、まず少しでも多くの多重債務者に相談の機会を提供すること及び、より多くの法的援助を提供する目的で、当会を平成9年2月に発足し、具体的な法的手続により問題解決をはかってきました。 現在、静岡県の静岡市、三島市、焼津市、浜松市、沼津市、島田市の各地域にそれぞれ電話相談窓口を設け、相談者の問題解決のために適切なアドバイスを行い、そして当会の担当者により具体的法的手続による問題解決をはかっています。 これまでの主な債務整理手続は、自己破産手続・特定調停手続といったものでしたが、これに加え、昨年4月より「民事再生法」の個人版が施行されることになっています。この手続は、住宅ローンをかかえて多重債務となってしまった人に住宅を手放さずに経済的な再生の機会を与えるという特則も設けられており、利用価値の高いものになっています。 発足から5年が経った現在においては、貴職らのご協力とご理解を得ることが出来たこともあり、その存在も次第に認知されつつあることから、既にその相談件数は、6カ所を合計すると、5000件を優に超えておりますが、いかにこの問題が静岡県内全域に渡って浸透し、多くの県民の生活を蝕んでいるかよくわかります。 さて、上記のような状況の中、現在、静岡県内各市町村の市民相談窓口におかれましても、クレジット・サラ金問題に悩む、市民町民村民の相談が、これまで以上に多く寄せられていることと思われます。 すでに、当相談センターにおきましては、数多くの市役所の市民課相談窓口等の理解と協力を得、その広報誌に案内を掲載してもらい、市役所へ寄せられた相談が当センターに寄せられるなど、非常に良い連携を保っております。 そして、このような形態を取ることが、この問題に悩む多くの市民にとりまして、最も有益であると確信しております。この場を借りまして、改めてお願い申し上げる次第であります。 私たちの力は微々たるものかもしれませんが、少しでも多重債務問題で悩んでいる方々が気軽に相談することができるようにすることにより、この問題の撲滅に寄与したいと考えていますので、ご理解とご協力のほど、宜しくお願い申し上げます。 なお、今般、より一層の窓口強化を図るため、富士市に新支部を開設いたしました。 また、今後も支部の増設を推進していく所存です。 そして、平成17年。新聞報道等によりますと、「自己破産事件の減少傾向」「ヤミ金融対策法施行によるヤミ金融被害の減少」という論調の報道が目立っていますが、果たして、事態は好転しているのでありましょうか。 確かに、当センターの相談件数も一時期に比較して減少傾向にあります(そうはいっても年間1000件の相談がありますが)。 しかし、注意しなければならないのは、静岡県司法書士会による常設相談の存在でありましょう。新会館建設直後から始められたこの無料相談には、現在も数多くの多重債務事案の相談が寄せられています。この件数と当センターの相談件数を重ねれば、結局、相談数は減少傾向にはないことが明らと考えられます。 他方、ヤミ金融被害についてはどうでしょうか。統計からも明らかなとおり、古典的なヤミ金融の減少の一方では、振り込め詐欺が激増しています。依然として、多重債務者を食い物にする違法業者は根絶には程遠いのが現状といえるでしょう。 大手消費者金融が大手都市銀行と融合していく中、消費者はこれまで以上に借金について、借金という意識が薄くなっていくでありましょう。 私たちは、今後もこれまで以上に、多重債務救済の相談窓口の強化を継続していくことが求められているものと考え、相談センターを継続していく所存であります。 参考までに、平成16年度の相談結果を同封しますので、ご参考にしてください。 当センターの現在の相談窓口は下記のとおりです。 クレジット・サラ金問題相談センター 《無料電話相談窓口》 静岡支部 054−282−8881 担当:小澤吉徳 浜松支部 053−479−0294 担当:杉山陽一 三島支部 055−977−6302 担当:飯田省司 焼津支部 054−626−3129 担当:宮内豊文 沼津支部 055−963−3808 担当:貝原敏哉 島田支部 0547−38−1016 担当:小寺敬二 富士支部 0545−57−7611 担当:田代和久 掛川支部 0537−62−6053 担当:花田眞吾 相談受付時間 毎週、月曜日 から 金曜日 午前9時 から 午後5時30分まで |