マスコミ各位


「静岡県青年司法書士会サラ金問題相談センター」設立の件


平成9年2月12日

発起人代表兼事務局長  司法書士 小澤吉徳
発起人兼浜松支部代表  司法書士 杉山陽一
発起人兼三島支部代表  司法書士 飯田省司


 個人破産申立件数が平成4年に4万件を突破し、その後現在に至るまで非常に高いペースで推移してきている。そして、平成8年における個人破産申立件数はついに5万件を越えたと推測され、史上最悪の状況となっている。

 いわゆるサラ金第一次パニックの時の申立件数が2万件程度にすぎなかったのに比較すれば、異常に悪化しているにもかかわらず、社会問題として顕在化しないのいったいなぜであろうか。

 それは、サラ金会社の経営姿勢がいわゆるサラ金三悪(高利、過酷な取り立て、過剰融資)として大きな社会的批判を浴び、貸金業等規制法が成立するという厳しい状況となったため、サラ金会社が経営戦略のソフト化を謀ることによって「サラ金冬の時代」と言われた経営環境を乗り切ったためと言えるであろう。

 すなわち、社会に好感を持って迎えられる女性タレントやお笑いタレント等によるコマ−シャルの垂れ流し、女性にタ−ゲットを絞った店舗の設置、電話による融資システムの導入等により、多くの消費者に対し利用しやすさをアピ−ルしてきたという事実である。

 その結果、平成6年には大手新聞社もサラ金会社の広告の全面解禁を行うこととなり、サラ金会社がその株式を店頭公開、又は、上場することとなり、此処に至りサラ金会社は社会的に認知されるに至ったのである。

 サラ金のコマ−シャルに慣れ親しんだ若者にとって、最早サラ金はサラ金ではなくなってしまった感があるにも関わらず、その上サラ金業者はさらに自分たちに対する抵抗感を薄めるため、無人契約機なるものを全国に設置し、また地方銀行の窓口においてサラ金が利用できるような提携まで行おうとしているのである。

 しかし、サラ金三悪が決してこの世からなくなってしまったのでないことは、既に述べた個人破産申立件数の推移から明らかである。

 特に、銀行定期預金金利が1%にも満たないこの時期にサラ金の貸出金利は未だ30%前後という高金利であることに端的に象徴されているとも言える。

 つまり、サラ金パニックの時代からその本質はまったく姿を変えておらず、ただそれらがすべてサラ金会社の経営戦略により隠されてしまっているにすぎないのである。

 その一方、必ずしも法に明るくない多くの消費者は、十分な説明義務を受けないまま高利による債務を負い、失業、病気、事故等といった何らかのきっかけにより多重債務者となっていくわけである。

 そして、その結果が、5万件を超える個人破産申立であると言えよう。

 このような状況の中、業者の戦略に踊らされた破産予備軍の数は、現在、全国150万人とも言われており、このまま行けば、平成9年の破産件数は平成8年をさらに上回ることは確実である。ところが、経済的にも法的にも圧倒的優位な立場の金融業者に対し、破産予備軍である多重債務者は経済的にはもちろんであるが、法的にも全くの弱者の立場に立たされたまま放置されているのが現状である。

 弁護士、司法書士、消費者問題相談員等の有志によりクレジットサラ金問題の電話相談が行われたり、個々の法律事務所、司法書士事務所において破産の申立等により法的解決が実現されてはいるものの、それらの数字はこの問題を抱えている人たちのごく一部にすぎない。

 その原因の一つとしては、多重債務者問題に対する偏見が未だ根強いことにあると考えられる。

 すなわち、借りて側の無計画性など借り手側の責任を重視する考えや、自己破産を申し立てることに対する社会の無理解がネックになっていると思われる。

 そしてなんと言っても、多重債務を抱えた人たちが自分の問題を相談しようにも、どこへ相談に行ったらよいかわからない現実が非常に問題であると言えよう。

 つまり、信頼できる相談窓口がほとんどないのが現状なのである。その結果、問題が放置されるばかりか、場合によっては紹介屋等によってさらに多額の金銭問題が放置されるばかりか、場合によっては紹介屋等悪徳業者によってさらにを支払わされるケ−スも出ている。

 そこで、私たちは、まず少しでも多くの多重債務者に相談の機会を提供すること及び、より多くの法的援助を提供する目的で、当会を発足することとした。

 具体的には、静岡県の東部、中部、西部の各地域にそれぞれ電話相談窓口を設け、相談者の問題解決のために適切なアドバイスを行うこと、そして当会の担当者により具体的法的手続による問題解決をはかることとする。

 なお、当会の担当者、担当地域及び相談窓口の電話番号は下記の通りである。

 私たちの力は微々たるものかもしれないが、少しでも多重債務問題で悩んでいる方々が気軽に相談することができるようにすることにより、この問題の撲滅に寄与したいと考えている。


《電話相談窓口》
静岡支部054−282−8881担当:小澤吉徳
浜松支部053−479−0294担当:杉山陽一
三島支部0559−77−6302担当:飯田省司
志太・榛原支部054−626−3129
(平成9年5月に増設しました。)
担当:宮内豊文
沼津支部0559−63−3808
(平成12年3月に増設しました。)
担当:貝原敏哉
相談受付時間 毎週、月曜日 から 金曜日

午前9時 から 午後6時まで


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