その5.
「一人会社の株主総会」
「会社を作りたいんだけど、発起人ていうのは7人いれば良いのかね。」
平成2年の商法の改正により、会社を設立するにあたっての発起人は、1人でも良いこととされた。
また、同年の改正により、最低資本金制度が導入され、株式会社については1、000万円、有限会社については300万円を下回る会社を設立することは出来なくなり、最低資本金を満たしていない会社については一定の期間中に増資の手続を余儀なくされた。
「そうすると、役員も1人で良いということかね。」
会社の役員、取締役、代表取締役、監査役の人数については、平成2年の商法改正前と何ら変わることはない。
株式会社であれば、取締役は3名以上、代表取締役は1名以上、監査役は1名以上、最低必要である。
ただし、有限会社の場合、法が比較的規模の小さい会社を予想していることから、取締役が1名いれば、特に代表取締役、監査役といった役員を置く必要はない。
「1人で株式会社を設立したとして、その場合の株主総会はどうなるのかね。1人じゃ総会なんて開催する必要はないだろう。」
当然の事ながら、一人会社といえども株式会社であれば商法の規定が適用されますので、商法第234条により、毎年一回一定の時期に定時株主総会を開催しなければならないのが法の建て前である。
そして、1人会社の場合には、その1人の株主が出席すれば株主総会は成立し、招集手続も要せず、取締役の出席のない場合でもその株主総会は有効、とするのが判例である。
しかしながら、出来る限り商法の規定を遵守して株主総会を開催すべきことは言うまでもないであろう。