その8.
「お隣さんの窓から寝室が丸見え、、、、。」
「最近引っ越してきたお隣さんの家の窓から、私の家の食卓やベッドルームが丸見えなんです、、、。」
プライバシーという言葉がある。法律的にも保護の対象となっているものであるが、人間である以上誰しもが持っている、秘密を保ちたいという気持ち、他人の目を気にせず気楽にしていたいなどという気持ちのことである。
このプライバシーの権利と呼ばれるものは、比較的新しい権利であるのだが、このようなケースについては、民法にその定めがある。
「このような場合には、目隠しの設置を要求できると聞いたのですが、、、。」
民法第235条によれば、境界線から1メートル未満の距離において、他人の宅地を観望すべき窓または縁側を設ける者は、目隠しをつけることが必要だとされている。
また、民法第234条によれば、建物を建築する場合には、境界線から50センチ以上の距離をとることが必要であるとされており、間接的にプライバシーの保護に関わる規定であると言える。
「もし、相手が目隠し設置の要求に応じなかったらどうすれば良いのでしょうか?。」
通常の住宅地域で、特に民法に異なった慣習がないようであれば、相手方に目隠し設置の要求をすることが可能であるが、相手方の抵抗も予想されることから、近隣関係の悪化の原因となるおそれがある。
できることならば、建物新築工事の前に、話し合いの場を持ち、設計の変更をしてもらうなどの方法を取る方がベターだったと言える。
しかしながら、もはやそれが出来ない状況において、相手方が目隠し設置に応じなければ、簡易裁判所に調停を申し立てる方法がある。
「地域よっては、例外もあるとのことですが、それはどういうことでしょうか?」
前述した民法第234条及び235条は、どんなケースにも無制限で適用されるわけではないことに注意したい。
つまり、民法第236条において、234条及び235条と異なった慣習がある場合には、その慣習が優先することを定めているからである。
例えば、都心などの市街地において、ビルが密集している場所を考えればいいだろう。これなどは、建築基準法や慣習によるものとして認められているのである。