研修生奮闘記!




ヤミ金被害者の事件を体験して・・・(受験生 佐野雄人)

 こんにちは。司法書士試験生かつ行政書士有資格者並びに小澤事務所ヤミ金対策本部長(自称)の佐野雄人です。新人奮闘記ということで,ヤミ金について,書かせていただきます。
 近年,ヤミ金融業者と呼ばれる貸し金業者が増加し,それにともない被害者も増加しています。ちょうど,僕が事務所に勤め始めてぐらいですから,平成13年の5月ぐらいからでしょうか!?

 彼らの手口は,過去に自己破産等,債務整理をした人をターゲットに,ダイレクトメールを送り,融資をするというものです。
 融資額は,1万円から5万円程度と,少額であるケースが多く,利息は10日で8割から10割程度です。
 トイチ,トサンで表すなら,”トハチ”といったところでしょう。
 これらの利息は,利息制限法や出資法を大きく越え,刑事罰の対象にもなります。
 また,催促の電話は,悪質極まりなく,中には「返さないと殺すぞ!」と脅迫する業者もあります。
 逆に,「借りないと殺すぞ!」と脅迫するという,なんともしがたい業者もあるようです。
 彼らは,借りた人の勤め先,親戚,子供の通う小学校や幼稚園等にまで,電話や電報による督促を繰り返します。
 もちろん,これらの行為は法的に許されるものではありません。
 静岡県外の例ですが,催促の電話が原因で焼身自殺した方もいるそうです。これらヤミ金業者は,首都圏内に集中しています。

あるAさんの事例
「Aさん」:ヤミ金“六法全書”(偽名)が,まだ払えって,電話で乱暴に言ってくるんです。
「先生」:でも,もう,10万円ぐらい払いすぎていますよ。今まで,どうやって,払っていたんですか?
「Aさん」:別のヤミ金“個人再生”(偽名)から,借りました。
「先生」:そこも,払えっていいませんか?
「Aさん」:言ってくるから,また,別のヤミ金“特定調停”(偽名)と“少額訴訟”(偽名)から借りました。

 このように,複数のヤミ金から借りて,相談に来る方がほとんどです。静岡県外のケースですが,100社以上から借りていた方もいたそうです。


 催促の電話は,ヤミ金業者に内容証明郵便を送付することで,止めることができます。
 また,訴えることで,過払金を取り戻すこともできます。
 ところが,この方法では,個々の被害者を助けることは出来ますが,根本的な解決になりません。
 違法で凶暴なとりたてに対し,行政からお咎めがあるわけではありませんし,警察に知られることもありません。被害者に,取立てしすぎたお金(多くても10万程度)を返せば済んでしまうからです。

 そこで,静岡県青年司法書士協議会は,去る平成13年12月18日,静岡県警察生活安全課に対し,悪質ヤミ金融業者65社を一斉告発しました。
 こういう,事実を知ってもらい,捜査してもらうためです。

 ところが,人数的な問題,すべての業者が東京にあること等から,受理されませんでした。その後,警視庁の生活経済課に告発状を送付しましたが,ここでも同様の理由からか受理されませんでした。
 たらいまわし!?って思うのは僕だけでしょうか!?
 漫画“カバチタレ”で,告発状を受理しないという場面がでてきますが,まさにそのとおりの結果でした。残念ながら。
 警察にもいろいろ事情はあると思います。
 ヤミ金融業者以外にも,悪質な事件は多く,手が回らないというのが,正直なところでしょう。
 しかし,このままでは,なんの解決にもなりません。数万の金銭を借り入れ,すでに利息制限法内の利息と元本の返済したのにもかかわらず,職を失い,命まで失う人もいるんです。借りるから悪いという考え方は,成り立たないでしょう。
 管轄である東京都産業労働局金融課貸金業係の指導と,簡単に貸し金業が始められるというシステムの改善,警察の捜査がないと,ヤミ金はなくならないのかなぁという,結論ですね。

 ヤミ金関係でお困りの人は,当事務所にメール等でご連絡ください。(平成14年1月)



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