Mikaduki Dayari title



継続的役務提供契約の中途解約(平成11年改正訪問販売法に関して)


  既に当ホームページでも紹介させていただいたように(三日月だより「資格商法等の中途解約」)、外国語会話教室、エステティックサロン、学習塾、家庭教師派遣などの継続的役務提供契約の中途解約につきましては、これまで、業者側が極めて業者の都合の良いような中途解約を制限する特約をもうけるなど、多くのトラブルが発生していました。

 各業界団体は、ガイドラインやモデル約款などの自主ルールを作成し、その普及に努めてはいたのですが、そもそもそうした業界団体に属さない業者がトラブルを起しがちであることから、その実効性については万全であるとは言えませんでした。

 そこで、平成11年10月22日に施行された改正訪問販売法では、この点について、明文化し、いくつかの規制を置いています。

 まず、今回の法改正では、消費者は上記4種類の特定継続的役務提供契約につき、クーリングオフ期間経過後も、その契約期間中いつでも理由の如何を問わず中途解約できることを規定しました(訪問販売法17条の10)。

 ただし、改正法の施行前、つまり、平成11年10月22日以前に契約したものにつきましては、改正法による中途解約はできませんのでご注意ください。

 そして、中途解約をした場合には、消費者は事業者に対して、既に提供された役務の対価分と法令で定める一定額以内の損害賠償金を支払う必要がありますが、事業者が既にこの額を超えた金額を受領している場合には、超過部分を速やかに返還しなければなりません。

 さて、この法令で定める損害賠償金ですが、政令により下記のとおり業種ごとにその上限が定められておりますので参考にしてください。

(中途解約時の損害賠償等の上限)

(1)契約の解除が役務提供開始前の場合

 契約の締結及び履行のため通常要する費用の額として役務ごとに政令で定める以下の額

@エステティックサロン    金2万円
A語学教室          金1万5千円
B家庭教師          金2万円
C学習塾           金1万1千円

(2)契約の解除が役務提供開始後の場合

(イ)提供された特定継続的役務の対価に相当する額

(ロ)当該特定継続的役務提供契約の解除によって通常生じる損害の額として役務ごとに政令で定める以下の額の合計額

@エステティックサロン 金2万円又は契約残額の10%に相当する額のいずれか低い額
A語学教室 金5万円又は契約残額の20%に相当する額のいずれか低い額
B家庭教師 金5万円又は当該特定継続的役務提供契約における1月分の役務の対価に相当する額のいずれか低い額
C学習塾 金2万円又は当該特定継続的役務提供契約における1月分の役務の対価に相当する額のいずれか低い額

 さて、改正訪問販売法の規定により、上記の特定継続的役務提供契約を中途解約し、精算をしたところ、返還されるべき金員があるにも関わらず、事業者がその返還をしようとしない場合、この少額訴訟手続を利用した解決が考えられます。

 改正法施行後の契約であれば、事業者に書面の交付が義務付けられており、その中に中途解約に関する事項として、精算の方法も記載することとなっていますから、まずこの書面が重要な証拠書類となりましょう。

 この書面が証拠として提出することが可能であれば、比較的スムースに解決が図られることなるものと考えられます。




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