Q.知人に貸したお金を返してもらおうと、請求書を送りましたが、「梨の礫」です。どうすればよいでしょうか?
A. 前回では、配達証明の付いた内容証明郵便で、相手方に請求書を送りました。ところが、一向に支払う気配を見せてくれないとのことですので、「支払命令」を申し立ててはどうか、というお話でした。今回はその「支払命令」につき、簡単に留意すべき点をご説明いたします。
通常の訴訟ですと、あたりまえのことですが、請求する側は、請求する事柄を立証しなければなりませんので、証拠として借用証などを提出したり、場合によっては、証人に法廷に立ってもらう必要が出てくる可能性もあります。
しかし、この支払命令には、そのような面倒な手続きは一切ありません。裁判所は、請求する側の主張を形式的に調査するだけで、命令を発してくれます。
ただ、申立人からの一方的な請求によって支払命令は発せられてしまいますので、相手方には異議を申し立てることが認められています。そして、この異議が申し立てられると、通常の訴訟に移行することになります。
数年前、この異議の様式が、簡素化されたため、訴訟に移行するケースが圧倒的に増えているようです。ということは、支払命令を申し立てるのであれば、次の段階である通常の訴訟も想定しなくてはいけない、ということになります。
相手方から、異議が申し立てられることなく支払命令が確定すれば、それに基づいて相手の財産に対して強制執行(俗に言う差し押さえ)をすることが出来、貸し金の回収を図ることが可能になるわけです。
案の定、相手方から、分割払いにしてほしい、との異議が提出されました。いよいよ訴訟になってしまいます。
次回に乞うご期待!