司法制度改革の時代を司法書士として生きる!
〜全青司活動現場からのレポート〜




「貸金業の規制等に関する法律施行規則の一部を改正する内閣府令(案)」に対する意見書 (平成18年3月8日)

1.「貸金業の規制等に関する法律施行規則の一部を改正する内閣府令(案)」に対する意見書(制度委員会消費者法制部会)

 金融庁では、シティズ最高裁判決を受け、「貸金業の規制等に関する法律施行規則の一部を改正する内閣府令(案)」の概要を発表いたしました。改正の概要は、次のとおりです。


(1) 貸金業の規制等に関する法律(以下「法」という。)18条1項の受取証書には、貸金業者の商号、名称又は氏名及び住所、契約年月日、貸付けの金額を記載することとされている。
 これに関し、貸金業の規制等に関する法律施行規則(以下「規則」という。)15条2項は、弁済を受けた債権に係る貸付けの契約を契約番号その他により明示することをもって、これらの記載に代えることができる旨規定しているが、これを削除する。
 法21条2項の支払催告書面についても、規則19条4項に同様の規定があるが、これを削除する。

(2) 法17条1項の契約締結時の書面については、規則13条1項1号ヌにおいて、「期限の利益の喪失の定めがあるときは、その旨及びその内容」を記載することとされているが、これに「(利息制限法1条1項に規定する利率を超えない範囲においてのみ効力を有する旨)」を追加する。14条1項1号カ、14条2項8号、26条の5 3号、26条の10 3号、26条の15 3号、26条の21 3号、26条の23の7 5号、26条の23の10 5号、26条の23の13 5号、26条の23の17 5号においても同じ規定を追加する。
   
 
 これに対し、当会では、次のとおり意見書を提出いたしました。

「意見の趣旨」

1 改正の概要(1)に賛成する。
2 改正の概要(2)に反対する。

「改正の概要(2)の反対理由」

 貸金業規制法は、資金需要者等の利益の保護をその目的とするところ(同法1条)、同法43条が利息制限法超過利息の取得を貸金業者に認めることは、同法の目的規定とは逆に、貸金業者を保護するものであることが明らかである。
 また、利息制限法所定利率を超過する部分が法律上も当然に無効であることは、判例法理によって確立しているところ(最大判昭和39年11月18日民集18巻9号1868頁)、同法17条では、貸金業者に法律上無効な利息を記載した契約書面の交付義務を課し、これが同法43条成立の要件のひとつとして挙げられている。
 貸金業者に対する業務規制を課す一方で、政策的に制度化された同法43条は、以上のとおりその存在そのものに矛盾を包含しているところ、昨今の相次ぐ最高裁判例により、存在意義は完全に失われたものと評価できる。
 したがって、同条の存続を前提とする「貸金業の規制等に関する法律施行規則」の拙速な改正には反対であり、同条の撤廃に向けた議論が先行されるべきである。
 以上の次第であり、改正の概要(2)に反対する。


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