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〜全青司活動現場からのレポート〜




全青司「銀行業法等の一部改正に関する意見書」(消費者問題対策委員会 谷崎哲也委員長) (平成18年3月30日)

1.全青司「銀行業法等の一部改正に関する意見書」(消費者問題対策委員会 谷崎哲也委員長)




                                                   
2006年3月29日


               
銀行業法等の一部改正に関する意見書


金融庁総務企画局企画課信用制度参事官室 御中

                     
全国青年司法書士協議会
                      会長  大 部  孝
                 〒160-0004東京都新宿区四谷1丁目2番地
     tel:03-3359-3513 fax:03-3359-3527
                      E-mail KYW04456@nifty.com
                      URL http://www.zssk.org/


 今般の銀行業法等の一部を改正する法律(以下、改正法という)により、一般事業者が内閣総理大臣の許可を得て銀行代理店業務(預金の受け入れ 資金の貸付 為替取引等を内容とする契約の締結)参入することが可能になる。これにより、高利消費者金融業者が銀行代理店業務に参入申請を行うことが考えられる。
 私どもは、多重債務者の被害救済活動を通じ、高利消費者金融業者の業務実態を目の当たりにしている法律家として、以下のとおり意見を述べる。

                     
意見の趣旨


 高利消費者金融業者の銀行代理店許可申請に対しては、改正法の定める許可基準を厳格に解釈し、貸付業務はもとより、預金受け入れ、為替取引等を内容とする契約の締結業務を含め、銀行代理店への参入許可を与えるべきではない。

                   
意見の理由


1.銀行業務の公共性
 銀行等金融機関は、公衆からの預金を預り、これを元に業務を行う。したがって銀行業務は高度の公共性を持つ。金銭は生活のための基本的な経済的手段であるから、金融取引が取引相手方とその家族の生活に与える影響は大変大きい。また銀行等金融機関と利用者である消費者との間には、圧倒的な情報力と交渉力の差がある。
 このことから、銀行業務を行う者は、重要事項の説明義務、顧客情報の適正な管理義務、融資を行う場合の借主の経済的信用度と貸付金の多寡の調査義務など様々な義務を負う。
 一般人からすれば、銀行の言うことは「間違いはないだろう」という認識がはたらくのも、以上の理由からであり、銀行業務を行う者はこの信頼を裏切ることは許されない。
 このことは銀行業務を代理として行う者にも当然当てはまる。

2.消費者金融業者の行う金融取引の実態
 消費者金融は、元はサラ金と呼ばれ、高利融資、過剰与信、過酷な取立てが問題となった。しかし、これらの行為は未だ解決を見ることもなく継続しており、そのうえ、契約時の説明責任の欠如、過剰融資にみられる調査責任の欠如が、多重債務という社会問題の引き金となっている。
 また、消費者金融は出資法上限金利、いわゆるグレーゾーン金利により営業をしているが、今般の最高裁判例によれば、利息制限法の上限利率を超える貸付は一切できないことは明らかであるにも関らず、刑事罰がないのを良いことに市民を欺き、未だ違法な貸付行為を継続している。
 これらの業務実態をかんがみれば、企業としてのコンプライアンスが欠如していることは紛れもない事実であり、高利金融業者は銀行代理店に求められる義務と責任を果たすことができないということは明らかである。

 なお今回の意見からは外れるが、銀行等金融機関が消費者金融業者と提携し、合弁等により消費者金融業務に参入する動きが広がっているが、銀行等金融機関は、その求められる義務と責任に充分配慮されなければならない。
 また、15日の参議院予算委員会で与謝野金融相は「超一流銀行と思っていた銀行がサラ金業者と一緒に広告を出していることは不愉快だ」と消費者金融と提携して商品広告を出している大手銀行を痛烈に批判している。このことは、法の遵守を怠り、社会的責任を果たしていない消費者金融が公共性の強い銀行と同視されることの危険性を意味するものである。

3.参入により考えられる具体的弊害
@ 消費者が銀行と高利消費者金融業者とを混同することによる生じる弊害
A 低利の銀行融資を希望する消費者へ高利融資行われるおそれが生じる弊害 
B 顧客情報の不正利用が行われるおそれが生じる弊害
C 預金の受け入れ業務の代理を通じ、本業の貸付金の優先回収を図ろうとするおそれが生じる弊害
これらの弊害を防止するため、顧客保護のための措置が改正法において講じられているが、いったんこれらの弊害が現実化した場合、消費者が受ける損害を事後的に回復することは極めて困難であることは明確である。

4.結論
 以上のとおり、高利消費者金融業者は銀行代理店に求められる社会的責任と義務を果たし得ない。また参入には様々な弊害が考えられる。よって意見の趣旨のとおり、高利消費者金融業者に銀行代理店参入許可を与えるべきではない。
   
 



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