大手貸金業者に対する行政処分についての会長声明
2006(平成18)年4月24日
〒160-0004 東京都新宿区四谷1−2
全国青年司法書士協議会
会 長 大 部 孝
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我々全青司は、多重債務問題救済に関わる法律家として、平成18年4月14日近畿財務局が、貸金業の規制等に関する法律に基づき大手貸金業者に対して下した全店舗業務停止の行政処分について以下の通り声明を発表する。
声明の趣旨
1,貸金業者は資金需要者の人権を無視した過酷な取立行為を即時停止せよ。
2,貸金業者は資金需要者の返済能力を超える貸付行為の禁止を徹底せよ。
3,貸金業者は資金需要者に対し、利息制限法・出資法・貸金業の規制等に関する法律並びに必要情報の全てにつき、詳細な説明を行え。
4,貸金業者は資金需要者を欺網するような過度な広告を行うな。
声明の理由
1,今般、処分が下された貸金業者は5店舗において明らかとなった貸金業の規制等に関する法律(以下「貸金業規制法」という)の違反事実により、全店舗に対して、営業停止命令がなされた。このことは、貸金業者が組織的に貸金業法を遵守する意識が希薄であったことが浮き彫りにされたものと考える。
しかしながら、この貸金業規制法を遵守する意識が希薄なのは、処分された、いち貸金業者のみならず、貸金業界全体に見られるものである事を、我々は、日々接する市民からの相談の中で十分把握しており、全貸金業界全体に対し貸金業規制法の遵守を求めるものである。
2,貸金業規制法の趣旨は、貸金業者を規制し、一方で資金需要者の権利保護を図ることである。その為、貸金業者が貸金業規制法を遵守し、営利行為を優先した過剰融資・過剰与信を行わなければ、多重債務により資金需要者が経済的困窮に陥るようなこと極めて少なくなるはずである。しかしながら、現状として経済的理由による自殺者は年間約9000人を数え、自己破産件 数が年間18万4000人を超え、潜在的多重債務者は200万人にもの ぼるという異常な事態が生じているのは正に貸金業者が法の遵守をしてい ない事の証左である。
3,ところで、多重債務問題の根本的原因として「高金利」「過酷な取立」「過剰融資」が上げられるが、今般、処分された貸金業規制法の違反行為は、まさに「過酷な取立」「過剰融資」であった。このことから、市民は多重債務に陥るのではなく、貸金業者により多重債務者が生み出されていると言っても過言ではなく、貸金業者は法を遵守する意識すらないのではないかと言わざるを得ない。
4,よって、我々は、全貸金業者に対し、法令を遵守し、多重債務者を生み出す環境を改めるべく、「過酷な取立行為の即時禁止」「返済能力を超える貸付行為禁止の徹底」を求めるものである。
5,また、貸金業者は、資金需要者の無知につけ込み、あたかも利息制限法超過利息を支払うことが当然の事であるかのような外形を作り出し、市民を欺網し契約を締結している。しかしながら昨今の最高裁判決からも明らかなように、本来、利息制限法超過利息を支払う義務はない。貸金業者は、このことを契約の際に資金需要者に明らにするとともに、利息制限法・出資法・貸金業の規制等に関する法律並びに契約に必要な事項につき、詳細な説明を行うよう求めるものである。さらに、あたかも利息制限法超過利息の支払いが当然であるかのように市民を欺網する広告は直ちに中止し、過度にマスメディアに露出して、借入を助長する広告を行わないように徹底するべきである。
以上のとおり、当会は全貸金業者に要望するものである。
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