1.全青司会長に就任して4ヶ月・・・ここまでの道のり・・・
(1)毎日暑い日が続いておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。くれぐれもご自愛ください。毎年、年賀状は出しているのですが、暑中見舞いや残暑見舞いを出す習慣がないので、このレポートでまとめてご挨拶させていただくことにします。ご容赦のほどを。
先日の全国青年税理士連盟(青税)の総会で、中西毅会長の任期満了の場に立ち合わせていただく機会に恵まれました(中西会長におかれましては、1年間、本当にお疲れ様でした)。
ところで、その際、来賓としてのご挨拶を述べる機会を与えていただいたのですが、間違った認識をしていたことに気づきました。それは、「私も、ようやく折り返し地点になりました。残りの任期を全うしたいと思います。」と述べてしまった点であります。
よくよく考えてみましたら、まだ4ヶ月しか経過していないことに気がつきました。富山総会までと8ヶ月あるではないですか。何たることでしょう。まだまだやるべきことはたくさんありますし、やれることもありそうです。そう考えると嬉しくなってきます。役員のみんな、頑張ろうではありませんか。
というわけで任期3分の1を経過したということで、これまでの実績を少し振り返ってみたいと思います。
(2)宮崎大会において、私は、以下の4つを基本的スタンスに置き、様々な分野で最先端の活動をしていきたいと申し上げました。
@経済的・社会的弱者の側に立つ法律家集団として存在すること。
A司法アクセスの拡充に資する法律家集団として存在すること。
B既存の紛争解決手段よりも利用者の納得度の高い、新しい紛争解決の担い手を目指す法律家集団として存在すること。
C隣接職能集団である弁護士と比較して、各分野において、同等以上の法的サービスを目指す法律家集団として存在すること。
この公約は現段階において、どのような形に表れているのでしょうか。謙虚に検証してみたいと思います。
(3)まず@につきましては、先般、開催した全国一斉生活保護110番が大きな成果(もちろん、今後の結果分析及び提言が完成した後ですが)であろうと考えています。もちろん、他にもいろいろありますが、まずはこの事業を代表とさせていただきます。全国で270件もの相談が寄せられており、現在、人権擁護委員会(古根村博和委員長(神奈川会)、古田善宏委員長(千葉会))のメンバーを中心に、集計・分析作業を鋭意進めているところであります。
Aにつきましては、(@)当番司法書士制度の構築作業、(A)災害時の初動体制マニュアルの策定が代表であろうと考えています。この二つにつきましては、富山総会での規則承認を目指しています。
前者につきましては、月報全青司8月号において特集記事を組んでおり、改めて、全国の会員の皆さまへのご理解とご協力をお願いしているところであります。基金規則案につきましては、荻原世志成常任(長野会)を中心に策定作業に取り掛かっているところであります。
また、後者につきましても、金子良夫元会長(長野会)によるたたき台をベースに、プロボノ委員会(野崎史生夫委員長(愛知会)、外山玲那委員長(愛知会))のメンバーを中心に、規則案策定作業に取り掛かっているところであり、来年1月に予定されている代表者会議において議論をしていく予定となっています。
Bにつきましては、過日の仙台における代表者会議での「ADR体感」を行ったばかりであります。これは制度委員会(正影秀明委員長(岡山会))のメンバーを中心に企画いたしました。参加していただいた代表者の皆さまからはとても好評であり、ディスカッションにおいても活発な意見交換がなされています。全青司としましては、ここでの参加者の皆さまの意見を踏まえたうえで、全青司としてのスタンスの表明を予定しております。これにつきましても、意見書案をご提示させていただきますので、その際にはご意見をいただければと考えています。
Cについては、現在執筆中の、「簡裁民事本」「企業法務本」の二つの完成が目下大きな課題であります。前者は、簡裁事件受任推進委員会(小楠展央委員長(静岡会)、山田茂樹常任(静岡会))のメンバーを中心に鋭意執筆中であります。クレサラ、悪質商法被害救済事件以外の想定されうるすべての類型の事件について取り上げていますのでご期待ください。後者は、制度委員会企業法務部会(吉井朋子常任(大阪会))のメンバーを中心に鋭意執筆中であります。不動産登記法の改正とは比較にならないほど大きな影響を与えるであろう会社法改正に関して、司法書士がどのように関与していくべきか、その一定の指針を示したいと考えています。こちらもご期待ください。
ここまで、私の所信に記載した4つの視点からこれまでの活動を分類いたしましたが、もちろん、これらは相互に深く関連しております。また、実は、これらだけではなく、ある意味において、もっと重要な法律家団体としての活動実績があるのです。
(4)それは、全青司という組織を利用しての活動のもっとも重要なものであり、社会に対する意見表明であります。
つまり、法律実務家である司法書士だからこそ、気づく、知ることが出来る問題点についての改善を求める声を、効果的にあげていくこと、であります。もちろん、司法書士個人個人にも必要なことであると思います。が、全青司という組織を利用することによって、より多くの人に届き、多くの現場の声を届けることができ、より多くの人が耳を傾けてくれる・・・そう考えています。
このように考え、これまで、いくつかの意見書・声明を出してまいりました。まだまだ不足していると思われるでしょうが、改めてここに紹介させていただくことにします。詳細につきましては、全青司のHP等を参考にしてください。
(5)ここまでで出した会長声明は3本です。
@ハンセン病問題に関する検討会議・最終報告書を受けて
A国民生活審議会消費者団体訴訟制度検討委員会が取りまとめた最終報告を受けて
B「対キャスコ取引履歴開示義務」最高裁判決を受けて
であります。
@につきましては、『私たち全国青年司法書士協議会は、ハンセン病問題に関する検証会議の最終報告書が指摘した「法律家が本来果たすべき役割」を今後の活動の中で強く意識し、ハンセン病の患者・元患者の皆様、親族の皆様の「真の人間回復」に向け、全力で取り組むこと所存であることをお伝えし、行動をもってお示しすることをここに宣言いたします。』としています。
人権擁護委員会のメンバーを中心として、全青司としての今後の継続的な取り組みを約束するものです。より多くの皆さまにこの取り組みに参加していただきたいと考えています。
8月29日(月)には、東京の弁護士会館2階講堂クレオにおいて「韓国ソロクト・台湾楽生院裁判を勝たせるつどい」が企画されています。韓国ソロクトと台湾楽生院の原告は、日本が植民地時代に行った苛酷な強制隔離政策の犠牲者であります。原告の賠償請求を支持するとともに、多くの皆さまに、この問題に対する理解・連帯・支援をいただきたいと考えています。私も参加いたしますので、是非、皆さまもご参加ください。
Aにつきましては、『消費者団体訴訟の管轄裁判所は、「被告である事業者の普通裁判籍所在地を管轄する裁判所」に限定せず、少なくとも現行民事訴訟法第5条第5号及び第9号所定の裁判所にも管轄を認めるべきである。また、同条第9号の「不法行為があった地」とは、「事業者による不当な契約条項の使用もしくは不当な勧誘行為があった地」とすることを明文化すべきである。』としています。
今後予定されているパブコメに対しては、制度委員会消費者部会(中里功常任(静岡会))のメンバーを中心に、この点を含め、さらに細かい論点についても言及していく所存です。
Bにつきましては、『(1)すべての貸金業者に対し、債務者及び保証人から取引履歴の開示を求められた場合、所持する全取引履歴を速やかに開示すること、(2)すべての貸金業者に対し、債務者及び保証人から取引履歴の開示を求められる場合に備え、法令上の帳簿保存義務期間にかかわらず、取引履歴を保管すること、(3)国及び関係省庁に対し、前各項について法制化することを求める。』としています。この問題につきましても、消費者問題対策委員会(稲本信広委員長(熊本会))を中心に、継続していく所存です。
また、私の地元静岡青司協(下田代博之会長)では、中里功常任理事が実行委員長を務め、緊急クレサラ110番を実施したところであり、この全青司会長声明と同様の会長声明をあげております。長野青司協(小口一成会長)においても同様の会長声明をあげております。
今後も必要に応じて、迅速かつ効果的な声明を出していく所存であります。ご協力とご意見、よろしくお願いいたします。
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