1.司法過疎対策独立開業フォーラム〜君の力を発揮すべきところ〜PARTY(全青司プロボノ活動委員会)
(1)まずは、プロボノ活動委員会作成の企画趣旨を引用させていただきましょう。
『現在、日本には約2400の市区町村があります。その中で司法書士が全く存在しない、または1人しか存在しない市区町村、いわゆる司法書士ゼロワン地域は半数以上に上ります(詳細につきましては、当協議会HPアドレス:http//www.zssk.org./index.php をご参照下さい)。
その司法過疎地域においては、市民が満足な法的サービスを享受することが極めて困難であり、トラブルに巻き込まれてしまった本来救われるべき市民が、法的救済を受けることができずに泣き寝入りするというような実状が見受けられます。こういったことがまかり通ることがないよう、司法過疎地の解消に向けて行動を起こすことは、法律家たる我々司法書士の使命でもあります。
当協議会では、司法過疎地解消のための取り組みの一環として、近い将来司法書士となる方々に司法過疎に対する問題意識を持ってもらい、志を高くして司法過疎における開業を検討してもらう情報提供を目的とし、『司法過疎対策独立開業フォーラム』を過去5回開催して参りました。
昨年開催された第5回目のフォーラムからは参加対象者を主に「司法書士筆記試験合格者」に絞り込み、このフォーラムは東京1会場のみの開催にもかかわらず、遠くは九州地方からの参加もありました。 また、毎年当フォーラムにて刺激を受けた方が司法過疎地で開業し、地域住民の方の法的ニーズに応え、司法過疎解消に大きな役割を果たしてくれています。そこで、今年度は東西2会場で次のとおり実施することといたしました。』
(@)10月15日(土)PM1:00〜5:00(東京会場:司法書士会館)
(A)10月22日(土)PM1:00〜5:00(大阪会場:大阪司法書士会館)
フォーラムの内容については、@司法書士業務、A過疎地開業実践報告、B司法書士としてのあるべき姿、C基調講演「司法制度改革の時代を司法書士として生きる!」などです。
(2)さて、10月15日、日司連ホールにて開催した上記フォーラムは100名程度という実に多くの合格者に参加いただき、成功裡に終了いたしました。
当日は、代表者会議も行われており、私は開会の挨拶と懇親会のみの参加に留まらざるをえませんでしたが、プロボノ活動委員会のメンバーをはじめ、多くの全青司会員にご協力いただき、熱いメッセージを伝えることができたものと確信しているところであります。
(3)また、フォーラム終了後の懇親会においても、40名程度の参加をいただき、代表者会議終了後の全国の青司協単位会代表者および全青司執行部らとの懇親を深めることができました。この懇親会での有意義な話は、参加者にとって将来の大きな糧になったとことと思います。と同時に私たちにとっても、大きな刺激となり、それがエネルギーとなったはずです。
(4)ところで、私は、ホームページやブログを開設していることもあって、多くの相談に関するメールをいただくのですが、その中には受験生からの相談も多く見られます。
その内容は、「試験勉強をしているのだけれども、仮に合格したとしても収入的な面で不安を覚えている。弁護士が大増員されるという現実の中で、司法書士制度は生き残っていけるのだろうか。」というものが圧倒的に多くなっています。 こうしたメールに対する私の答えはこうです。
「確かに、弁護士大増員により、これまで以上に弁護士職能との法的サービスの競争は激しくなるでしょう。しかし、弁護士が増員する・しないに関わらず、利用者である国民・市民の法的需要に応えることができない法律家はいずれ淘汰される運命にあるのです。
これまで、多くの司法書士は、エンドユーザーであるはずの依頼人の顔をほとんど見ず、不動産登記の仕事を斡旋してくれる金融機関や住宅メーカー、不動産業者の顔色ばかり伺ってきましたが、規制緩和や利用者の権利意識の向上、そして、今般の司法制度改革の大きな流れなどによって、そのような姿勢はもはや完全に時代遅れのものになっています。
確かに、定型的な登記業務はこれからも一定程度は残るでしょうし、それに特化する事務所形態もありえましょう。しかし、法律判断を伴わないルーチンワークのみに終始するのであれば、それは誰にでも取って代わられる司法書士であることは間違いなく、大樹である金融機関や住宅メーカー、不動産業者などの事務手続き代行にすぎません。そのような仕事に法律家としてのやりがいを見出すことは困難ではないでしょうか。
先般の司法書士法改正による簡易裁判所における代理権の取得は、長く弁護士によっても放置されて続けてきた少額事件について、司法書士にもその権限を与えることによって、利用者の法的アクセスを拡充するために行われたものです。このような司法制度改革の趣旨を考えれば、認定司法書士はその負託に応える必要があるといえます。
そして、簡裁代理権の取得によって、司法書士の業務範囲は飛躍的に増えています。また、総合法律支援法により設置される日本司法支援センターにおける司法書士の役割も明確にされ、ADRについても司法書士が取り組む地盤が整備されつつあります。
このような、司法制度改革の大きな流れの中、私が開業した当時と比較しても、司法書士の可能性はきわめて大きく広がっており、無限大といっても差し支えないと思っています。
より具体的にこれからの司法書士のあり方について一定の指針を示すのであれば、まずは、登記業務における高度な専門性(会社法も含む)を維持し、多重債務事案についての高度な専門性を早期に身に付けること。それに加えて、広く、簡裁代理関係業務(一般民事事件のすべての類型)を受任し、同時に成年後見業務などの家事事件についても高度な専門性を持つこと。ここまでは「街の法律家」というのであれば、必須であると考えています。
しかし、それだけに留まらないでほしいと思います。法律家の役割としては、実務家であるだけでは足りず、プロフェッションとしての公益的活動はもちろん、法改正等、現場の声を社会に対して発信し続けることも必要なのですから。常に利用者である市民に視点を定めて法律家としての職責を全うしていれば、何も恐れることはありません。1年でも早く難関と言われるこの司法書士試験に合格し、私たちとともに全青司活動に参画してください・・・・」と。
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(5)本フォーラムのアンケート結果を拝見させていただきましたが、参加者のほぼ全員に満足して帰っていただいています。参加者の中から、これからの全青司をリードする人材が出てくるのもそう遠くはないかもしれません。
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