1.「クレサラ(消費者金融)の金利問題を考える連絡会議」発足
(1)平成17年12月7日(水)、東京・総評会館において、標記連絡会議の第一回目の会議が行われました。
日本労働組合総連合会(連合)、日弁連、日司連、日本消費者協会、全国労働金庫協会等で構成される本会議体ですが、私は、中里功常任幹事(日司連消費者法制検討委員会委員・金利問題担当)と井口鈴子会員(埼玉会)とともに、司法書士の代表として参加させていただくことになっています。
代表世話人には宇都宮健児弁護士が就任されています。
(2)本連絡会議の目的、「多重債務者が深刻化しており、金融庁に「貸金業制度等に関する懇談会」が設置され、特に金利問題を中心に検討が進み、予断を許さない状況において、勤労者や消費者の立場からこれ以上悲惨な多重債務者を出さないために、現行の関係法や諸制度の見直しを社会運動として展開するため、目的を同じくする多様な組織・市民団体と連携し取り組みを図る。」というものであります。
そして、主要検討事項としては、@金融庁「貸金業制度等に関する懇談会」の動向、A現場からの報告・問題提起、B貸金業制度等改悪の諸問題の洗い出しなどが予定されています。
(3)代表世話人である、宇都宮弁護士からは、「政界対策については、我々よりも貸金業界が一歩先んじている。」「貸金業制度等に関する懇談会においては、利用者の視点にたった議論が行われていない。」「時間がないので、集中的な議論をし、てきぱきと進めていく必要がある。」などの指摘がなされました。
(4)その後、貸金業制度等に関する懇談会のメンバーでもある、木村裕士連合総合政策局長からの懇談会の報告がなされました。
冒頭、この懇談会のメンバーは、いわゆる新自由主義の方が多いので、そういう論調になりやすい旨の指摘がなされました。
現在、7回まで終了しているこの懇談会ですが、2007年1月までの見直しをにらんでの論点整理を目的としているようです。
ただし、現在のところ、答申・報告出す予定はないとのことで、消費者と事業者を交互にヒアリングしているに留まっているとの指摘がなされました。
すなわち、政治の動向を見ているだという指摘です。このような理由からひたすらヒアリングを続けているのだということであります。
この懇談会についての詳細につきましては、金融庁のHPを参考にしていただきたいと思いますが、第1回懇談会においては、『懇談会の趣旨説明』、第2回懇談会においては、『日弁連消費者問題対策委員会のヒアリング』、第3回懇談会においては、『貸金業者のヒアリング』、第4回懇談会においては、『被害者の会、警察庁のヒアリング』、第5回懇談会においては、『クレジット業者などのヒアリング』、第6回懇談会においては、『商工ローン利用者・関係者等のヒアリング』、第7回懇談会においては、『学者のヒアリング』がなされています。
このような状態っであるため、いつまでたっても並行線状態であるというのが実情のようです。
(5)この報告に対し、宇都宮弁護士からも、「懇談会では結論出さないだろう。出すとしても両論併記するだろう。」との指摘がなされています。
また、これまでも規制に関する法案に関しては、概ね、政府提案はなく、議員立法で出されているという経緯から、この懇談会において一定の方向性を出すというものではなく、議員の参考にするという意味合いが強いとの指摘がなされました。
その後、現在における、各政党のスタンス、これまでの金利規制に関する各政党のスタンス等が報告され、複雑であり厳しい情勢が再確認され、今後の運動次第であることが繰り返し述べられたところであります。
また、参加者である、柴田武男教授からは、「自由経済は対等な立場であることが前提であるのに、委員は現場を全く分かっていない。現場の声を伝えるにも工夫が必要である。」という意見がなされています。
(6)さて、この連絡会議の今後の予定は次のとおりとなっています。
第2回 平成18年1月19日 午後6時から8時
第3回 平成18年2月21日 午後6時から8時
第4回 平成18年3月13日 午後6時から8時
第5回 平成18年4月13日 午後6時から8時
今後、具体的な運動方針及び運動方法が、相当早いペースで決定されていくと思われます。そうでなければ、間に合いません。
繰り返し述べているところですが、一人でも多くの司法書士の皆さまに、この運動に能動的に関与していただき、理論と運動の両面でのご支援をお願いしたいと考えているところです。
多重債務問題の現場最前線に生きる私たちだからこそ、社会に伝えることができること、また、伝えなければならないこと、これらについて真剣に議論しようではありませんか。
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