オオゴンオニクワガタ(Allotopus rosenbergi)の飼育日記







2000年の秋より突然オオゴンオニを飼育してみようと思い立ち、クワ友でショップを経営されている

グリーンフィールドのTAKEYANさん、虫丸ファームの石丸さん

のご協力を得て、やっとここまでこぎつけました。この場を借りまして厚く御礼申し上げます。










平成12年11月中旬、魅力的な個体が届きました。
サイズは70ミリ、立派なオスです。
今回、メスは50ミリ、38ミリの2頭を使用しブリードに臨みます。























念のためにハンドペアリングを試みました。
♂の交尾意欲は強く、アンタエウスやニジイロ同様、容易にかけることが出来ます。
























右図の幼虫は平成12年10月中旬、虫丸ファームさんより譲ってもらった3令初期と思われる個体です。孵化したのは4月下旬頃です。6ヶ月間、未発酵で添加剤なしのマットで育てられたためか、見るからに弱々しい状態でした。全長6センチ、7グラム弱かな…























11月初旬、TAKEYANさんのアドバイスを参考に、意を決してマットに糖分を添加しました。
いろいろ考えた末、メイプルシロップ希釈液、及びてんさい糖水溶液を添加剤として選択しました。メイプルシロップは水で2倍程度薄めて、てんさい糖は飽和状態になるまで溶かしたものを入れています。

見てのとおり、マットの水分はかなり多めです。譲ってもらった頃から比べると1回り大きく成長しています。このころからビンの中を激しく徘徊する様子が確認できるようになりました。

























同時並行で成虫ブリードケースをセットします。
使用する材は直径20センチ程度の極太の霊芝材です;きれいに皮をむき、メイプルシロップ希釈液をたっぷり染み込ませています。
埋め込みマットはごく普通のクヌギ埋込み用マットです。
この状態でラップをかけてラップにカッターで切れ目を入れています。
ケースの保管場所は温室のスペースが無いため冷蔵庫の上で約1ヶ月間そのままにしておきます。温度は摂氏25度前後、成虫の餌は1週間に1度交換しました。餌は、ごく普通の安価なゼリーを貪るように食べ、高蛋白ゼリーはあまり食べませんでした。



















材割する直前の様子です。ケース内には両手に余るほどの坑道を掘ったカスが溜まっていました。マットにも産ませてみようと、「土埋め霊芝」をほぐしたものや、食いカス菌床マット、埋め込みマットなどケースの底に硬く詰めて試してみましたが不発に終わっています。又、マットに糖類を混ぜ、しばらくすると発酵が始まり、酸化するのかすっぱい匂いがしてきます。幼虫を入れたビンではすっぱい匂いがしないので幼虫が環境コントロールしていると思います。
余談ですが、材に「てんさい糖」水溶液をしみ込ませて蒸れた状態にしておくと酸化が始まり、こちらにはまったく産んでくれませんでした。











【ご 参 考】

♂はケースの中を活発に動き回りますが、♀は産卵のため材に坑道を掘り、材の中に潜り込んで国産オオクワガタと同じように材に産み付けていきます。気をつけないといけないのは材の水分量です。材の水分が多すぎると卵が腐ってしまいますし、少なすぎると産んでくれません。又、硬さも重要で、ある程度の硬さがないと、極端に産卵数が減少しました。












1ヵ月後の最初の材割では1頭の初令幼虫と12個の卵を得ることが出来ましたが、そのうち5個はすでに腐っていました。
2回目のセットでも14の卵と初令幼虫を得ることが出来ました。

見てのとおり、非常に大きな卵です。外国産大型カブトと同じくらいでしょうか…直径が5ミリ程度あります。プリンカップに水分多めのマットをしいていると 卵はますます肥大し、孵化直前では幼虫が動いているのが確認できます。
























平成12年12月14日、3令幼虫のマット交換を行いました
ごく普通のクヌギ埋め込みマットにメイプルシロップ希釈液をしみこませているものを使用。全部交換せず、半分混ぜています。翌日には「窓」ができた直後の画像です。


















【トラブル発生!】


年末年始は留守にするために初令幼虫のマット交換を行いました。2頭のメスにより40を超える幼虫と卵を得ることができ、喜んでいたのですが、正月が明けて自宅へ戻るとなにやらあやしい臭いが・・・すぐに異変に気がつきました。部屋中がマットの発酵臭で満たされていました。直ちに温室を開けて処置を施しましたが大半のプリンカップが発酵しており幼虫達が蓋の近くで★になっていました。その時は元気だった幼虫も1頭、又1頭と★になっていき、卵も腐ってしまい、最終的に生き残ったのは7頭という悲惨な結果となりました。

「マットは添加剤で(再)発酵する」ことは知ってはいたものの、まさかプリンカップでも発酵するとは計算外でした。





★今後の課題★
添加剤(糖類)を投入するさい、マットを発酵させない工夫が必要である。



















平成13年1月12日、3令♂幼虫の画像です。
体重は20グラム程度と推測できます。
マット飼育においてはマットを細かく噛み砕きながら、ビンの中を激しく徘徊します。自分の体よりも2回り以上大きな坑道を掘り、坑道の内側を固めていく姿を確認しました。どうしてこのような行動をとるのかは不明です。
今年に入ってビンの上部には移動せず、ビン底を何度も掘り返す行為が見受けられるようになりました。Dorcus等よりはるかに多湿の環境を好んでいると思われましたが・・・
























平成13年1月28日、3令♀幼虫の画像です。
飼育を開始した当初から安定した状態で、ほとんどビン底でじっとしていましたが急に移動を始めました。体重は推定15グラムです。
マットは菌床食いカスマットを乾燥させ、ミキサーで粉砕ししたものに「てんさい糖水溶液」添加していました。

























【トラブル発生!;その2】




平成13年3月初旬、今まで順調に育ってきた♂幼虫がこころなしか縮んでいました。
悩んだ末にマット交換を決行。体重を計ると20グラムは超えていたはずなのに14.5グラム・・・
1回り大きな2リットルガラスビンに移したのですがときすでに遅かったようです。
ビンの底のほうはべチャベチャでメタンガス?硫化イオウのような臭いがしていました。死因は2通り考えられます。1つは拒食症、もう1つはガス中毒ですがいずれも確証はありません。ここまで大きくなったのでショックもひとしおです。ビンの底を掘り返していたのは懸命に環境コントロールしようとしていたのでしょう。




























2回目のセットで得た幼虫たちです。孵化後、徐々に縮んできます。最終的には半分程度まで縮んで、再び成長を始めました。
写真の個体群は孵化後3週間後、体長は2センチ前後、マットはクヌギ埋め込み用未発酵マットにメイプルシロップ2倍希釈液を予め混ぜ、水分を飛ばしたものを使用しています。



























平成13年3月17日、孵化後、約3ヶ月の個体群のビン交換を行いました。 4センチ前後にまで成長しています。写真の個体は脱腸?気味でしたが新しいビンに投入して、2,3日後には治っていました(^^;;



























3月初旬から徘徊を始めた♀の終令幼虫はビン底いっぱいに大きな蛹室を作成しました。蛹室の長さは10センチを超えています(笑





























3月24日、待望の蛹化です。飼育ビンは逆さまにして羽化を待ちます。

























4月17日、羽化が始まりました。当初は人工蛹室に移すつもりでしたが、 仕事(本業)の多忙を理由にさぼってしまいました(;^_^A
それにしても幼虫の大きさからすると予想外の小さな成虫です。


























4月21日、羽化して4日が経過しました。羽化不全もなさそうで嬉しい限りです。
あとは黄金色に色づくのを待つのみですo(^o^)o ワクワク♪


























5月1日、ビンから掘り出しました。オオゴンオニ特有の黄金色には程遠く、 全身こげ茶色をしています。サイズは39ミリと小粒ですが、秋のブリードが楽しみです♪ ♂を確保しなければ・・・(^^;;




















違いのわかるオオゴンオニの為の・・・


◇◆◇GOLD BRENDマットレシピ@よっしんバージョン◇◆◇

1頭でも多くの幼虫が無事成虫になりますように・・・(^人^)














オオクワガタ幼虫などに使用した菌床食い残しを乾燥させ、ミキサーで粉砕します。
今回は発酵処理せず使用しましたが、発酵させても良いと思います。

詳しい作成方法は 菌床リサイクル計画のページをご覧下さい。

























今回使用したメイプルシロップです。
これを2倍程度に水で薄め、マットに混ぜ、よくかき混ぜます。しばらく水分を蒸発させて使用しました。この作業でマットの発酵を防げるのかどうかは定かではありませんが、発酵はしなかったようです。
他にも「てんさい糖」は飽和状態になるまで溶かして使用しました。






















昨年末に孵化した幼虫はすでに3令になっています。
左下のビンはマット交換して約2週間、残りの2つはそろそろ交換時期かな・・・
(幼虫にとって)マットの状態が良いときは幼虫はあまり動き回らないようです。












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