| 池東旭『韓国大統領列伝 権力者の栄華と転落』(03年6月25日読了) なんだか古代シナの歴史書でも読むような、陰謀と、栄華と、没落のドラマ。朴正煕は酒の席で正気を亡くした政権ナンバー2に殺されたのだったし(奇しくも安重根が伊藤博文を暗殺したのと同じ10月26日)、建国の父・李承晩は民衆に追いつめられて家族四人はピストル自殺、夫妻のみがハワイに亡命した。その他の大統領も、退任後逮捕されたり、在任中に息子が逮捕されたり、ろくな目にはあってない。 そもそも李承晩のような男を初代大統領に据えたアメリカが間違っていたとしか思えない。この李朝の末裔(世宗の兄の譲寧大君の16代末裔)は北の軍隊が侵略してきたとき、ソウル死守を国民に命令しながら自らはとっとと南へ去り、しかも避難民が大勢いた漢江鉄橋を無警告で爆破、無数の溺死者を出したのだった(これはまさに、三豊(サンプン)デパートの重役たちのお手本ではないか。三豊デパートが崩れ始めるや、重役たちは従業員やお客さんをほったらかしにして逃げたのだった。諫山補)。 李承晩に比べれば、ベッドの上で安らかに死ねた金日成はよかった(これもまた金正日のお手本なのだろう。諫山補)。 人名など漢字への韓国読みのフリガナがかなり特殊なので注意。 (中公新書 2002年7月15日) 書評に戻る 武庫川通信に戻る |