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具体的な学習を考える前に、もう一度現行の体育科における運動学習の問題点について、簡単に振り返っておきたい。
現在の体育科(実技)における学習は、実際に体を動かすということに主眼が置かれている。よりよく動くためにはどうしたらよいかが学習テーマとなる。めあて学習は、子どもの主体的な活動を重視しているが、その中味は「どんな練習をしたら技能が高められるか」が中心である。どのように取り組めば楽しめるかということは学習できるので、その場の運動を楽しくするためには有効である。 しかし、そこで学んだことを自分の力で継続させたり、他の運動にも応用したりする学習は組織されてこなかった。「楽しみ方は教えたのだから、あとは本人しだい」とされてきたのである。これでは、「運動することが自分にとって大事なことである」という意識、だから、「これからも自分で運動をしていこう」という運動に対する肯定的な態度は育たない。「自分でスポーツをするのは好きだが、体育は嫌いだった」という大人が多いのもうなずける。
では、健康的な運動習慣を形成する学習はどうあるべきだろうか。運動を継続して楽しむことは、余暇開発となるだけでなく、健康のためになることでもある。健康づくりを意識するならば、運動を継続させるための学習が重視される。それによって、日常的な運動習慣と活動的な生活習慣を形成することができると考えられる。
そのためには、これまでの運動学習の大部分を占めていた競技的な発想による授業づくりから、余暇開発的、健康教育的な発想による授業づくりが必要である。特に、健康的なライフスタイルとして運動習慣を形成するためには、健康教育的な発想が一層重要になってくる。
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