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私の信仰と政治


青い目をした日本人
 私はフィンランド出身で、ルーテル派教会の宣教師として67年に日本に来ました。牧師ではありませんけれど、社会福祉を勉強し、その専門家として教会から派遣されてきたのです。
 79年には日本に帰化しました。自分の意志で選んでなったので、「選択日本人」と言っています。

イラストなぜ政治家になったか
  宣教師として来日してから、6年間、児童養護施設で働きました。しかしその後、教会の仕事からは離れます。なぜかと言うと、自分が日本に派遣されるとき、教会からこういう言葉で送り出されたのです。「派遣された国で、一番困っている人たちのところに行ってその人たちを助けなさい。」日本で一番困っている人たちはどこにいるんだろう、と私は考えました。割合に早く気が付いたのは、教会に通っている人たちではない、ということ。もちろん彼らにもいろんな苦労や困っていることがあるのですが、でも信仰も持っていますし、ある意味では救われているのです。むしろ一番困っている人たちは一般社会の99%の人たちの中にいる。宣教師の立場ではなかなかその人たちのところに行かれないのです。私は宣教師の仕事は非常に高く評価していますし、もっと活躍して欲しいと思っていますが、神様が私に与えた道、使命というのは、教会の外に行ってもっと多くの人を助けることだと思いました。だから宣教師を辞めてもっと自由な立場から活動することにしたのです。でも、教会をやめたわけではありません。ある意味では自分は今もキリストのメッセージを伝える宣教師だと思っています。

聖書の言葉
 ぜひご紹介したい聖書の言葉があります。「何事でも、人々からして欲しいと望むことは、人々にもその通りにせよ」(マタイ7・12)もし私達がこれに従うことができたら、私達も、周りの人たちも、とても幸せになるはずです。もし私が愛して欲しければ、自分のほうから先に愛するということ。誰かに謝って欲しいことがあったら、まず自分のことを反省して、先に誤る。もちろん誰も完璧にはできないですけれど、私もこのイエスの言葉に従えるようにがんばっています。

国会祈祷会
 私は自分の信仰を養うためにいろいろなことをしています。教会に行ったり、聖書の勉強会に行ったり、そういう具体的なことがないとやはり信仰が弱くなります。でも政治家は忙しいので、朝から夜まで、土曜も日曜も仕事で、教会に行くことも難しいわけです。
 しかしいま日本の国会には衆参あわせて720名くらいの議員がいますが、その中でクリスチャンだと公称している人が15〜16人くらいいます。ひょっとしたら、公表していないだけで、洗礼を受けている人はもっといるかもしれません。日本のクリスチャン人口は1%くらいですから、国会にはその倍くらいの割合でクリスチャンがいることになります。
 毎月一回、国会祈祷会というのがあります。朝8時から議員会館でクリスチャンの政治家と周りの人たちが集まって、40〜50人くらいでやっています。一人が15分くらいのメッセージというか、話をして、その後グループに分かれてお祈りしたり、聖書を読んだりしています。

委員会での質問風景政治家としての姿勢
 自分の政治姿勢としてはまず、ポジティヴでありたいと思っています。選挙でも、政策の批判はしても、相手候補の批判はしません。
 私のモットーは「至誠天に通ず」です。私にとって「天」は神です。しかし、ここに「有権者」を当てはめてもいいと思います。私達が本当に正しいことをしていれば、そしてそれをきちんと発信できれば、有権者にも通じる、ということです。
 それから、特定の個人や企業の利益のために働かない、ということ。私はしがらみのない政治家でありたいと思っています。政治家は何かの組織や団体が支援していることが多いのですが、それがいい意味であることもありますが、企業などから献金を受け、「会社のために働いて欲しい」と言われることもあるのです。これは大きな誘惑です。私は企業からは1円もお金をもらったことがなく、そういう意味では自由な立場で政治に関わっています。
 最後に「健全な精神は健全な肉体に宿る」ということ。たとえば私はいつも玄米を食べ、肉食は控えています。議員として有機農法の普及に力を入れていますが、自分でも家庭菜園で有機農業をしています。

市民が政治家を選ぶ
 今の政治が良くないとか、政治家はちゃんと仕事をしないとか、よく言われますが、でも政治家を選ぶのは市民です。だからもっと有権者が積極的になって欲しいです。たとえば投票率にしても50%の人は無関心です。その中から、仮に20%の人が初めて投票に行ったら、一気に変わると思います。その人たちが新しい候補者や新しい政党、無所属の人などを応援したら大きく変わります。
 そしてよく選挙のときも言うのですが、投票に行かない人は、批判してはいけない、ということです。投票にいってはじめて、政治を批評する権利を持つ、と思います。もう一つは、政治家を応援してほしい、ということ。たとえば後援会のボランティアに入っていただけたら、政治家がどういう仕事をしているのか、その本当の姿が見えてくると思います。
 だから市民がもっと積極的になって、投票率も上げて、そして市民団体などから私達にいろんなことを申し込んでくれたらいいと思います。


カトリック真生会館機関誌Vital 2009年夏号より

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