第4回:相場って何?
手数料お任せで強化屋を営んでいると、それに関して「相場は幾ら?」と聞かれることが多いです。
多いですが、最近は意図して明確には答えないようにしています。
理由は簡単。「手数料体系が多すぎて一口で答えられない」からです。
だって、ほら、思いつくだけでも「総費用の5%、10%、20%」とか「一律3000、5000、7500」とか
「(Lv+作成値)x10Ria」とか「お客主導型≒お任せ」とか様々な訳ですから。
かと言って、上手い(=能力の高い)強化屋が皆高い手数料を取っているかというとそうでもなく、
意外とトップクラスの腕を持ちながら慈善事業同然の値段で請け負っている店も多いのも実状です。
ですから、強化屋全体で見ると「相場」という概念自体が意味をなさなくなり、
特にお客主導型(お任せ、適当、気持ち程度等表現は様々ですがここはひっくるめて)においては、
各自が自分なりの手数料高低の判断基準を定める必要があると言えます。
え? 漠然としててよく解らない?
では、前置きはさっさと終わらせて具体的な話に移ることにましょう。
さて、まずは手数料の判断基準となり得る要素を思いつくものから拾い上げていきましょうか。
・強化者本人の能力
これは基本中の基本です。
ご存じとは思いますが、同じ素材、同じ基本費用、同じ性能配分でも、
強化者の能力値や作成熟練度が高ければ完成品の性能も向上します。
また、ソードクラフトの攻撃強化やシールドクラフトの防御強化に関しては、
元の能力とは別計算で有利な補正が加えられます。
(案外作成熟練度しか見てない人も多いですが、クラスや能力値次第で20〜30%差もひっくり返ります)
能力が高ければ依頼料も高くなるというのは、しごく当を得た理論ですが、
安いところはとことん安いので穴場を探してみるのも良いかも知れません。
・強化の内容
「高額依頼を申し込むのは、大抵は既にレベルも高く上位のクエストで稼いでるキャラなので
その分手数料も高額で構わない」という主張も一理ありますし、
「強化1回の手間は変わらないから強化の額に関わらずに一定金額を支払うのが望ましい」という
主張も納得できるものです。
(自分に利益しか考えずにこれらを都合良く使い分けるのは論外ですけど)
また、一部の特殊クラスしか付与できない専用の特殊効果(魔剣とかバリアね)に対しては、
通常より高額のお金が動いても不思議はありません。
基本費用に対する上昇値や、個々の特殊能力に応じた価値を自分なりに定めてみましょう。
・依頼の空き具合
あまり重要視されてない項目ですが、例えば上位のクエストに行くのに麻痺耐性や気絶耐性が必須だとすると、
それらの強化予定が早ければ早いほど、狙っていたクエストに挑戦する時期が早まり、その分収入が増えます。
ですから、この収入の差額が、この強化日程の早さに対する価値になります。
(定期更新型ネットゲームでは「時間」そのものが重要なリソースの一つであることをお忘れ無く)
・商標や名称縛りの有無
武具に商標をつけることはすなわち強化者の看板背負って戦うようなものですし、
強化品の名称に対する縛りはある意味依頼者の権利を一つ潰しているのと等価ですから、
これら商標や縛りが付くならその分手数料が安くなるのは別段無理のあることではありません。
(言うなれば広告料の天引き、ですかね)
・各種アドバイスやサービス
お客が持っている資産を有効に活用して効率よい強化をするように助けるのも、強化屋の仕事の一つです。
特に、強化の経験が少ないお客の場合は、素材と基本費用のバランス、配分を変えたときの見積もり値などを
具体的な数字で示すならば、強化に関する「漠然とした概念」ではなく「有効な選択肢」として提示できます。
状況次第ですが、「的確なサービスは時に対価を受けるに値する」程度の主張は認められるべきですよね?
(その場合は「的確」でなかった時の補償と表裏一体であるべきですが)
・事故による変動
事故が起こると強化品の能力が変動します。
具体的には、数値が上下したり、特殊効果のレベルが上がったりします。
事故時の補償などについては、大抵の強化系ページでは「利用規約」や「料金体系」の部分で
説明が載っているはずですので、良く読んでおきましょう。
また、これに関しても事故による性能上昇時の追加報酬と性能欠損時の補償は表裏一体なケースが多いです。
・強化に関する捉え方
これはおまけのようなものですが。
貴方にとって、強化とは、「PLが強化フォームに項目打ち込んで登録ボタン押すだけの作業」ですか?
それとも、「PCが工房整えて、高価な材料や魔力媒体を搬入して、武器の重さのバランスや刀身の反りを慎重に考慮し、
硬さと軽さのバランスの臨界点を追求したり魔力込めたりする行動」ですか?
どちらの考え方をするかで、強化仕様が変わったときの反応が「PLの手間は全く同じ」なのか
「PCの仕事は激変している」なのか全然違うものになります。
(私は前者の立場ですが……「ロールプレイ重視」を主張する方ならちゃんと他者のロールも尊重して下さいね)
大体理解できましたね?
でも、重要なのはこの後です。
これらの要素に、貴方自身は、どこから優先順位をつけていきますか?
名前も商標も意識しない結果主義な方も居れば、多少腕が落ちても安い所を選ぶ方もおり、
「速さも作戦の一つ」とばかりに能力無関係で次回見切り出来れば破格の報酬を約束する方も居ます。
当然、これらに優劣はなく、どれも人に応じた、あるいは状況に応じた「基準」なんです。
小難しく言い替えるなら、「資源管理の手法」ということになります。
資源管理に熟練することは、ゲームに上達する為の一つの要素ですよね。アクアに限らず。
逆に、資源管理の基準を持ってない人と商談や交渉しても、あまり楽しくないですよね?
ですから、まとめとしては、皆さんもぜひ自分なりの基準を培って下さい。
既に基準の定まっている方は、それを大切に守って下さい。
願わくは、今後もより多くの方と商談を楽しめるように――
そして、早く「10%偏愛」や「他ネットゲームの相場流用」などが市場から駆逐されんことを――
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