第12回:より上手く、より早く、より安く
――但し、二つだけ選べ――
お客の立場であれば、良質の強化を安く、しかも早く得たい、と考えるのは当然のことでしょう。
勿論強化屋の中にも、良心的な値段で良い強化を早く提供したい、と考える方は居られますね。
しかし、これら三つの要素は基本的に対立を起こします。
上手くて安い強化屋には当然のごとく長蛇の列が出来ますし、
安くて空いてる店を選ぶなら強化の技術を1ランク落とした所から探さなければならないでしょうし、
腕が良くてしかも仕事が早い店を維持するならば、料金を高くするなりして客層をふるい分ける必要があります。
以前のコラムでも扱いましたが、どれを優先するかの基準は人それぞれです。
では、各要素に関して軽く見ていきましょうか。
今回は特に強化師の側で出来ることを中心に話題を展開させていく予定です。
より上手く――
「基本費用に対する強化上昇値の高さ」は、作成熟練度と各種能力値に依存しますので、
この項目は強化職に就いてレベルアップすれば自然に伸びます。
ただ、同期更新型ネットゲームのシステム上、人並みの戦力で人並みにクエスト突破しているなら、
その際のレベルアップも良くも悪くも人並みなので、相対的な視点で見たときの上手さ、すなわち、
強化師全体を概観して、その強化師が上からどのくらいの位置にいるか、に関してはほぼ現状維持と
いうことになります。
もし、強化師界の厳しい競争でトップクラスを目指そうとするなら、一定水準以上に洗練された戦略思考が求められます。
例えば、可能な限り早い段階で強化系クラスにクラスチェンジしたり強化職同士で集まって作成合宿を開くなど、
低レベルのウチからスタートダッシュをかける方法、
またはスカラー系を雇って経験値UP&補正を利用したり積極的に上位クエストを狙って実入りを上げるなど、
短期間で加速的に成長する方法などがあります。
更には、キャラメイクの時点で既に強化師として有利な設計方針を立てている方も少なくありません。
Lv1時から作成8を持つ星霊を選ぶことにより早いレベルで強化職をとらえる戦略は有名ですが、
欲しい能力値が最終的に手に入る星霊を選んで後半追い上げたり追い抜いたりする手もあります。
能力値はいずれ初期キャラメイク時に定まった最終値に収束し、熟練度は上がれば上がるほど上がり難くなり
これも後半は頭打ちになりますので、前者がスタートダッシュ型、後者が大器晩成型に分類可能です。
実例として、乙女座&山羊座の初期作成補正(8.00=基本強化職のフラグが立つ最低値)は魅力的ですが、
牡牛座カーペンターや水瓶座エンチャンターも主要能力の伸びが高いので使い前が良いです。
また、蟹座で敏捷を高めたシールドクラフトや天秤座で判断に割り振った射撃専門クラフトも考えられますし、
魚座で敏捷と霊感を同時追求したAクラ、蠍座で体力と霊感を重視したDクラなども稀少な上に有用です。
有名なデータですが、各初期クラス/守護星霊毎の補正表を参考までに添付しておきます。
興味のある方は色々研究されてみて下さい。
最後に、「上手」という語をより広く適用させるなら、単純な強化技術のみならず強化屋の運営手腕も
関ってくるかも知れません。
強化屋経験を積むことにより見積もりの精度は上昇し、各種特殊能力の効果もよく解るようになりますので、
お客に的確なサービスを行えるようになります。
また、スケジュール管理が上達し、例えば送金が重なった時などに強化費用だけ残して上手く
換金する為の計算などにも慣れてきます。
強化屋のスタイルによっては、強化後の名称お任せの場合に洒落た名前を考える能力や、手数料の交渉、
或いは困ったお客の対処が求められるケースもあるでしょう。(笑)
ミスのない強化登録やBBSでの誠実な応対を積み重ねることにより、「信頼」を得ることも特に重要です。
#世の中には、強化技術より信頼性を更に重視するお客も少なく無いですから。
より早く――
「巧遅より拙速」とよく言いますが、望みの強化品が早く届くならその分戦力アップも早まりますので、
難しいクエストでも勝ち易くなり実入りの増大が見込めます。
特にクエストによっては、各種ステータス耐性や色属性武器/色耐性防具が劇的な効果を発揮する為、
戦略上強化品が揃う時期を選んで1つ上のクエストや今まで逃げていたボス戦に挑戦することも多いでしょう。
ですから、強化屋側としてもお客のニーズに合わせて、「仕事の早さを売る」「店に行列を作らない」
といった営業戦略も充分考えられます。
具体的方針としてはまず、行列が出来ないように依頼の受付に期限を設けてそれ以上先の日程の強化は受け付けない、
という手段が考えられます。
経験的には、大体3〜5更新先、期間にして2週間前後だと感覚的に「早い」と言えると思います。
それ以上短くするなら、依頼者側の元アイテムの購入や送付、強化資金の管理が間に合わなくなるかも知れません。
#1回の更新で売れるアイテムは最大3個なので、特に超高額強化だと数回に分けて金塊売却したりもします。
難点としては、結局、依頼受付に期限を設けたところで10人分の強化を行うには無事故でも10更新分の枠が必要で、
腕が良くて良心的な店の場合は数少ない枠の争奪戦にどうしてもなってしまいます。
ですから、依頼過剰になった時にどうやって客を選ぶか、この辺りにも強化師ごとの個性が表れますね。
来た依頼は全て、先着順に快諾していく方も居れば、依頼枠を競売にかけて報酬の高い依頼を選ぶ方も居り、
抽選にしてある程度公平性を保つ方針や、自分の能力に見合った強化を優先するといった方法もあります。
面白い例としては、知り合い優先にして、依頼したければ友人になる為店主捕まえてコンタクトを取るように、
といったコミュニケーション重視の方、或いは宣伝活動を極力控えて隠しページさながらの店でひっそりと
強化を請け負っている方なども居られます。
いずれにしても、強化屋として人気が出だしたら一度は考えてみるべき項目でしょう。
あとは、送品→送金→強化→納品の行程を1回の更新で全て行ってしまう「見切り強化」が出来るようになれば
仕事の幅もかなり広がることでしょう。
本家の出逢い広告塔や闇市などにもしばしば見切り強化の依頼がありますので、リスク/リターンを吟味の上
自信があれば狙ってみるのも良いかも知れません。
見切りで無いにしても、出逢いや闇市の依頼は比較的、緊急かつ報酬高めなことも多いですので、
店を持たずに依頼枠を間近まで残しておき、そういった場所を主体に活躍する営業方針も充分考えられます。
また、時々、強化依頼を受け付けない枠として「予備日」を設定することにより、不運にも事故を起こした時に
その分の遅延を吸収し、予定通りの日程で強化を行えるようにしている店も多いです。
逆に事故が起きずに当日になった場合は、例えば自分用やパーティメンバーの緊急用などに割り振ることも可能ですし、
予備日当日の事故でスケジュールに遅延が生じたら正に笑い話なのでリスクを避ける為に休業日にしてしまう、
といった使い方も有りです。
ご自分の今までの事故率と相談の上、導入を検討されてみては如何でしょうか?
より安く――
意外に感じる方もおられるかも知れませんが、客の側のみならず強化師の中にもこう思ってる方は多いです。
大抵の強化師は、純粋な営業利益よりもむしろ、強化そのものに魅せられていたりお客とコミュニケーションを
持つことに楽しみを見いだしたいが為に強化職に就くようです。
ですから、自分の作った強化品を喜んで使ってくれる人には安く提供してあげたい、と願うのも人情です。
ただ、繰り返しになりますが、腕の割に値段が安い店があるとどうしてもお客が集まりますから、
その場合は行列作って貰うか何らかの方法でお客をふるい分けるかのいずれかになりますね。
例えば、商標を用いて自分の宣伝を行い、商標有りの依頼は値引きする店は結構多いです。
或いは自分の気に入った依頼や、自分の趣味に合致した名称の強化などに対して値引きを行う、
などという例も結構見られるようです。
また、キャラの新規登録が頻繁に行われるようになれば、初心者や低レベルキャラ向けのサービス等も
需要が多くなりますし、装飾にステータス耐性といった戦術的重要度が高い強化を優先される例もあります。
場合によっては、強化のお礼に宝箱開けて貰ったりキャラ絵描いて貰ったりなど、強化の対価を「金銭」でなく
「労力」で受け取ることによって、新しい友好関係を築いていくという使い方も出来ます。
他にも、何かイベント用カスタムアイテムの強化や、イベントの景品としての強化権の提供など、
催しに積極的に参加するなら、お金では買えない楽しみを得られることもあるでしょう。
あと、安い強化屋を開くなら、「安さにつけ込む客」にも気を留めた方が良いでしょう。
倫理上の是非はさておいて、安く強化して貰ったアイテムをそのまま他の人に高く転売したり、
または強化を予約しておいてその強化枠自体を競売にかけたり、といった事例は現実に存在します。
そのような客に対して、黙認するか或いは何らかの対処を講じるかは人それぞれですが、
「自分は何故料金を安く設定しているか」「どういう客層に対して安く提供したいか」などは
営業方針として明確にしておくと良いかも知れません。
まとめとして――
お客には、強化店を選ぶ権利があります。
逆として強化屋の側にも当然、お客を選ぶ権利があります。
ですから、強化屋は自分の意志や好みや営業方針を出来るだけ明らかにすることにより、
また、お客は出来るだけ自分の重視する項目と合致した店を見抜き、選ぶことにより、
需要と供給の良い関係を維持し続け、くだらないトラブルは回避していきましょう。
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おまけ――
実は、体力/敏捷/判断/霊感/魅力の各能力値の最終値は、キャラメイク時に既に決まっています。
(各能力値ごとの)最終値 = 16 + 能力値初期配分 + 守護星霊補正 + 初期クラス補正
∴最大能力値の合計は デフォルト値16x5 + 初期配分20 + 守護星霊補正2 + 初期クラス補正3 = 105
#例えば、水瓶座ライトメイジスタートで霊感の初期割り振りが8ポイントのキャラが居たとしますと、
そのキャラが目一杯Lvを上げた時の霊感の最終値は、16(固定)+8(配分)+2(星霊)+1(初期クラス)=27 です。
以下に星霊別、及び初期クラス別の初期熟練度&能力最終値補正表を掲載します。
熟練度だけに目がくらんで安易に星座を決めると能力値が伸びきった頃に後悔するかも知れませんが、
反面能力値を追い求めるなら欲しい熟練度を得る為の苦労も大きくなることがあります。(特に作成や使役など)
守護星霊別能力補正表
| 守護星霊 | 熟練度ボーナス | 能力値ボーナス |
| 牡羊座 | 魔防8、使役8 | 敏捷+1、魅力+1 |
| 牡牛座 | 武器10、物防6 | 体力+2 |
| 双子座 | 武器6、光術10 | 霊感+1、魅力+1 |
| 蟹座 | 物防10、魔防6 | 敏捷+2 |
| 獅子座 | 格闘10、物防6 | 体力+1、魅力+1 |
| 乙女座 | 作成8、使役8 | 魅力+2 |
| 天秤座 | 全て2ずつ | 判断+2 |
| 蠍座 | 武器6、闇術10 | 体力+1、霊感+1 |
| 射手座 | 射撃10、盗術6 | 敏捷+1、判断+1 |
| 山羊座 | 魔防8、作成8 | 判断+1、魅力+1 |
| 水瓶座 | 光術8、闇術8 | 霊感+2 |
| 魚座 | 物防6、魔防10 | 敏捷+1、霊感+1 |
初期クラス別能力補正表
| 初期クラス | 熟練度ボーナス | 能力値ボーナス |
| ファイター | 武器10、物防6 | 体力+2、魅力+1 |
| グラップラー | 格闘10、物防6 | 敏捷+2、体力+1 |
| シーフ | 盗術10、射撃6 | 判断+2、敏捷+1 |
| ダークメイジ | 闇術10、魔防6 | 霊感+2、判断+1 |
| ライトメイジ | 光術10、魔防6 | 魅力+2、霊感+1 |
能力値はレベルアップに伴ってランダムに上がっていきます。
具体的には、現在のレベルと最終能力値に応じた現在の適正能力値を弾きだし、
現状の値と適正値を比較して「上昇率」を導き出します。
そして乱数の出目がその上昇率の範囲に収まれば該当能力が+1され、収まらなければ据え置き、
といった手順のようです。(能力値毎にそれぞれ別個に判定)
ですから、低レベル帯で能力値があまり上がらなくても、その分高レベル帯で伸びますのでご心配無く。(笑)
また、能力値が最終値に届く目安はLv50〜60ぐらいと言われています。
あと、特に尖りきった能力値を欲する方は初期配分を余らせてランダム割り振りに期待するかと思われますが、
その際の余剰ポイント毎の、欲しい能力値にポイントが配分される確率も以下の表にまとめてみました。
ランダム配分確率表
| 配分合計 | 余剰ポイント | +0割り振り率 | +1割り振り率 | +2(以上)割り振り率 |
| 8 | 12 | 7% | 21% | 72% |
| 9 | 11 | 9% | 24% | 68% |
| 10 | 10 | 11% | 27% | 62% |
| 11 | 9 | 13% | 30% | 56% |
| 12 | 8 | 17% | 34% | 50% |
| 13 | 7 | 21% | 37% | 44% |
| 14 | 6 | 26% | 39% | 34% |
| 15 | 5 | 32% | 41% | 26% |
| 16 | 4 | 41% | 41% | 18% |
| 17 | 3 | 51% | 38% | 10% |
| 18 | 2 | 64% | 32% | 4% |
ついでに、ランダムポイントが何処に割り振られたかも、Lv1時の能力値を見ればある程度推測可能です。
(各能力値ごとの)初期値 = 最終値 ÷ 4 (端数切り上げ)
特に、主要能力値が28を越えたかどうか、または副能力値が24を越えたかを初期に判別出来るので便利です。
現行キャラを引退させれば、新しいキャラの作り直しも可能ですので、狙う人はとことん狙ってみるのも
良いかも知れません。
初期能力値/最終能力値対応表
| 初期能力値 | 最終能力値 |
| 4 | 16 |
| 5 | 17〜20 |
| 6 | 21〜24 |
| 7 | 25〜28 |
| 8 | 29〜30 |
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