総務大臣・国土交通大臣宛要請書

2003227

総務大臣  片山 虎之助 殿
                      全日本自治団体労働組合
                      中央執行委員長  北 岡 勝 征
                      自治労全競労評議会
                      議     長  竹 村 美也子

       モーターボート競走法の改正へ向けた要請

 長引く不況やレジャーの多様化などの影響により、地方公営競技においては、一部施行者の事業からの撤退にとどまらず、平成13年以降、中津競馬、門司競輪、西宮競輪、甲子園競輪、新潟県競馬、益田競馬、足利競馬の廃止が確定するという危機的状況を迎えています。
 こうした中、ある程度の利益を確保し何とか持ちこたえてきた競艇関係も、平成12年度以降、単年度赤字施行者が出始め、13年度には46施行者中、一般会計にまったく繰出できなかったのが16施行者にのぼり、実に半数近い施行者が単年度赤字に転落してきています。
 私たち労働組合もこうした状況の中で、希望退職の実施や諸手当の削減、基本賃金の引き下げ等、事業の存続へ向けて最大限の協力をしてきましたが、景気の悪化に基づく売上の減少は私たちの身を削る努力も水泡に帰すほど深刻であり、平成14年度決算においては更に厳しい結果が待ち受けていると思われます。
 すでに公営競技において最初に経営危機が到来した地方競馬については、平成2年に農水大臣の私的諮問機関として「競馬に関する研究会」が設置され、その答申を受けて平成3年に競馬法の改正が行われました。これにより、中央競馬と地方競馬の交流レースの拡大や交付金制度の改正が行われました。
 又、所沢市の交付金不払い問題等を受けて、平成13年には通産省(経済産業省)が産業構造審議会の車両競技分科会に競輪小委員会を設置し、事業全般の見直し検討を行い、昨年の通常国会において「交付金の引き下げ」、「赤字が見込まれる場合の交付金の支払い猶予措置」、「民間委託の拡大」等に関する法改正が行われました。
 しかし、競艇については前述したように経営危機が進行しているにもかかわらず、国土交通省は何ら法改正へ向けた検討を行おうとしていません。
 もともとこの交付金制度は1962年の改定以来まったく見直しがされていないため、総理府総務長官の諮問機関として設置された「公営競技問題懇談会」が1979年に提出した「答申(吉国答申)」の中でも、「交付金の比率を定めた各競技実施法の別表については、その制定以来改訂されていないので、各競技の売上げ金額の増加状況等を考慮して改訂を図ること。なお、その際、施行者収益の改善に資する方向で交付金の比率を調整することについても検討すること。」と指摘されていたのです。
 又、交付金制度の見直しの必要性は、今回の行政改革においても推進事務局から「@国が明確な政策目標を定め、合わせて当該目標が達成された場合又は一定期間経過後には助成措置を終了することを明記する。A国、他の特殊法人等又は地方公共団体が、類似の事業を実施していると認められることから、事業の統合を図り、どうしても複数の主体が実施する場合の基準を明確にする。」との事務局見解が示されており、行政改革推進事務局による「特殊法人向け平成14年度財政支出等に関する各府省要求・要望に対する検証」では、「事務局案を踏まえた対応が全くなされておらず、全面的に見直すべき」と指摘されています。
 すでにその必要性が薄れているにもかかわらず、高級官僚の天下りポスト確保のためにのみ財団を存続させ、そこに交付金をばら撒く現在のあり方そのものが抜本的に見直されるべきです。
 具体的には、以下の検討と法改正が必要です。

 @ 日本船舶振興会への1号交付金の軽減
 A 本来が地方自治体の業務である日本船舶振興会への2号交付金の廃止
 B @及びAに伴う交付金補助団体の抜本的な見直し(とりわけ高額補助金交付対象となっている公益法人の廃止・民営化も含めた見直し)
 C モーターボート競走会への交付金については、実費弁償方式へ改正すること。
 地方公営競技事業はその収益によって地方自治体財政へ寄与するとともに地域における雇用の場としても極めて大きな役割を果たしてきました。もし交付金の軽減をはじめとする制度改定に着手しなければ、近いうちに競艇関係においても廃場という最悪の事態を招きかねない危機的な現状にあります。
 こうしたことから、貴職におかれましても地方財源の確保、地域雇用の確保の観点から政府として「モーターボート競走法」の改正へ向けての検討を開始されるよう要請いたします。
 なお、貴職が「競輪やオートレースのように施行する地方自治体からの改正の要望が少ない」ことを理由に検討を怠っているとするならば、それは事実認識において間違っています。
 各施行者は、「選手の配分や特別競走の開催地決定に関して絶大な権限を有するモーターボート競走会連合会による報復」を恐れ、声に出したくても出せない実態におかれているのです。
 実際、昨年213日に開催された全国モーターボート競走施行者協議会通常総会における笹川陽平氏(日本船舶振興会理事長、全国モーターボート競走会連合会名誉会長、東京都モーターボート競走会会長)の挨拶は、まさに「金は出すから制度改正の声はあげるな」という政治的恫喝であり、更に雇用関係の当事者でもないのに「金は出すから、現在の従業員をいったん解雇し、安い賃金で再雇用すべきだ」とまで言及しているのです。
 こうした「私物化」的運営についても法改正によって改善されなければなりません。これらの事情もご賢察の上、制度改正へ向けて検討されるよう強く要請いたします。
                                                   以 上

2003227

国土交通大臣  扇 千景 殿

                     全日本自治団体労働組合
                      中央執行委員長  北 岡 勝 征
                     自治労全競労評議会
                      議     長  竹 村 美也子

モーターボート競走法の改正へ向けた要請

長引く不況やレジャーの多様化などの影響により、地方公営競技においては、一部施行者の事業からの撤退にとどまらず、平成13年以降、中津競馬、門司競輪、西宮競輪、甲子園競輪、新潟県競馬、益田競馬、足利競馬の廃止が確定するという危機的状況を迎えています。
 こうした中、ある程度の利益を確保し何とか持ちこたえてきた競艇関係も、平成12年度以降、単年度赤字施行者が出始め、13年度には46施行者中、一般会計にまったく繰出できなかったのが16施行者にのぼり、実に半数近い施行者が単年度赤字に転落してきています。
 私たち労働組合もこうした状況の中で、希望退職の実施や諸手当の削減、基本賃金の引き下げ等、事業の存続へ向けて最大限の協力をしてきましたが、景気の悪化に基づく売上の減少は私たちの身を削る努力も水泡に帰すほど深刻であり、平成14年度決算においては更に厳しい結果が待ち受けていると思われます。
 すでに公営競技において最初に経営危機が到来した地方競馬については、平成2年に農水大臣の私的諮問機関として「競馬に関する研究会」が設置され、その答申を受けて平成3年に競馬法の改正が行われました。これにより、中央競馬と地方競馬の交流レースの拡大や交付金制度の改正が行われました。
 又、所沢市の交付金不払い問題等を受けて、平成13年には通産省(経済産業省)が産業構造審議会の車両競技分科会に競輪小委員会を設置し、事業全般の見直し検討を行い、昨年の通常国会において「交付金の引き下げ」、「赤字が見込まれる場合の交付金の支払い猶予措置」、「民間委託の拡大」等に関する法改正が行われました。
 しかし、競艇については前述したように経営危機が進行しているにもかかわらず、国土交通省は何ら法改正へ向けた検討を行おうとしていません。
 もともとこの交付金制度は1962年の改定以来まったく見直しがされていないため、総理府総務長官の諮問機関として設置された「公営競技問題懇談会」が1979年に提出した「答申(吉国答申)」の中で、「交付金の比率を定めた各競技実施法の別表については、その制定以来改訂されていないので、各競技の売上げ金額の増加状況等を考慮して改訂を図ること。なお、その際、施行者収益の改善に資する方向で交付金の比率を調整することについても検討すること」と指摘されていたのです。
 又、交付金制度の見直しの必要性は、今回の行政改革においても推進事務局から「@国が明確な政策目標を定め、合わせて当該目標が達成された場合又は一定期間経過後には助成措置を終了することを明記する。A国、他の特殊法人等又は地方公共団体が、類似の事業を実施していると認められることから、事業の統合を図り、どうしても複数の主体が実施する場合の基準を明確にする。」との事務局見解が示されており、行政改革推進事務局による「特殊法人向け平成14年度財政支出等に関する各府省要求・要望に対する検証」では、「事務局案を踏まえた対応が全くなされておらず、全面的に見直すべき」と指摘されています。
 すでにその必要性が薄れているにもかかわらず、高級官僚の天下りポスト確保のためにのみ財団を存続させ、そこに交付金をばら撒く現在のあり方そのものが抜本的に見直されるべきです。
 具体的には、以下の検討と法改正が必要です。

 @ 日本船舶振興会への1号交付金の軽減
 A 本来が地方自治体の業務である日本船舶振興会への2号交付金の廃止
 B @及びAに伴う交付金補助団体の抜本的な見直し(とりわけ高額補助金交付対象となっている公益法人の廃止・民営化も含めた見直し)
 C モーターボート競走会への交付金については、実費弁償方式へ改正すること。
 地方公営競技事業はその収益によって地方自治体財政へ寄与するとともに地域における雇用の場としても極めて大きな役割を果たしてきました。もし交付金の軽減をはじめとする制度改定に着手しなければ、近いうちに競艇関係においても廃場という最悪の事態を招きかねない危機的な現状にあります。
 こうしたことから、貴職におかれましても競艇事業の存続発展、競艇事業の民主化、地方財源の確保、地域雇用の確保の観点から「モーターボート競走法」の改正へ向けての検討を開始されるよう強く要請いたします。
 なお、貴職が「競輪やオートレースのように施行する地方自治体からの改正の要望が少ない」ことを理由に検討を怠っているとするならば、それは事実認識において間違っています。
 各施行者は、「選手の配分や特別競走の開催地決定に関して絶大な権限を有するモーターボート競走会連合会による報復」を恐れ、声に出したくても出せない実態におかれているのです。
 実際、昨年213日に開催された全国モーターボート競走施行者協議会通常総会における笹川陽平氏(日本船舶振興会理事長、全国モーターボート競走会連合会名誉会長、東京都モーターボート競走会会長)の挨拶は、まさに「金は出すから制度改正の声はあげるな」という政治的恫喝であり、更に雇用関係の当事者でもないのに「金は出すから、現在の従業員をいったん解雇し、安い賃金で再雇用すべきだ」とまで言及しているのです。
 こうした「私物化」的運営についても法改正によって改善されなければなりません。これらの事情もご賢察の上、制度改正へ向けて検討されるよう強く要請いたします。
                                                   以 上