☆ ☆ ☆ 大 橋 下 面 ☆ ☆ ☆




 ☆ 激動の文化大革命の中、農村下放を生き抜き、
   その後の不透明な時代に立ち向かう青年たち!!
   そこにひとつの愛が。。。。!!

   1983年制作 邦題「上海にかかる橋」!!

   1984年 第4回金鶏賞最優秀主演女優賞
          第7回百花賞最優秀女演員賞
   中国映画史上、不朽の名作のひとつである。




 ☆ 監 督: 白 沈 (1922 ー 2002.11.5)
         1946年 香港に赴き、映画界へ
         1957年 右派分子の宣告
         1979年 上海電影製作所監督復帰
         最初の作品 《漁夫恨》(1950)
         最後の作品 《落山風》(1990)
         2004.5.28 既に死去を知る。
 ☆ 主 演: 〔龍/共〕雪(Gong Xue)(1953 ー )
          1974年 解放軍総政治部活劇団
          1979年 第一作 《祭紅》 銀幕へ
          1986年 アメリカ留学
          1993年 帰国
          最後の作品 《股市婚恋》(1993)
          現在、音信消息。。。。。
 ☆ 主 演: 張 鉄 林 (1957 ー )
          現在、現役演員として活躍中
          乾隆帝など皇帝役では、第一人者
          TV 《還珠格格》




 ☆ 故 事!!

    上海の庶民が暮らす街の路地!
    路地の一角で、ミシンを踏み裁縫を営む”秦楠”!!(〔龍/共〕雪 飾)
    同じ通りの家の前で、自転車の修理業を営む”高志華”!!(張鉄林 飾)
    激動の文化大革命の中、青春を生き抜いたが、文革後の社会は、必ずしも彼らを快く
    迎えるものではない。
    彼らの社会に対する複雑な思いを胸に秘めながら、彼らが、社会を生き抜くすべは
    自分の才覚をもって、「個体戸」(個人営業)しかない。

    しかし、文革後とはいえ、「個体戸」への地区委員の目は、まだまだ厳しい。

    ある日、通りの交通の邪魔になると、ミシンを路地からどかすよう地区委員から、
    命じられ、営業許可書を取り上げられる”秦楠”!!
    それを見ていた”高志華”!!
    ”高志華”が、地区委員に食ってかかり、”秦楠”に手助けを。。。!!
    そして、そのとき通りかかった”高志華”のかっての朋友の”小健”!!
    ”小健”は、なんと下放農村で、”秦楠”と共に、農業をやった仲間だ!!

    これを機会に、”秦楠”は、”高志華”の家の前で、ミシンを踏んで裁縫業を始める。

      秦 楠: (ミシンを踏みながら、腕時計をみると止まってる) 今、何時!!
      高志華: 4時30分だよ!!
      秦 楠: 5時30分の汽車に乗らなくちゃいけないの!!
           蘇州に行かなくちゃならないの!!

    蘇州!! そこには、”秦楠”の秘密が。。。。!!
    さらに、”秦楠”には、文革による家庭の秘密が。。。。!!

    毎日、家の前で、仕事に精を出す二人だが、
    ”高志華”の差し出す善意に頑なな”秦楠”!!

    ある日、闇ルートに手を出し、捕まり農場改造に送られた”小健”
    そのことを知り、”小健”から頼まれていた彼の妹へ服を届けに行って、”秦楠”
    見たものは!!
    松葉杖をつく身障者の”蕭雲”が、篆刻を作って生計を立てている。
    小児麻痺で、3歳のときからずっと松葉杖なのだ。
    しかし、”蕭雲”の何と、困難に逆らうことなく生き生きとしていることか!!
    それに対して、何と自分は、運命に抗戦的に生きてることか!!
    ”蕭雲”の言葉を反すうする”秦楠”。。。。。

    意を決した”秦楠”は、蘇州から子どもの”冬冬”を連れて帰り、
    父と三人の生活が始まる。
    そして、子どもを連れ帰った”秦楠”を巡って、
      ”高志華”の想い。。。。
      家族の想い。。。。
      近所の好奇心と偏見。。。。

    そして、”冬冬”が、自転車にぶつかって怪我をし入院。。。。
    ”高志華”と”秦楠”の絆が。。。。

    ラストシーンは、

      ”高志華”の手製の車椅子をもって、交差点を”蕭雲”の元に向かう
      ”高志華””秦楠””冬冬”の三人!!

    上海の街角の青空は、すがすがしい!!

 ☆ 感 想!!

     もう何度も観たことか!!
     これを最初に観たのは、もう10数年前、NHKのアジア映画の特集のテレビ
     映画だ。
     それを録画していた。この3、4年は、何度も何度も観ている。

     いつも好きなシーンは、”秦楠”と”蕭雲”の出会いのシーンだ!!
     共に運命を背負いながらも、生き方の違いを考える。
       ”秦楠”がつぶやく言葉、《勇気》!!
         (唇の動きからそう思う!!)
       そして
         鳥かごの小鳥のアップ!!
         ”蕭雲”が描いた兄の”小健”の肖像画のアップ!!
         何気なく置かれた絵の具のパレットのアップ!!
       カメラが狭い部屋を周り、窓から青空へとアングルが移っていく。

       それは、文革後、まだ先の不透明な社会にあって、下放から戻った青年
       たちに対する、《自らの道を切り開くこと》へのメッセージではなかろうか。
       その道は、困難であろうとも、いつかは《青空》が見えると。。。。!!

       そして、はからずも、中国社会は、この”個体戸”という経済制度が、
       これからの経済を大きく変貌させる要因のひとつになると、そのとき
       どれくらいの人々が感じていただろうか??

     ”秦楠”と”高志華”の心のひだの交わりをみつめても、感動的だ!!
     その象徴は、ラストの二人のテーブルのシーンだ!!
     〔龍/共〕雪のしっかりとした演技がすばらしい。
     それを受ける張鉄林が、青年の誠実さを実にうまくだしている。

     ★ ちろりんおじさんのメッセージ:

        ”大橋”の下からは、ひたむきに生きていこうとしている
        青年たちの息づかいが聞こえてくる!!


 ☆ 余 談

     この 《大橋下面》 は、VCDもないようだ。
     ネットで調べたら、2002.12.9に、中央電視台 CCTVー6で
     放映されたのが最後のようだ。

     この映画では、1983年当時の上海の様子が観られる。
     あの名物の家並みから飛び出す”洗濯物”の風物は、だんだん上海
     でも姿を消しつつある。
     また、最初のシーンで、”秦楠”が2本の”油条”を持って歩いていく
     ”大橋”に行ってみたい。

                       (2004.5.30 記)




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