地獄

地獄はあなたのすぐ傍に潜んでる。


生き血吸います
多血症のあなたのもとに
大きな翼広げ飛んでいきますわよ!

 
 一皮剥げば人は血と肉と骨の塊。骨格フェチもいるけれど、
人は大抵、恋人の皮を見つめてる。セックスは肉と肉、骨と骨のぶつかりあい。皮を超えたつながりに人は惹かれ、服をはぎとるのでなく、皮をはぎとりたいと願う。あなたは、恋人の内臓を愛せますか?恋人の大腸を、ヤニで薄汚れた肺を、動物性脂肪のこびりついた血管を愛せますか?相手の肉を全て食べてしまいたい欲望にかられたことはないですか?
 

 地下鉄を待っている時。ホームに吸い込まれそうになる。あかんあかん、死ぬ!ぐっとこらえる自分がいる。 階段の手すりも同様。踏切待ってるときも同様。
 死への誘惑はすぐ傍にあって、ほんと生と紙一重。

たまには勘違いビジュアル地獄もいいでしょ。

 地獄と聞いて死を想像するのはとっても短絡的だけど、今回は身近な死について、身近な血について、書かせて頂戴。

 裁ちばさみを握る時。思わず自分の性器に刺し込む姿を想像して怖気が立つ。
 すぱっと一直線、あの切れ具合にほれぼれしてるから。
 自傷への誘惑はすぐ傍にあって、ほんと生と紙一重。

 
 体内から出たもので、人が喜ぶのは赤ん坊と涙だけ、とは誰かの言葉。血を、体液を、汚物を、喜べないのは何故だろう?
汚らわしいものだと、そう学んできたから。でも、赤ん坊が疎まれる時、涙がいらだちになる時、出血が祝われる時、過剰な体液が賛美される時、学んできたことが覆される瞬間をあなたも知っている。
 

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